ヨナとオーサー、食い違う言い分 : ミンジョン選手への指導も中止
b0038294_10144231.jpg昨日突然飛び込んできたキムヨナ選手とブライアン・オーサーコーチの訣別というニュースは、日本と韓国のフィギュアファンに激震をもたらしているようですね。
その後続報がいろいろと入ってきていますが、オーサーコーチとキムヨナ陣営(特に母親)の言い分が食い違うという典型的な泥仕合を呈してきました。




こうなってくるとどちらの言い分が正しいと世間的に決着がつくことは(裁判でもない限り)ほぼないので、双方に良いことにはなりません。
キムヨナ選手もオーサーコーチのコメントに対し、更に異議を唱えるコメントを出しているようです。
しかしこういう時には黙ってほとぼりが冷めるのを待つのが一番賢いやり方です。
文句を言いたくなる気持ちはわかりますが、キム選手自身述べているように「当人同士の問題」、「B(ブライアン)を含めたこの件に関わった全ての人が真実を知っています」という状況なのです。

つまり、当事者以外はどれが、何が真相なのかは永久にわかりません。なのでこうやってお互いに口を開けば開くほどに「泥仕合」という印象を与え、どちらにも悪いイメージがつくことになります。

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特にキムヨナ選手には韓国からもこの件に関して批判が出ているようで(だからこそ火消しのためにコメントを出したのでしょう)、「恩知らずな振る舞い」、「お金に強欲な母がまたやらかした」という声が挙がっており、ダーティーなイメージは以前よりもつくと思います。

今までもトラブルのたびにそういう声はありましたが、それでも日本選手に勝ってくれるヨナを擁護する声が多かった。
しかし今回は、報道を読む限り批判の声は今までになく大きいように思います。
彼女のイメージを守るためには、最終的には「ヨナは強欲な母親の被害者」という論調を押し通すしかないという感じですかね。まだそこまでの状況ではないようですが。


オーサーコーチへの電話インタビュー記事

*以下、引用の記事は基本的に韓国語のサイトを翻訳機にかけたものなので、文法や言葉が完全でない場合がありますが、ご容赦ください。

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“ヨンお母さんが3週間前これ以上教えないでくれと言った”  

本紙は24日午後ブライアン・オーサー(カナダ)コーチと電話でインタビューした。
数回試み終わりに連結された通話で五でコーチは“私自らキム・ヨナの指導を止めたことでなく
彼のお母さんが止めるようにした”という点を何度も強調した。
"(カナダが)明け方時間だと短く通話をお願いする”としつつも記者の質問に誠実に答えた。
五でコーチは“(ヨンのお母さんから)これ以上ヨンを指導できなくなった理由に対して聞くことができなかった。
巷間に飛び交うように浅田真央(日本)を指導するという推測は事実と違う”と話した。

次はコーチとの一問一答.

-キム・ヨナ指導を止めるということが事実なのか。
“私が止めたのではない。 彼女のお母さんが止めるようにしたのだ(I didn't stop teaching her. Her mother stopped).”

-どうなったものか。
“今から3週前ぐらいの8月2日. クリケット クラブでキム・ヨナお母さん、通訳、キム・ヨナのマネジャー(チェ・ヘジン), トレイシー・ウィルソンなどとミーティングをした。
その場でキム・ヨナのお母さんが'あなたはこれ以上ヨンアを教えるな'と話した。
トレイシー・ウィルソンもやはりこれ以上キム・ヨナを指導しない。
その後3週間さらに待って報道資料を通じて事実を知らせることになった。”

-理由を挙げたか。
“ヨンのお母さんがそういう話をした理由をいうということなのか。 理由を語らなかった。”

-その後どのような変化があったか。
“特別な変化はなかった。 その後にも毎日アイスリンクでキム・ヨナに会った。”

-キム・ヨナのコンディションはどうなのか.
“昨年ほどではないが相変らず良いコンディションを維持している。”

-浅田真央を指導することになるといううわさがあるけれど。
“事実と違う。”

-クァク・ミンジョン指導はどうなるのか?
“クァク・ミンジョンやはりこれ以上指導しない。”


-キム・ヨナにしたい話があるか。
“彼は相変らず若くて良い技量を維持している。 今後もフィギュアスケーターとして一層発展するように祈る。”

|記事入力2010-08-25 03:02
[中央日報イ・ジョンチャン]

同様の記事:http://news.naver.com/sports/index.nhn?category=general&ctg=news&mod=read&office_id=241&article_id=0002013727

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キムヨナ陣営側の言い分はこうです。

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オーサーコーチの「一方的な解雇通告を受けた」にキム・ヨナの母が反論

韓国のフィギュアクイーンことキム・ヨナ選手が、2007年から苦楽を共にしてきたブライアン・オーサーコーチと決別したことが明らかとなった。

オーサーコーチのマネージメント会社IMGは24日、キム・ヨナ選手の母パク・ミヒ氏から、オーサーコーチとトレイシー・ウィルソンコーチの契約解雇通知を受けたと伝えた。

パク・ミヒ氏は、キム・ヨナ選手のマネージメント会社オールザットスポーツ(ATスポーツ)の代表者。今月2日にはトロントでオーサーコーチとトレイシー・ウィルソンコーチと会い、解雇通告をしたことが分かっている。その際の解雇通告について、オーサーコーチ側は「理由も分からず、突然そのような通告を受けとても驚いた」としており、パク・ミヒ氏側により一方的に告げられたとしている。

解雇について、オーサーコーチは「キム・ヨナのような優秀な選手と仕事ができて光栄だった。今度、彼女がフィギュアスケーターとして、さらに成長してくれることを祈る」とコメントしたという。

オーサーコーチは2007年からキム・ヨナ選手と契約を結び、2010年のバンクーバー冬季五輪では金メダル獲得へと導いた。しかし、これまでアイスショーが行われる際にはオーサーコーチが「総監督」を務めていたのに対し、最近韓国で開かれた「オールザットスケート、サマーアイスショー」には振り付け師のデビッド・ウィルソンコーチが参加。オーサーコーチの姿はなかった。

報道によると、ウィルソンコーチとの契約は今後も維持するものとみられ、現在もキム・ヨナ選手はウィルソンコーチと新しいシーズンに向けた練習に取り組んでいるという。

一方、ATスポーツ側は24日午後「一方的な通告をしたという報道が流れているが、事実とは違う。オーサーコーチがほかの選手との契約提案を聞いた後から関係が悪化していた」「オーサーコーチがこれ以上キム・ヨナのコーチを受け持つことはできないと最終通告し、それを受け入れた」解雇は合意の上だったと反論。解雇をめぐり、ひと騒動起きそうな雰囲気となっている。

韓国ネチズンたちも大きな関心を示しているが、キム・ヨナ選手や母親を批判するコメントばかりが集まっている。「あ、また母親がお金のために問題を起こした」「キム・ヨナは遠いところに行ってしまったようだ。母親も稼ぐ事ばかりで心配だ」「恩を仇で返すのか…」「オーサーが受け持っている選手が多いからこうなったんじゃないのか」「パク・ミヒ氏は理由をハッキリさせるべきだ」「やってることを見てると嫌いになりそうだ…」「すべてはお金だよね」

ちなみに、ATスポーツは、キム・ヨナ選手が前マネージメント会社IBスポーツと契約が切れるのと同時に、今年4月に設立。母親のパク・ミヒ氏が代表を務め、パク氏やキム・ヨナ選手が株主となっている。パク氏は設立理由について「キム・ヨナのニーズに十分答えるためには、新しい会社を作りマネージメントを直接管理する必要があると判断した」と話している。

(2010.8.24 韓フルタイム) 

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ああ、こうやって読んでいるだけでもうんざりしますね。こういう人と関わると本当にメンドくさくなる、というお手本のようなパターン。
冷静に考えてオーサーにはキムを手放す理由はないし、恐らくオーサーのいう事が本当ではないかというのが記事を読んだ印象。
また、女王様は「4年間で共にしたオーサーコーチを送り出して、『オリンピックの金メダルという大きな目的を作ったのに一緒にしてくださったブライアンオーサーコーチに感謝を伝えたいと思います。これからも素晴らしい選手がたくさん引き受けてもいい結果があることを願っています』と明らかにした」そうです。この女王様のオーサーへのはなむけのコメントにはちょっと白々しささえ感じてしまいます。ものすごーくイイ子ちゃんですね。

しかしこれは彼女だけの問題ではなくなっています。
オーサー氏が述べている通り、このトラブルのとばっちりを受ける形で、昨季シニアデビューしたばかりのクァク・ミンジョン選手(KwakMin-Jung・16歳)もキムヨナ選手と同時にオーサーのもとを離れることになり、シーズン直前になってコーチ不在となる憂き目に遭っています。これは本当に気の毒。
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キムヨナ-オーサーコーチの決別、グァクミンジョン選手もトロントの訓練の中止
ニュースN | 2010.08.24 15:55入力

グァクミンジョン( 16 、軍浦がたて)フィギュアスケート選手は、トロントの転地訓練を中断する。

キムヨナ選手のブライアンオーサーコーチは決別し、グァクソンスもオーサーコーチの訓練の指導を受けることなく トロント 転地訓練をジュンダンキに決定、トロントでの生活が表示されるように 韓国に戻ってくる予定だ。

この事実は、キムヨナの マネジメントオールザットスポーツ(代表取締役社長バクミフイ)が知られてきた。
(後略)

[ニュースエントテインモントゥブ]
Naver.com
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ミンジョン選手はオールザットスポーツ(ATスポーツ)に所属しているのでしょうか?記事を読む限り、そういう感じです。ミンジョン選手との契約解消をキムヨナ選手の母親が通達しているので。
ですが、この扱いはちょっとひどすぎる。2人は別人格なのに、ヨナがやめるからミンジョンも打ち切り、というのでは、まるでミンジョン選手がヨナ選手のバーターみたいじゃないですか。
彼女はスタイルもよく、昨季の試合を見ていてこれから伸びていく選手だと感じました。それなのにこんな事に巻き込まれて、シーズンまで2ケ月という時期に練習環境も住居も指導者も代わることになる。
彼女については韓国スケ連がフォローはするでしょうが、もしかしたらしばらくの間はちゃんとしたコーチにはつけないかもしれません。
試合までの調整のスケジュールが完全に狂ってしまうし、精神的ショックも大きいでしょう。

そもそもキムヨナ選手は正直言って半引退状態の身です。今シーズンも来年3月の世界選手権まで試合には出ないと公言しているし、彼女には実績も知名度もあります。デイヴィッド・ウィルソンもついている。極端な話、彼女は試合に出なくてもCMなどの収入がありますし、困ることはないのです。なので彼女はモメたとしても、心臓に毛が生えていれば/生えているので、問題なく過ごせるでしょう。
しかしミンジョン選手は昨年やっとシニアに参戦、これから知名度や実績をつくっていかなければいけない大事な時期です。また16歳ということで、女性アスリートとして体の変化に対応が必要になり、コーチのしっかりとした指導を受けることは非常に重要です。

コーチ不在でシーズンを乗り切るというのは、選手としては基本的にありえない状況です。
浅田真央選手が2007-2008シーズン後半、ラファエル・アルトゥニアンコーチに突如指導の中止を告げられて一人で世界選手権に出場、優勝しました(今季もまだメインコーチは未定)が、これは通常では考えられないことです。選手の精神的負担も想像以上に大きく、普通の選手ならつぶれてしまうことも充分ありえます。
真央選手はその強靭な精神力と努力で乗り切りましたが、「コーチは絶対に必要」と後に述べています。
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      コーチ不在のまま世界選手権に出場した真央選手には、スケート連盟の小林れい子さんが付き添いました。

しかし、ミンジョン選手はまだ実績もなく、シニアの世界ではヒヨコちゃんです。
もしかするとATスポーツは既に彼女に新しいコーチを国内で決めているのかもしれませんが、彼女にとっては突然指導者が変わるという状況には変わりありません。
指導者が変わるというのは、フィギュアスケーターには親が変わるのと同じくらい重要なことです。それなのにこんな風に扱われるのはあまりにかわいそうです。キム選手とその母親、そしてATスポーツは女王・キムヨナさえよければ、後輩が路頭に迷ってもいいと考えているのでしょうか。
今後のキム選手の選択いかんによっては(例えばロシア人コーチと契約するなど)、私は本当に彼女を許せないと思いますね。いつも他国の選手に迷惑をかけているけど、直の後輩までこういう仕打ちをするのは本当に信じられません。他のスケーターのキャリアを妨害する権利は彼女にはないはずです。

まだ暫くこのゴタゴタは続きそうです。
キムヨナ選手は「私は悪くない」アピールをしていますが、彼女のこれまでの言動を知っているフィギュア選手や関係者には、大体どういうことが起きたのかは想像できているのではないでしょうか。
尊敬されるべき成績を残しているのに、こうやってスケート以外のところでそれを自ら壊してばかりいる選手が現在の五輪チャンプというのは返す返すも残念なことです。
本人や家族はきっとうまく世渡りしているつもりなのだと思われるので泥仕合でも何でも好きなようにやってればいいと思いますし、彼女が信用や尊敬をなくそうが私は全く関係ない立場ですが、せめて後輩の指導体制だけはきちんとフォローしてあげて欲しいと思います。
また、全く関係ない選手を巻き込んで迷惑をかけないでほしい(浅田真央選手やブライアン・ジュベール選手の名前などがこの騒動においてちらほらと出てきているようです)。

自分の母親を社長にしてマネージメント会社を立ち上げたのは、アイスショーの収益が全て直接入るようにするのが理由でしょうが、所属選手を持った以上は彼らの競技生活を安全かつ円滑にするべくサポートする義務が生じます。お金儲けだけにかまけているのでは余りに無責任です。

とりあえず、キムヨナ選手とその母親は、オーサーにしろミンジョン選手にしろ「駒」としか見てないというか、人間扱いしてないな、という印象を持ちました。


<参考サイト>
[電話インタビュー]オーサーコーチの"キムヨナの母が辞めることにしたもの" -NAVER.com
オーサーコーチの「一方的な解雇通告を受けた」にキム・ヨナの母が反論 -Livedoorニュース
キムヨナ"オーサーと5月以来の不快、一方的な助言じゃない"  IS Plus
キムヨナ-オーサーコーチの決別、グァクミンジョン選手もトロントの訓練の中止 -IS Plus

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by toramomo0926 | 2010-08-25 10:13 | フィギュアスケート


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