NHK杯、女子SP
b0038294_6575665.jpgNHK杯が始まりました。
女子ショートプログラム(SP)とペア、アイスダンスが開幕。男子SPは今日の午後に放映されます。
しかしNHKさん、やっぱりあなたもですか・・・男子SPの放映は1時間しかありません。CMはないからギリギリまで放送時間として取れるとはいえ、半分くらいの選手はカットの憂き目に遭うことになりますね。私が期待しているADSL(アドリアン・シュルタイス選手・スウェーデン)の演技は見られるかなあ・・・。

ところで、女子はやはり豪華なメンツで、いろいろ思うところがありました。

2010 NHK Trophy -ISU Grand Prix
順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Score」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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浅田、出遅れ8位=村上が2位発進-NHK杯フィギュア
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第1戦、NHK杯は22日、名古屋市の日本ガイシアリーナで開幕し、女子ショートプログラム(SP)でバンクーバー五輪銀メダルの浅田真央(中京大)は47.95点で8位と出遅れた。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の回転不足などジャンプで失敗が相次ぎ、主要国際大会でシニア自己ワースト得点だった。
 昨季の世界ジュニア女王でシニア転向1年目の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)は56.10点で2位と健闘。カロリナ・コストナー(イタリア)が57.27点で首位に立った。
 ペアで昨季の世界ジュニア選手権2位の高橋成美(木下工務店ク東京)マービン・トラン(カナダ)組が57.23点で3位つけた。昨季の世界選手権覇者※(※=まだれに龍)清、◆(◆=にんべんに冬)健(中国)組がリード。アイスダンスのショートダンス(SD)はバンクーバー五輪代表のキャシー・リード、クリス・リード(木下工務店ク東京)組が7位。同五輪銀メダルのメリル・デービス、チャーリー・ホワイト(米国)組がトップに立った。
 GPシリーズは全6戦で行われ、上位6人(組)がファイナル(12月9~12日、北京)に進出する。

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手探りの滑り、ジャンプ跳べず=浅田、8位と出遅れ-NHK杯フィギュア
 前日口にした言葉は本音だった。「自分でもやってみないと分からない」。手探りのような状態では氷上を美しく舞うことはできない。バンクーバー五輪銀の浅田がSP8位と出遅れた。
 「大人の女性を演じたい」という今季のSP「タンゴ」だったが、冒頭からつまずいた。単発で挑んだトリプルアクセル(3回転半)は滑らかさを欠き、両足着氷。2回転半と判定された。連続の3回転ジャンプは3回転-2回転になり、3回転フリップもしっかり踏み切れず、会場からはため息がもれた。
 20歳初戦だった2日のジャパンオープンもジャンプは散々の出来。もともとスロースターターなのに加え、今季はジャンプの基礎から修正に励む。目先の結果を追うのではなく、4年後のソチ五輪も見据えた決意。その過程と考えれば納得いく部分もあるはずだが、「きょうの出来には不安がある。練習で徐々によくなっているので、早く試合で出したい」。負けず嫌いの目にうっすら涙が浮かんだ。
 浅田が折れない心を持っていることはだれもが知っている。9月から指導する佐藤信夫コーチは「根気よくやっていくしかない」と話した。

時事ドットコム 2010年10月22日

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カロリーナ・コストナー選手がSPでトップに立ちました!
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久々にジャンプ等のミスなく滑った彼女を見た気がしました。演技終了直後に笑顔を見せる彼女を見て、うれしかったですね。
彼女の実力はここ数年あまり出し切れていない感がありましたが、初戦のSPでこのような結果を出せれば大きな自信になるでしょう。フリーで良い演技をすれば優勝はほぼ確実になります。とはいえ初戦ですし、硬くならずに彼女らしい伸びやかな滑りを見たい!
そして彼女は衣装もいつも素敵で長身に映えるので、それも楽しみですね。

Carolina Kostner 2010 NHK Trphy SP -Galicia Flamenco



村上佳菜子ちゃんが笑顔はじける演技で、シニアデビュー戦SPで2位の快挙です!
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元気で明るい曲調が彼女によく合ってますね。ジャッジに良いインパクトを与えたと思います。

やっぱり、笑顔いっぱいで元気に滑る彼女を見ていて2005年のシニアデビューの年の真央選手をどうしても思い出してしまいました。真央選手もこの頃は何の憂いもなく、怖いものもなく滑っていたなあと。
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佳菜子選手にとって、今年はジュニア時代頑張ったご褒美のボーナスシーズンともいえる年です。
心身ともにこういう状態で試合に出られる年はもうないと思うし、出場する試合全てにおいて、ばっちり優勝を狙う気持ちで思い切り行ってほしいと思います。

真央選手や佳菜子選手、そして他の女子スケーター(さらに言えば水泳の岩崎恭子選手など)を見るにつけ、女子選手は14~15歳で一旦身体が完成し、第一のピークを迎える選手が多い気がしますね。その後体の変化に対応しなければならなくなってから、更に上に行けるかどうか、もう一度ふるいにかけられる。
スケーターとして上に行けば行くほどいろいろ考えますし、これから彼女は本格的に体型・体質の女性としての変化に対応していくことになると思います。その過程でいつかこの笑顔が失われる時が来るかもしれない、何しろメンタル的に全く新しいタイプのスケーターが現れたと言われた真央選手でさえそうだったのだから、と少し切ない気持ちにもなりました。
でも真央選手はイメージよりもずっと繊細な感じがしますが、佳菜子選手には底抜けのパワフルな明るさがある。ひょっとしたら、彼女はそういう苦悩もひらっと笑顔でかわしてくれるかもしねない、とTVの中でキラキラ笑っている佳菜子ちゃんを信じたい気持ちになったりしました。

とにかく、佳菜子ちゃんには今季は何も考えず何も恐れず、思い切り楽しく一シーズン滑りきってほしい。
彼女のシニアスケーターとしての戦いは実質来季からになるでしょう。今季ではなく、来季こそ本当にトップに残っていけるかを問われる年になるはずです。今季は思い切り楽しく滑って、「村上佳菜子」の名前を国内外に広め、ファンを増やしていってほしいと思います。
初戦優勝もすぐそこにあります、頑張って!!


Kanako Murakami 2010 NHK Trophy SP -Jumping Jack



レイチェル・フラット選手が3位!
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髪を短く、ボブっぽくしていますね。去年までのロングより、この方が若々しく、でも大人っぽくも見えてよく似合ってます。彼女もいつも衣装が素敵ですね~。
3-3は3-2になってしまったけど、シーズン初戦にしては上々ではないでしょうか。
私は彼女がシニアデビューした時から、体質が後々(本人の努力や節制とは関係なく)太ってきてしまうタイプなのではないかと心配していました。彼女は今もちょっと丸みはある感じですが、しっかりコントロールしているようですね。思ったより体の成長とうまく付き合っているようで、ちょっと安心。
全米チャンピオンとしてのシーズンですし、頑張ってほしいです!


Rachel Flatt 2010 NHK Trophy SP -Summertime/Oh, But on the Third Day (Happy Feet Blues)

今季のプログラムは、表情がより豊かになっていますね。こういう感じをどこかで見たことがある、と考えていたら、アリョーナ・レオノワ選手だと思い至りました。
ちょっと表情のつけ方が似てると思いませんか?チャーミングですよね。


アシュリー・ワグナー選手が4位!
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彼女には五輪に行ってほしかったので、選考にもれたときは本当に残念でした。彼女の上品でダイナミックな滑りが好きなんです。
今季のSPは昨季からのプログラム持ち越しですね。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は彼女の滑りに合っている気がします。秘めた情熱を感じます。
彼女も体型の変化がどうなるかちょっと心配だったのですが、きっちりキープしてますね。シニアデビュー時はダイナミックがちょっと粗削りすぎる感じもあったのですが、見事に女性らしいスケーターになりました。今季も元気な彼女が見られるのがうれしいです。

Ashley Wagner 2010 NHK Trophy SP -Once Upon A Time In America



NHK杯初出場のキーラ・コルピ選手が5位です!
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フィギュア界、ひょっとするとスポーツ全体としても屈指の美女アスリートとしてフィギュアに詳しい方以外にも知名度が高い彼女。今年も相変わらず美しい(笑)
でも彼女は以前の欧州選手権で、激しく転倒した後もガッツでリンクに戻り演技を完遂したという生粋のアスリート。フィンランドの選手らしく足元のしっかりした、美しい滑りでした。
彼女はちょこちょこと惜しいミスをしてしまう場面がみられて残念に思っていたのですが、今回は素晴らしかったですね。得点は思うようには伸びなかったようですが、フリーの頑張り次第では表彰台も狙えますよね。頑張ってほしいです。
曲の「Over The Rainbow」も、幼いイメージの曲をしっとりと優しく演じていたのがよかったと思います。


Kiira Korpi 2010 NHK Trophy SP -Over The Rainbow



キャロライン・ジャン選手ですが、すっかり体が変わってしまったことに驚きました。6位です。
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昨季の全米選手権でも以前の彼女と全く滑りが変わってしまったことに驚きました。代名詞だったパールスピンができなくなっていて、一番のセールスポイントであったはずの柔軟性が失われていました。ジャンプも安定していなかった。
腰を痛めたという情報もあったのできちんと治してほしいと思っていたのですが、怪我のためにトレーニングができなかったためか、それとも体の変化うまく対応できなかったのか、体全体に脂肪がついてがっちりとした感じになってしまっていました。そもそもが非常に小柄なので、すぐ影響を受けてしまうのかもしれません。

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この頃のイメージがすごく強いのですが…。

キャロラインは東洋系ですし本当に、痛々しいくらい細い選手だったので、レイチェルやアシュリーにしていたような体型の変化に対する心配は彼女には必要ないと思っていたのでこの状況はとても意外というかちょっとショックでした。
ですが怪我から復帰のシーズンということもありますし、これからまだまだ変われると思います。もうパールスピンはできなくても(腰にも悪そうだし…)新たなセールスポイントを模索しながら、頑張ってほしいと思います。
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キャロラインももう17歳なんですもんね。こんな写真もあったりします。私自身がいつまでも彼女を子供のイメージにしておきたい面もあるのかもしれません。

とはいえ、このまま「魔の16歳~17歳ゾーン」に呑み込まれてキャリアを後退させるにはあまりにも惜しい選手です。奮起を期待します。


Caroline Zhang 2010 NHK Trophy SP -Libertango



浅田真央選手はやはりジャンプのタイミングをつかめず、SP8位。シニアワースト記録となる点数でした。
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私が胸を痛めつつもちょっとよかったと思ったのは、彼女が心底悔しそうな様子だったからです。

彼女は練習から「100%出せない状況に引っかかっていた」と話していた通り、不安を残してのSPだったようです。でもそこでも全力を出そうとして、それでもできなかった悔しさがこらえた涙に滲み出ていました。
諦めないで最後まで滑り切り、途中笑顔も出た演技は、ジャンプはうまくいかなかったけれども滑りは本当に美しかった。滑りになめらかさが増したように思いました。そういうところからも信夫先生の指導は少しずつでも成果となって出てきているように思います。

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そして、真央選手のPCS(演技構成点)は、ジャンプの失敗の多い、「見栄えの悪い」演技でありながら2番目に良い評価を得ています。更に「Skating Skills」ではトップ。
まあ初戦ですし出場選手も毎回変わるので他選手と比べることにあまり意味はないですが、でもこの項目で高い得点を得られたのは彼女が信夫先生と取り組んできているスケーティングの練習が生きてきているのかな、ともちょっと思いました。
まあPCSは今までの実績がものをいう面もありますので何とも言えませんが、数少ない(?)明るい材料ではあります。
問題はスピードですね。見た目にはっきりわかるほどにスピードがなかった。あれでは跳べるものも跳べませんし、スピンでもやはり見栄えはしません。転ぼうが何しようがスピードだけは落とさないようにするというのも必要なのではないかと思いました。信夫先生から勿論そのことについては真央選手に指示があると思います。


むしろ結果よりも気になったのは、シーズン初戦としてはあまりに細すぎるということですね。
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なんか本当に、折れそうなくらい細かった。八木沼さんも「ずいぶん体が絞れている。相当練習しているんじゃないですかね」と話していましたし、精神的に結構思いつめているんじゃないかと思って、それが心配です。顔にもぽちっと吹き出物が出来ていましたね。
見ていると、真央選手は顔に吹き出物が出来ている時はいい結果が出せていません。精神的に追い詰められたりストレスが溜まると、吹き出物になって出てしまう体質なんじゃないかと思います。
覚悟してはいたでしょうが、実際やってみるとやはりこたえるという感じなのでしょうね。でもここで焦ったら本当にすべてが無駄になるので、なんとか乗り越えてほしいと思います。

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救いになったのは、NHKの刈屋富士雄アナウンサーと八木沼純子さんの解説。

「浅田真央選手は今ジャンプ矯正中で、一つ一つのジャンプを見直している。ジャンプに関しては『過程』である。それもファンは充分分かっている」
「点数よりも、自分の直したいところを直す。それがまた高い技術につながる」


真央選手がジャンプを根本から作り直していることに何度も言及し、「調整」「修正」という言葉だけでは伝えきれないその困難さ、そして目指しているものについてきちんと解説してくれていました。
新聞やネットニュースでは「ジャンプを全て失敗し8位」ということしか伝えていないところが本当に多いですが、刈屋さんはこの状況の理由と目的、そして達成には長い時間がかかるということについてきちんと、繰り返しわかりやすく伝えてくれていました。
今思えば今季初戦がNHK杯で本当によかった。

ただ、転倒してないのに減点1って何?またタイムデダクション?昨季の四大陸みたいにまた0.143秒オーバーです、とか「どうやって測ってるんだ」という感じの減点でしょうか?
そしたら曲自体がカウントミスで、編集し直さないといけないってことになるんじゃないかと思うんですが・・・
この減点について、どういうことなのかメディアはどこも説明していません。ジャンプ失敗なんて見ればわかるんだから、そういうところを新聞とかでフォローしてほしいのに、本当にやっつけみたいな仕事しかしないですねえ、最近の新聞やTVの報道は・・・。


Mao Asada 2010 NHK Trophy SP -Tango



エレーネ・ゲデバニシビリ選手が9位です!
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7月のThe ICEと、今月のJapan Openでチャーミングな滑りを見せてくれていたゲデ子ちゃん。今季は「シカゴ」ですね。今季もモロゾフの振り付けでしょうか?ゲデ子ちゃんはこういう小悪魔路線が合いますね。でも、個人的には髪は前のようなブルネットの方が好きですが・・・(笑)
このSPでの彼女は、ステップがすごく良かった!なんというか体がよく動いていて、きっちり「踊り」としても魅せてくれました。
フリーでも躍動感のある、魅力的な演技をしてくれるといいなあ~。


Elene Gedevanishivili 2010 NHK Trophy SP -Cell Block Tango



ペアでは、高橋成美&マーヴィン・トランペアが3位発進といううれしいニュース!
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この調子でぜひ表彰台を狙ってほしい!そろそろ、ブレイクしそうですかね~。楽しみです。

キャシー&クリスのリード姉弟も、アイスダンスで7位スタート。
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動画をまだ見ることができていないのですが、この写真を見ると、ひょっとしてジャパンオープンで滑ってくれたプログラムでしょうか?あのプロはすごく良かったので、ぜひ見たい!そしてフリーも頑張って!!


今日は男子のSPと女子フリーが行われます。
高橋選手と羽生選手、アボット選手、忘れられないADSL(笑)の演技を楽しみに。女子はフリーの出来で順位の変動もありえそうですね。みなさん頑張って!



<参考リンク>
2010 NHK杯フィギュア -NHKオンライン *動画やインタビュー、ルール解説など情報が満載。
2010年NHK杯国際フィギュアスケート競技大会 -日本スケート連盟 大会概要など。


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by toramomo0926 | 2010-10-23 06:33 | フィギュアスケート


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