小塚崇彦選手初優勝!!! -全日本選手権・男子シングル
b0038294_8121990.jpg
全日本選手権は男子シングルが終了。
小塚崇彦選手がフリーで2度の転倒があったものの、圧倒的だったショートプログラム(SP)の貯金+転倒以外は減点が一切なかった高い技術と演技構成点(PCS)を全て8点台という高得点を得る素晴らしい演技で、2位を20点近く離してフリー1位となり、完全優勝で文句なしのナショナルチャンピオンとなりました。
お父様の嗣彦コーチに続き、日本男子フィギュア初の親子ナショナルチャンピオン誕生です本当におめでとうございます!!!

ちなみに、女子は佐藤久美子コーチと佐藤有香さんが親子優勝の記録保持者です。


第79回全日本選手権大会
順位と得点詳細。
「競技結果」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「滑走順/得点詳細」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「ジャッジスコア」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




*****

小塚優勝!男子初の親子日本一に フィギュア全日本選手権

 フィギュアスケートの全日本選手権第2日(25日、長野市ビッグハット)男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)首位の小塚崇彦(21)=トヨタ自動車=が164・02点をマークし合計251・93点で優勝、昭和41年大会から3連覇を果たした父・嗣彦さん(68年グルノーブル五輪男子代表)に続き、男子では史上初の親子日本一となった。

 小塚は前日のSPで完璧な演技を見せ、2位に8・97点の大差をつけて首位発進。フリーでは、4回転などで転倒したものの、トリプルアクセルを2本とも成功させるなどして高得点を獲得、初優勝を飾った。SP3位の織田信成(23)=関大=は237・48点で2位に、前回覇者で世界王者の高橋大輔(24)=関大大学院=はSPでの不調もひびき、236・79点で3位となった。SPで2位につけた羽生結弦(16)=宮城・東北高=は220・06点で4位に終わった。

 また、26日に行われる女子フリーの滑走順が決まり、SP首位の浅田真央(20)=中京大=は20番滑走となった。村上佳菜子(16)=中京大中京高=が最終組トップの19番で、庄司理紗(14)=西武東伏見ク=が21番、安藤美姫(23)=トヨタ自動車=が23番で登場する。

サンケイスポーツ 2010年12月25日

b0038294_826481.jpg


小塚の父、嗣彦さん「悲願です」/フィギュア
 25日に長野市ビッグハットで行われたフィギュアスケートの全日本選手権で、21歳の小塚崇彦選手(トヨタ自動車)が初制覇した。満員の会場で見守った全日本3連覇の父、嗣彦さん(64)と母の幸子さん(55)へ、孝行息子が最高のクリスマスプレゼントを贈った。

 男子で初の親子優勝に嗣彦さんは「悲願です。よく練習した」と目尻を下げた。息子を教える佐藤信夫コーチ(68)とはかつて全日本のタイトルを争った仲だ。

 フリーの演技直前。佐藤コーチはリンクサイドで小塚選手の背中をさすり、ポンとたたいて送り出した。この恒例行事は、幸子さんが幼少期の小塚選手に背筋がピンとなるように始めた“おまじない”。親交の深い小塚、佐藤の両家に温かく育てられた逸材が、大輪の花を咲かせた。

2010年12月25日 サンケイスポーツ 

*****


b0038294_8405818.jpg
最初の4回転トウループ(4T)で転倒してしまいましたが全く動揺することなく冷静でしたね。でもやはり全日本でSPトップでフリーに臨むという緊張はものすごかったのでしょう、最後の3回転サルコウ(3S)で転倒してしまいました。彼がサルコウで転ぶのを初めて見たような気がするし、もう転倒はない(ステップがちょっと心配なくらい)と思っていたので驚きました。
でもその後のステップはスピードやキレを落とすことなくしっかり滑り切りましたね。信夫コーチの鬼練習が体力がなくなってきたところでもうひと頑張り、という風に生きたように思います。
b0038294_901851.jpg

体幹を鍛えたとのことで、着氷がしっかりしたように思いますね。今までも練習はきちんとしていたでしょうが、五輪という経験と、更に能動的に練習するようになったことが彼に確固たる自信を植え付けたようですね。今季は小塚崇彦覚醒の年として彼のキャリアで重要なシーズンになると思います。
今季の演技っぷり、勝ちっぷりは、彼を日本の3番手でなく、2番手に押し上げたような印象があります。彼はこれからもっともっと伸びるでしょうね。怪我だけは気を付けて、着実にキャリアを積み上げていってほしいと思います。
おめでとうございます!お疲れさまでした!!



小塚崇彦 2010全日本選手権 FS -Piano Concerto No.1 /Franz Liszt

最初のスピンの足換えでホップするところが好きです。
壮大かつ繊細な曲をあのように滑り切るというのは、本当に難しいことと思います。素晴らしかったです!


2位に織田信成選手!
b0038294_931626.jpg


*****
織田、2位も反省「もっと練習」/フィギュア  
全日本選手権第2日、男子フリー(25日、長野市ビッグハット)男子で2位に入った織田は「練習は良かったのに、ジャンプが跳べなかった」と反省の言葉ばかりを口にした。最初の4回転ジャンプで転倒し、プログラムの後半も「疲れて」と滑りにスピード感がなかった。

 「絶対に優勝したい」と強い気持ちで臨んだ大会で、2年ぶりのタイトル奪回はならなかった。10月に長男が生まれた23歳の新米パパは「フリーは曲の解釈もおろそかになっている。もっと練習を積まないと」と、代表を確実にした世界選手権での雪辱を誓った。

2010年12月25日 サンケイスポーツ 

*****

いままであんなに美しく決まっていた4回転を今大会で決めることが出来なかったのは残念でした。彼も今大会絶対優勝するつもりで臨んだでしょうし、悔しかったでしょうね。
ですがきっちり2位に踏みとどまったのは、やはり日頃の積み重ねだと思います。その点では胸を張って欲しいなと思います。
ただ、本人も話していた通り、フリーはちょっと気もそぞろというか、流しているように感じられたのも事実です。SPと同じくらいの気迫を、結果や状況はどうであれフリーまで持続させることができるかが、今後の彼の注目ポイントとなった気がします。
このフリーはもっともっと良くなると思います。世界選手権では是非神演技を見せてほしいと思います!!
b0038294_933275.jpg


織田信成 2010全日本選手権 FS -Piano Concerto /Greig




高橋大輔選手が3位を勝ち取りました!
b0038294_9243881.jpg


*****

大輔、世界王者の意地見せた/フィギュア
 全日本選手権第2日、男子フリー(25日、長野市ビッグハット)男子でSP4位と出遅れた高橋大輔はフリーで意地を見せ、3位に滑り込んだ。「表彰台を逃すことだけは避けたかった。ここで終わったと言われるのが嫌だったし、負けず嫌いの気持ちが出た。世界選手権に行けると信じている」。2連覇が懸かる大舞台への切符を引き寄せ、ほっとした表情をのぞかせた。

 冒頭に挑んだ大技の4回転フリップは回転が足らずに3回転の判定を受けたが、その後の3回転半を決めるとラテンのリズムに乗った持ち前の表現力豊かな滑りでトップの演技点を稼いだ。

 最終組で最も大きな歓声を浴びた。「(世界王者の)プライドを捨てて、がむしゃらにやった。GPファイナルも全日本も完璧でなかったので、世界選手権はそういう悔しい思いをしないようにしたい」と力を込めた。

2010年12月25日 サンケイスポーツ

*****


フリーでの彼の気迫は凄かった。今季一番ともいえる、本当に青い炎が見えるかのような演技でした。どちらかといえば静かな曲調で、あそこまで観客に情熱を訴えかけるというのは本当にすごいと思います。
彼自身体調がまだ万全ではなく、長光歌子コーチが「クリスマスに一つ願いがかなうなら、グランプリファイナルの前の体に戻したい」ということをおっしゃっていたそうなので、ダメージはかなり大きかったのだと思います。むち打ちって辛いですし、他にも体を打っているでしょうからね。
しかし、本田武史コーチも話していましたが「体調が万全でない中、気力で滑った」という感じですね。そして観客の応援も一番大きかった。6分間練習の時から、彼には一際大きい歓声がずっと寄せられていましたし、演技終了後は文字通り総立ちでした。あの素晴らしい演技なら当然ですが、観客も彼を大いにバックアップした感がありますね。彼の今の状態を知っているからこそという温かさを感じました。
b0038294_935592.jpg

今回の怪我はファイナルの練習で小塚選手とぶつかったことが原因ですが、彼は一切そのことについては口を閉ざしています。
小塚選手にも「大丈夫」と告げ、怪我の影響があるということも本人は一度も認めてはいないと思います。怪我での欠場は世界選手権選考において考慮されますから、フリーを欠場する選択肢というのもない訳ではなかった。
でも彼が一言もそれについて口にしないところにトップアスリートの素晴らしいスポーツマンシップを感じます。彼がそれを一言でも口にすれば、小塚選手は今以上に気に病んでしまうでしょう。自分に言い訳したくないという気持ちもあるでしょうが、そのような思いやりも絶対にあると思います。本当に技術、表現、そしてメンタリティにおいても間違いなく世界王者、そして日本のエースという風格と資質がある選手です。
b0038294_107468.jpg
小塚選手の優勝が決まった時、長光コーチと一緒に祝福しに来ていましたね。
この時の高橋選手の目がすごく印象的でした。「次の時代はお前が引っ張っていくんだぞ」みたいな、何かを託したような、そしてまた更に小塚選手に気遣いをさせないように先回りしたというか、すごく良い表情でした。
動画ではこのシーンが残っておらず、PCの録画画面は一時停止しても私の技術ではキャプチャできないので(取り込んだ画面が真っ黒になってしまう)、PCの画面をデジカメで撮影しました。そのため、画質があまりよくありませんが・・・


握手の場面(動画の最後の方です)



恐らく、というかほぼ間違いなく世界選手権の男子3枠は今大会表彰台の3人が選ばれるでしょうから、本人も話していた通り世界選手権で本人も大満足できる演技が出来るように祈ってます。
素晴らしい演技でした!そして、あなたは本当に、最高のスケーターです!!!
b0038294_1014732.jpg


高橋大輔 2010全日本選手権 FS -Invierno Porteno

この状態でも4Fに挑戦してくるというのはすごいですね。そしてあと少し、という所に来ている。
体調が万全になったら、本当に今季中にフィギュア史上初の4Fが決まるかもしれません。
今朝のTV放映では「4回転に失敗」としか言ってなかったですが、4回転でフリップを跳んでくるというのがどれだけすごいことかというのを伝えるのが報道じゃないんですかね。
なんだか最近、TVのフィギュア報道って、「見ればわかるよ」ということしか伝えませんよね。一見してわからないところをフォローするのが報道やナレーションの役割のはずなのに、怠慢だと思います。


SP2位だった羽生結弦選手は4位となりました。
b0038294_10243320.jpg


*****
羽生、順位落とすも収穫/フィギュア
 全日本選手権第2日、男子フリー(25日、長野市ビッグハット)羽生は男子の3本柱の牙城を崩せなかった。「フリーはまだまだ足りないことが多く、自分の演技ができなかった」と、SPから順位を落としたことを悔やんだ。

 4回転を予定した最初のジャンプが3回転になった。「跳ぶ気まんまんでいったら、力が入りすぎてしまった」そうだ。昨季の世界ジュニアで優勝し、今季シニアに転向した。GPシリーズにも参戦したホープは「いろんなことが経験になった」と収穫も口にした。

*****


今日本フィギュア空前絶後の男子大豊作時代にジュニア世界チャンプのタイトルをひっさげて切り込んできた羽生選手。
まだフリーを滑り切る体力が出来上がっていないこともあり、今回は切り崩すことはできませんでしたね。今の男子トップ3は揺るぎないですからね・・・。
彼にとってはシニアデビューしていきなり世界有数に高いハードルを課せられている状況で、ちょっと気の毒に思う時もありますね。世代が違えばもう文句なくシニア1年目から日本の絶対的エースになり得た実力を持っているので。
b0038294_10382279.jpg
でも、彼にとっては高い目標、素晴らしいお手本が近くにあって共に戦えるというのは(鈴木明子選手も話していましたが)この上なくラッキーともいえます。なので私は彼をかわいそうとは思いません。先ほど「世代が違えば・・・」みたいなことを書きましたが、彼には今、この世代で戦っても今後ナショナルチャンピオンになりうるポテンシャルは充分持っているからです。
男子は女子よりも体が出来上がる時期が遅い気がするので、彼が真に伸びてくるのはこれからだと思います。今でもかなり完成されていますが、彼が今の小塚選手くらいの年齢になった時を考えると末恐ろしいという感じですね。頑張ってほしいです。
試合後のコメントも向上心と頭の良さ、前向きさが感じられていいですね。彼にとって今季は全てが経験で勉強。今季の素晴らしい活躍は、絶対に来年以降の実力や自信として糧になると思います。
彼の演技と、そういう前向きで小気味いい闘志が本当に大好きです。怪我に気を付けて頑張ってください!

羽生結弦 2010全日本選手権 FS -Zigeunerweisen



5位は無良崇人選手!
*画像・映像とも手に入っていないので、どちらもSPのものになってしまいました。すみません。
b0038294_10463051.jpg
私は彼の演技に年々惹かれていっています。
そして3強や羽生選手の陰に隠れていますが、彼ももっと騒がれてもいい選手だと感じています。3Aをはじめとするジャンプの高さは素晴らしいですし、他の演技もどんどん洗練されてきています。以前はジャンプだけが見どころみたいなところも正直あったように思いますが、今は演技全部を楽しんでみることが出来ます。日本選手の中では比較的体ががっちりして、大柄に見える彼のダイナミックな動きと、かつ優雅な身のこなしに結構注目しているんですが・・もっと取り上げてほしい選手だと思います。頑張ってください!


無良崇人 2010全日本選手権 SP -La Califfa



町田樹選手が6位。
b0038294_105656100.jpg
写真はSPのものです。

今大会のフリーを見て、私は彼の滑りがすごく好きなんだと再確認しました。滑らかさにすごく引き込まれます。そして今季のSP「黒い瞳」はすごく体力的にタフそうなチャレンジングなもので、いつもハラハラドキドキ(笑)というか惹きこまれてしまうので、全日本を楽しみにしていました。
が、放映無し(涙)。
男子SPの放映時間を約半分潰してフィギュアに対するクイズ番組を流すことが、彼や今季で引退するといわれている南里康晴選手の演技を飛ばしてまで必要だったとは思えません。
ネットもありとあらゆる方(私含む)がブログや掲示板、ツイッター等でフジテレビを激しく糾弾していましたし、恐らくフジテレビには物凄い数の苦情が寄せられたのでしょう、昨日の男子フリーと女子のSPは煽りVTR以外は粛々と競技を流すという内容になっていました。

でも、これが普通ですよ。
大勢の人が一斉に文句を言わないとまともなスポーツ中継すら見ることが出来ないというのは本当に異常だと思います。どのような意向が働いているのか知りませんが、最近のTVのフィギュアスケートに対する扱いは、やはり異常だと言わざるを得ません。
ただでさえ放映時間が短いことにファンは不満があるのに(国内選手権は大抵どこの国も全選手の演技をノーカット放映しているのではないでしょうか)、ファン離れさせたいのかと言いたいような内容でした。
昨日はそういうことはありませんでしたが、それはそれで「こんな当然のことが何故できなかったのだろう」という気持ちはやはりありました。

町田選手から話がそれてしまいましたが、それだけ彼の演技を見たかったということです・・・。でもフリーは流してもらえましたね。よかったです。彼は真央選手と同い年(20歳)ということでまだ若いですし、静かに実力を蓄積しているように見えるので、これからが楽しみですね。頑張ってください!


町田樹 2010全日本選手権 FS -Legends of the Fall




南里康晴選手は10位でした。
b0038294_1194355.jpg
今季での引退を表明していると聞き、寂しく思います。最近表彰台からは遠のいていますが、間違いなくここまで日本男子フィギュアを引っ張ってきた選手ですし、男子の人気が今ほどでない時期であっても地道に美しい演技を追求し、ファンを喜ばせてくれました。
エキシビジョンでのハジけた演技も、ファンに人気ですね。
これから指導者となるのか、プロスケーターになるのか分かりませんが、まだまだショーで演技を見たいので、どういう道に進むにしろ、アイスショーには出演していてほしいと思います。
本当に本当に、お疲れさまでした!どうもありがとうございました。


南里康晴 2010全日本選手権 FS -Carmen



今季の全日本は本当に見応えがありました。男子も女子も、日本が一番厳しい国内選手権だと思いますが、こういう時代に居合わせられて本当に幸せです。
世界選手権出場者の発表は今夜になると思いますが、3月まで皆さん体調を整えて、是非東京で素晴らしい演技を見せてください!

お疲れさまでした!!

b0038294_1115645.jpg



<参考リンク>
フィギュアスケート南里康晴オフィシャルブログ
*12月25日「ありがとうございました。」というエントリーに、全日本の演技を終えた彼の言葉がつづられています。


<関連コラム>
小塚崇彦選手首位、羽生結弦選手2位の躍進!-全日本選手権・男子SP  2010年12月24日
浅田真央選手、全日本へ向けて&全日本・男子展望  2010年12月24日
いよいよ全日本です!  2010年12月23日
小塚崇彦選手インタビュー「フィギュアスケートの遊び方」  2010年12月21日
高橋選手と小塚選手、練習中に衝突 -グランプリファイナル公式練習  2010年12月10日
by toramomo0926 | 2010-12-26 08:20 | フィギュアスケート


<< 安藤美姫選手が優勝!!浅田真央... 浅田真央選手、SP1位!-全日... >>