浅田真央選手のジャンプコーチに長久保裕氏が就任
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浅田真央選手が今季よりジャンプ専門のコーチをおくことを発表、同じ名古屋を拠点としている鈴木明子選手のメインコーチである長久保裕コーチの就任が決まりました。




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真央にジャンプ専門コーチ/フィギュア

 フィギュアスケートで2月のバンクーバー五輪で銀メダル、3月の世界選手権(トリノ)では金メダルを獲得した浅田真央(19)=中京大=が、今季からジャンプ指導の第一人者、長久保裕氏(63)の指導を仰ぐことが16日、分かった。専属コーチとしてではなくジャンプ専門の指南役として、トリプルアクセル(3回転半)や、今季から挑戦する2連続3回転ジャンプ成功をサポートする。

 2014年ソチ五輪へ、真央が力強い一歩を踏み出した。今季からジャンプの第一人者として知られる長久保氏の指導を仰ぐことが分かった。

 同氏は鈴木明子(邦和スポーツランド)のコーチを務めており、あくまでジャンプ専門の指南役となるが、真央がジャンプ専門コーチを置くのは初めて。3回転半の基礎点が上がるなど高難度ジャンプ挑戦に追い風が吹く新シーズンに向け、しっかり足場を固める。

 長久保氏は荒川静香さんら名選手を育てたことで知られ、真央も幼少のころ、合宿に参加するなど縁が深い。3回転半の不調に苦しんだ昨季は、中京大リンクで一緒になった長久保氏が助走の軌道などについて助言を送り、不振脱出のきっかけになったことも。今季は3回転半に加え、2連続3回転ジャンプにも挑戦するだけに、力強い援軍になりそうだ。

 新体制は昨季までコーチを務めたロシア人のタチアナ・タラソワ氏が総監督的立場のアドバイザー役に決まっているものの、後任の専属コーチは未定。真央がフリー曲を完成させカナダから帰国する20日に会見し、新プログラムなどについて発表する予定だ。
6月17日7時52分配信 サンケイスポーツ
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長久保コーチは荒川静香さんを育てた方でもあり、佐藤信夫コーチや山田満知子コーチ同様日本におけるトップの指導者の一人です。
摂食障害に陥り再びリンクに立つことも危ぶまれた鈴木明子選手を一貫して支え、昨季ついに明子選手の苦労が花開き復活、バンクーバーで入賞を果たすまでの二人三脚はファン以外の方にも有名になりましたね。
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いい写真ですね。長久保コーチの明子選手への愛情、また明子選手の長久保コーチへの信頼というのがすごく伝わってきます。
今季よりシニア本格デビューする今井遙選手も師事しています。


真央選手にはジャンプコーチが必要だと思っていましたし、技術的に微妙なニュアンスなどを伝えるためには、コーチは日本人がいいだろうとは思っていました。山田満知子コーチにジャンプコーチだけでもやってもらえないだろうか、と思ったくらいです。
まあ、満知子さんの教え子はルッツがエッジエラーを取られがちなので最善の策ではないとは思いましたが信頼関係もあるし、気持ちの面でのサポートは大きいかなと。今でも中京大のリンクでよく会ってはいるみたいですが。

記事にあるように、長久保コーチは真央選手が昨季全日本で復活するまでジャンプの乱れに苦しんだ際、自分にも明子選手という五輪枠を争うライバルを抱えながらも真央選手に助言を与え、それが真央選手の復活を助けたそうですね。
彼は教え子がどうとか、そういう狭い視野で物事を見ていないんでしょうね。この「助言」に関しては賛否両論あったようなのですが、彼はフィギュアスケート、特に日本のフィギュア全体の発展、選手の育成というのを常に大事にしているのだなとそのとき思いました。
今回長久保コーチがついてくれるというのは、真央選手にとっては最良の結論だと思います。

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長久保コーチは現在63歳。白髪が程よくロマンスグレー色を打ち出し、ステキなおじさまな感じになってきましたね。年を重ねるごとに良い顔になっていると思います。

若くて髪がまだ黒かったころ(荒川選手を教えていた頃とか)は、正直ちょっとあのヒゲとモジャモジャヘアが別の職業のヒトみたいでちょっとコワかった・・・(笑)
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以前の写真。いや、勿論当時から誰もが認める素晴らしい指導者だったんですが(笑)。


あと気になるのは明子選手がこの件をどう感じているかということについてですが、特にオフィシャルにはコメントしていないようですね。
長久保コーチのことですから事前に明子選手にきちんと話して筋を通していると思います。メインコーチではなくジャンプコーチということですしね。恐らく真央選手からも挨拶はあったでしょう。そういうことは疎かにはしないでしょうし、以前のモロゾフみたいなことにはならないと思います(まあ、あれは2人ともメインコーチとしての話だったのでちょっと違いますが)。
昨季、小塚選手の振付をしていた佐藤有香さんがライバルであるジェレミー・アボット選手のメインコーチ&振付のオファーを受けたときも「ちゃんと話をしてくれていたので(小塚選手)」特に動揺も、対外的な騒ぎにもなりませんでした。やはり根回しというか、筋を通すというのは大事ですよね。

そういえば、本田武史さんは高橋大輔選手のジャンプコーチを務めていますが、一方で浅田舞選手や澤田亜紀選手のコーチもしていますね。
舞選手が怪我の後ジャンプが跳べなくなってしまった時、本田さんが一から指導して再びジャンプを取り戻したという話を以前聞きました。真央選手は自分できちんといろいろなことを組み立てて練習できる選手ですが、やはり指導者は必要ですし大事ですよね。
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今季から真央選手は3-3を復活させ、ルッツもプログラムに戻すことを考えているようです。長久保コーチの教えを受けて、きっと良い調整ができることでしょう。
ところで、いろいろな記事を詠むにつけ、真央選手は3-3が「できない」とか「来季初めて入れる」みたいなニュアンスで書かれていることがあるんですが、あれはどういうことなんでしょうね?
真央選手はルッツのエッジエラーを狙い撃ちにされ、回転不足認定で女王様以外の全ての選手(真央選手だけではない)の3-3がダウングレード祭りになるまではSP、フリーともに3-3を入れていました。
2008年に初めて世界女王になったときは、3ルッツに加え、フリーでは2種類の3-3(3フリップ-3ループ、3フリップ-3トウループ)を入れていたんですよ。
彼らは知らないのでしょうか・・・


ルール変更後もルッツ、3-3ともに認定を得ています。現行ルールやジャッジの採点傾向から割に合わなくなったのでプログラムから除いていますが、跳べないとか初挑戦というわけではないと思うんですが・・・。
まあ五輪までは一旦外していましたが、これからの4年で評価も確実なものにしていくという計画なんでしょうね。

ともあれ、20日にコーチやプログラムに関して会見があるということですね。
メインコーチの話が全く出てきておらず、「未定」といっても水面下で交渉はいろいろしているでしょうから、どうなるかわかりませんね。会見を楽しみに待ちたいと思います。
ジャンプに自信を得て、良いプログラムとともにシーズンに入れるといいと思います。

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by toramomo0926 | 2010-06-18 08:00 | フィギュアスケート


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