浅田真央選手、スピン1回30回転→104回転に進歩:「挑戦・真央らしく」
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朝日新聞の坂上武司さんの連載コラム「挑戦 真央らしく」が更新されていました。
佐藤信夫コーチに師事し、小塚崇彦選手のスピンを参考にしながら練習した結果、今まで1回のスピンで30回転くらいしかできなかったものが104回回れるようになって驚いたと話す真央選手。
去年までとは練習環境が劇的に改善し、いろんな刺激を受けている様子です。





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「挑戦 真央らしく」
自分の技、伸ばすだけ スピン、1度に30回から104回に

 昨年暮れの全日本選手権で2位に入り、3月に東京で開かれる世界選手権の代表となった浅田真央(中京大)。
「やっとスタート地点に立てた」。昨季の世界女王として連覇がかかる大舞台に向け、思いを膨らませている。
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 「全日本では三つの目標を立てていました。まずは世界選手権の出場枠を取ること。そして、自分の演技を取り戻すこと。最後が優勝することだった。優勝できなかったのは残念でしたけど、三つのうち二つの目標が達成できたので、順位のことはそこまで気にはならなかったです」

 ショートプログラム(SP)とフリーで1度ずつ、トリプルアクセル(3回転半)を決めた。今季、ずっと苦しんできた自分の大技だ。佐藤信夫コーチの指導で増してきたスケーティングのスピードに、ようやくジャンプが追いつき始めたのを実感している。

 「全日本で、やっとつかめた。続けていけば、確実に自分のモノになると思いました。
SPでは、先生からやめた方がいいというアドバイスをもらいましたけど、自分としてはやらないと気が済まなかった。だから自分の意志を言って跳ばせてもらった。SPもフリーもお客さんにちゃんとアクセルが跳べるのを見せたかったんです」


 気持ちも新たに、元日には母親と一緒に恒例となっている地元の熱田神宮へ初詣でに行った。

 「ちょうど混み合う昼間。すごい行列だったけど、ちゃんと並んで一番前まで行ってお参りしました。スケートのことと、家族の健康をお願いしました。スケートのこと? 秘密です」

 翌日から、小塚崇彦(中京大)と一緒に中京大で滑り始めた。11日からは、佐藤コーチのレッスンもスタート。

 「今、一番気をつけていることは、ジャンプの回転。しっかり回りきることを意識して練習している。跳べるんだけど、まだジャンプをした後に体が開くのが早すぎたり、体が伸びきっていなかったり。ちゃんと回りきって降りるように意識している。ジャンプ以外の課題は全日本選手権でもクリアできたので、あとはプログラムを滑り込んでいくだけ」

 中京大と新横浜スケートセンターという二つの拠点での練習にも慣れてきた。特に新横浜では発見は多いという。

 「一つのリンクで同じようなことを毎日やっているよりもいいですね。新横浜ではたくさんの子と一緒に練習ができるし、環境が変われば気持ちも変わる。荒川静香さん(2006年トリノ五輪金メダリスト)が滑っているのを見ることもあるんですよ。勉強になります。
佐藤先生からも荒川さんの滑りを見ながらいろいろアドバイスを受けます。荒川さんのスケーティングは足で氷を押してないように見えるけど、なめらかに滑っていく。そういうところを見てごらん、とか」

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 佐藤コーチの指導はジャンプだけでなく隅々まできめ細かい。

 「スピンは小塚選手が参考になりました。間近で練習できるのはいいことで、教えてもらっています。先日、佐藤先生に測ってもらったら、1度にスピンが104回も回れるようになった。今までは30回ぐらいだったのに、自分でもびっくりでした」

 2月は台湾で四大陸選手権がある。そして、3月には世界選手権。照準ははっきりと見えてきたから、迷いもない。

 「四大陸選手権で状態を80%ぐらいには持っていきたい。そして、自分の演技がどれくらいの評価をもらえるかを試してみたい。そこで出た足りないところを、世界選手権までに直していけばいい。
今は順位とか、ほかの誰かと争うとか、そういうことを考えるのはちょっと疲れてしまうのが正直な気持ち。それよりも、自分の技術をどれだけ伸ばせるか。それだけを考えています」


 コツコツと積み上げた練習の後に結果はついてくる。20歳。大人のスケーターへの歩みは続く。


◆次の五輪に向け調子上げて 姉の浅田舞
 真央と小塚選手。佐藤先生のもとで練習している2人は、とても良い関係だと思います。
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 うまくいかない時は小塚選手に相談しているし、スピード感を近くで見ているので、勉強になっているようです。私と同い年の小塚選手は昔は頼りなかったけど、最近は頼れる男になってきました。全日本選手権も優勝しましたしね。

 真央は、20歳になってもあまり変わらないです。普通なんだけど、ちょっと変なところもあって。一度だけお酒を一緒に飲んだ時、真央のテンションが高くなって暴走して、ずっと私が説教されてしまいました。そうかと思えば急に寝てしまい、おもしろかったです。

 今季の真央はジャンプの修正を始め、一からのやり直し。焦りはないように見えます。全日本でやっと結果が出て良かった。
真央にとってはこの1シーズンがすべてじゃないし、その先を考えている。次の五輪に向けてのスタートだから、ゆっくりゆっくり調子を上げていってほしいです。
(坂上武司)

2011年1月31日 朝日新聞

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そうか、新横浜で練習ということは、荒川さんとも一緒になることがありますよね。
荒川さんの滑りを見て練習できるというのはぜいたくですねー。荒川さんも佐藤コーチの教え子ですし、本当に良いお手本となるスケーターがたくさんいるし、コーチ体制もバッチリ。素晴らしい環境です。


小塚崇彦選手も、新横浜の練習についてJapan Timesにこのように語っています。

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(前略)
Instead of the move being a distraction, Kozuka has found inspiration in skating with Mao.

"Mao is the reigning world champion and the effort she displays in workouts illustrates why she deserves to be the champion," he said. "Watching her motivates me to work hard. After practice we talk, but not special topics."

With Sato being based at the Shin-Yokohama Skate Center, Kozuka and Mao alternate training between there and Nagoya.

"Nobuo-sensei sometimes comes to Nagoya and I'm used to moving a lot from my childhood," Kozuka commented. "It's only an hour and a half. Not a big issue.
Mao's joining has not affected my workout schedule at all."(後略)

2011年1月30日
Japan Times "Kozuka striving to improve despite recent success" by Jack Gallagher


拙訳(超意訳):
(真央選手のチーム佐藤加入について)気を散らせる変化ではなく、真央と一緒に滑ることによって小塚は真央に刺激(励み)を受けた。

「真央は現世界チャンピオンです。そして彼女が練習で行う努力は、彼女が何故世界女王にふさわしいかを説明するものです」と彼は言った。
「彼女を見ていると、自分も懸命に努力しなくてはという気にさせられる。僕たちは練習後に話をしますが、大した話はしません。」

佐藤(信夫コーチ)は基本的に新横浜スケートセンターにいるので、小塚と真央は新横浜と名古屋でを行ったり来たりしながらトレーニングをしている。

「信夫先生は時々名古屋に来るし、自分は小さい頃からこのような移動に慣れている。(新幹線で)たった1時間半。大したことじゃないです。
真央が(チーム佐藤に)参加したことは、自分の練習スケジュールに全く影響はない(真央選手が加入したことで、信夫コーチとの練習時間が削られたというようなことはない)」と小塚は語った。

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「練習後に話しますが、大した話はしません」→「どうでもいい話」って言ってましたしね。はなまるでも「内容が濃くない」と話していましたね。
小塚選手、最近のインタビューなどを見てると、発言にブレがないですね。というかどこでも同じ話をしていることが多い(笑)

真央選手にとっては、小塚選手との練習は勿論ですが、新横浜で年下の選手や、いろんなレベル、年齢の選手と一緒に練習することも良い刺激になり、中京の雰囲気とは顔ぶれも違うので気分が変わっていいんでしょうね。しかも荒川さんもいますし。

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怪我に気を付けて、これからも充実した練習を積んで、四大陸で素晴らしい演技が出来るといいですね。


<参考リンク>

挑戦 真央らしく「自分の技、伸ばすだけ スピン、1度に30回から104回に -朝日新聞
"Kozuka striving to improve despite recent success" by Jack Gallagher -2011年1月30日 Japan Times


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by toramomo0926 | 2011-01-31 16:56 | フィギュアスケート


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