バンクーバーで見たかった-ジョニー・ウィアー&小塚崇彦EX
バンクーバー五輪のエキシビジョン(EX)のTV放映は、BSが入っていない我が家にとってはかなりがっかりさせられるものでした。もっと多くの選手のを見たかった・・・
フィナーレの映像を見て「あ、やっぱりこの人も出てたんだ」というのも多かったし、アイスダンスなんてなかったことにされてましたしね・・・。

また、それとは別に、EX出演がならなかった選手(今回のEXは5位以上の選手が出演しました)の中で、「どうしても見たかった・・・」という選手が2人いました。
ジョニー・ウィアー選手(6位・アメリカ)と小塚崇彦選手(8位)です。


ジョニ子と小塚くんというのはまた随分と(笑)コントラストの激しい2人ですが、バンクーバーのエキシビジョンで滑るところを見たかったんですよね、個人的に。

まず小塚君ですが、今季のEXはNe-Yoの「Closer」でしたが、「もしバンクーバーでEXを滑ることが出来たら、去年のEXナンバーだった『Save the last dance for me』を滑りたい」と話してたんですよね。
彼が使用している曲を歌っているのがマイケル・ブーブレさんという方で、バンクーバー郊外にお住まいとのこと。去年の四大陸選手権(4CC)はバンクーバーの五輪会場となったリンクで行われたのですが、そのEXでもこれを滑りました。

彼が自分の曲を使用していたと聞いたブーブレさんは、五輪前に小塚君に激励メッセージを送ってくれていたそうです。なので滑って欲しかったんですよねー。仕方ないんですけど、うーん残念です。
でも4回転も決めましたし、ブーブレさんも喜んでくれていることでしょう。
                 彼のトレードマークである美しいイーグルとともに、このポーズが印象的です。

彼の滑りは一見地味ですが、足元を見てみると、エッジの深さにいつも感嘆します。
ステップの時は勿論ですが、普通に滑っている時でも彼はいつもすごいディープエッジで滑っているように見えます。足首が氷と垂直になっていることがなくて、いつも靴というかスケートの刃が45度くらい傾いた状態(エッジが深い状態)で滑っている。これはとても難しく、いわゆる「質の高い滑り」とされます。
去年のフリーの最後で毎回大歓声を浴びていたイーグル。こうやってみると深いエッジで体が45度くらい傾いているのがよくわかりますね。美しいです。

実際彼はあんまりガシガシ漕がなくても、ひと蹴りがすごく伸びますよね。「つるつるスケーティング」といわれるのはこれが理由で、かなり玄人好みの選手といえます。

Takahiko Kozuka 2009 4CC EX- Save the last dance for me

バンクーバーで行われた去年の四大陸選手権のEX。この歌声が、マイケル・ブーブレさんです。


見た目爽やかですが、滑りはかなり成熟しているというか、マニアが唸るタイプ(笑)の選手です。
このときもすごく歓声が上がっていましたし、五輪でもスタンディングオベーションを得るなど、目の肥えた北米・カナダのファンのみなさんからも評価が高かったようです。昨年のスケートアメリカ優勝から、彼の名前と人気はかなり高まっているようです。


そして、ジョニ子。
今年のEXは、私、彼のプログラムの中で一番好きなんです!ジョニ子の妖しい魅力満載です。

Johnny Weir 2010 US Nationals EX -Poker Face

これは今年、五輪直前に行われた全米選手権のEX。
シビれますねー。


なんというか彼は真の意味でのエンターテイナーですよね。会場の視線を一瞬にして釘付けにするというか、腕を動かしただけで、目の動きひとつで彼独特の世界を作り出す。ジョニー・ウィアーという世界が確立されていて、そこに否応なく引き込まれると言うか。

正直、私は数年前までは彼のことは特になんとも思っていませんでした。繊細できれいな滑りだけれど絶対に転ぶというイメージもあり、脆いという印象もありました。
トリノ五輪の頃。フレンドリーなキャラクターはずっと変わりません。日本女性にファンも多いし、また彼自身親日家でもあります。

しかし彼はここ2年くらいでしょうか、きっちり体を作ってきた感じがします。今までのような繊細さもありつつ、結構滑りがどっしりしてきたというか、安定したように思います。
指先までしっかりと神経の行き届いた動き、ムチのようにしなる体、どの瞬間を切り取っても美しいポージング。フィギュアスケーターとしても、ダンサーとしても、パフォーマーとしても素晴らしいと思える演技がどんどん生まれていて、彼のナルシスティックな性質がこれ以上ないほど素晴らしい形で開花した瞬間を魅せてもらっている気がします。
演技が安定すれば彼の作り出す世界が途中で途切れることもなくなるので、更に完成度を増したプログラムを見せてくれるようになったのではないかと思っています。今季のSP「I love you, I hate you」も大好きですし、彼のプログラムにすごく魅力を感じるようになってきています。
最近の試合は素晴らしい演技でもなかなか点が伸びなくて気の毒な面もありますが、まだまだ競技で彼の姿を見ていたい。
バンクーバー五輪では、私もメダル云々は置いておくとしても彼にはもう少し点がついて、順位が上でもよかったと思っています。しかし彼は「順位に不満なのでは?」と聞かれた際、質問者に「ダイスケの滑りを見なかったの?」と尋ねたといいます。

彼も現在やっと自分の目指すスケートが試合でも発揮できるようになってきているというか、スケーターとして円熟期に入ってきたように思います。彼にはもう少し競技の世界で頑張ってもらって、この「点取りレース」みたいになりつつある現在のフィギュアスケート界で、独自の表現を追求するという気概を見せ続けていって欲しいなと思っています。


小塚選手とジョニー・ウィアー選手、タイプは全く違いますがそれぞれに個性と魅力があり、どちらも目が離せません。これからも素晴らしい演技を見せてほしいと思います。
2008年スケートアメリカの表彰式にて。
by toramomo0926 | 2010-03-05 20:57 | フィギュアスケート | Trackback(1)
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Tracked from 月光に魅せられて at 2010-03-08 14:11
タイトル : やっと満たされました!
バンクーバーで見たかった-ジョニー・ウィアー&小塚崇彦EX とらもも様 本来ならばバンクーバーで見られるはずだったエキシビナンバーありがとうございました。 これでやっと心が満たされた感じです。 しかし、エキシビは競技と違って力を抜く選手が多いなか、本当の実力が出るものだなぁ~とつくづく・・・、力を抜きすぎているパフォーマンスはメダリストであろうが、見ていてほんとうにあくびが出ましたっ^m^...more


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