ジャパンスーパーチャレンジ2011!
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年明けに開催された団体戦形式のアイスショー「ジャパンスーパーチャレンジ」の放映がありました。


ジャパンスーパーチャレンジ2011 -東海テレビ
「ノービス・ジュニアも含め、日本を代表するフィギュアスケーターが出場。
2つのチームに分けてエキシビションプログラムによる対抗戦を実施する。
ゲスト特別審査員に加え、観客の一部を審査員とし、どちらのチームが会場を盛り上げたかで勝敗を決める。」(イベントサイトより引用)




アイスショーなのだけど、チームレッドとチームブルーに分かれての団体戦形式をとっていて、審査員は(今回は)荒川静香さん、本田武史さんのプロスケーターに加えて、「表現」の分野で活躍している異分野の方々が特別審査員として参加します。今回トップバレエダンサーの熊川哲也さんと、元シンクロナイズドスイミングの小谷美可子さんが参加されていました。そして会場の200人の観客も持ち点があり、審査に参加できます。

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とはいえ、コメントはクマテツがほとんどで、小谷さんは殆ど流されなかったし、お姿は最初の時ちらっと映っただけだった気がします・・・。せっかくこういう「表現」という共通項はありつつも全く別の分野の一流の人を呼んでいるのだから、彼らがどういう風に評価したかというのをもっと聞きたかったです。


チーム分けは以下の通り。

<チームレッド>
安藤美姫選手
高橋大輔選手
鈴木明子選手
羽生結弦選手
庄司理紗選手
宇野昌磨選手

<チームブルー>
織田信成選手
浅田真央選手
町田 樹選手
木原龍一選手
村上佳菜子選手
加藤利緒菜選手


毎年出演している小塚崇彦選手は、佐野選手や無良選手と一緒に、佐野選手の引退のはなむけとなるインカレに出場していたため、出演していません。
そのため、いつもよりちょっと選手のバランスに偏りがあったかもしれません。
しかも、今回チーム分けとして、チームレッド圧倒的に有利でした(笑)「お客を沸かせたモン勝ち」というテーマで、安藤選手と高橋選手と鈴木選手を一緒にしちゃダメです(笑)しかも13歳(!)の昌磨くんのクリムキンイーグルは誰もが驚くものですしね。

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私が知る限り、クリムキンイーグル最年少記録保持者(?)である昌磨君。この年齢でこの姿勢を保てる腹筋&背筋はすごすぎる。

とはいえ、勝負というのはあくまで形式というか遊びのようなもので、基本的にお祭りですから、とても楽しんで見ることが出来ました。
ただ、やっぱりフジテレビ、カットしまくりでしたね・・・そして真央選手と佳菜子ちゃんのインタビューを流した。
私は真央ファンではありますが、あれは不要だったと思います。内容自体は「姉妹のような関係です!」という微笑ましいものだったけれど、正直それは既にみんな知っているもので(コアなファン以外でも今季佳菜子ちゃんの特集はかなりTVで流されましたから、真央選手と佳菜子ちゃんの関係は割と知られているのではないかと思います)、目新しいものは何もありませんでしたし。

それなら、カットされた町田選手や昌磨君の演技を見たかったし、木原選手の「宇宙戦艦ヤマト」もおもしろそうだったし、加藤利緒菜ちゃんの演技は私は未見でしたので、通しで見てみたかった。
特に町田くんのプログラムは秀才君が裏の顔?(笑)を垣間見せ、また秀才君に戻るみたいな内容でなかなか凝っていたみたいだったので、見たかったなあ・・・。
それに、昌磨くんや利緒菜ちゃんみたいな若い選手が自分の演技をTVで流されればすごく嬉しいでしょうしモチベーションも上がりますよね。本人やご家族が楽しみにしてTVを付けたら自分の演技が思い切りカットされていたのを見たらどんな気持ちになるかと考えたら、ちょっと胸が痛んでしまいました。

なぜフジテレビは(テレ朝もそういうフシがありますが)「演技だけを流す」ということにそこまで抵抗を持つのでしょうか。なぜ他の要素も入れ込まないと間が持たない、放送事故になるとでも思いこんでいるかのように必ず不要なものを入れてくるのでしょう。
野球中継で「選手の対談」とか「ルールをお勉強するクイズ」なんてやりますか?やらないですよね。これは試合じゃなくてショーだけど、本質的には同じはずなのに。
あちらが構成的に「面白くしてやろう」とすればするほど、ファンが見たいものから遠ざかっていますよね。ファンはむしろ、加工を加えずそのまま流してほしいと思っているのに。


ああ、最近の私は愚痴っぽくていけませんね(笑)。気を取り直して演技のご紹介を。

真央選手のバラード1番は、本当に毎回どんどん洗練されていっていて、驚くばかりですね。
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バラードに関しては、初お披露目の時から魅了されてはいましたが、毎回神演技を更新し続ける感じです。
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特にスケーティングに関して、詳しくない私でも「どんどん滑らかになっている」というのがよくわかります。
今回も更に滑らかになっていて、エッジで氷を削りながら滑っているとは思えない感じでした。スケートをしているように見えて、実は氷の数ミリ上で浮いてるんじゃないかと思ったほど。
ツイズルもすごく滑らかで、そういう意味での摩擦というか氷の抵抗を全く感じない滑りですよね。回転も心なしか速くなっているように見え「いつもより多く回っております」という風に見えました。
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ジャンプも、彼女の今季の修正を見るのに一番顕著なのがフリップですが、明らかにシーズンインの頃よりもぐーっと沈み込むタメがなくなり、助走のスピードを殺さず自然な踏み切りが身についてきたなという感じ。
また、数年前踏み切りがトウではなくフルブレードで行いがちだと指摘されていましたが、今回スーパースローで見てみるとちゃんとトウで踏み切り、しかも効率よく高く跳べるようになっていると思いました。

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踏み切って飛び上がる瞬間、しっかりトウをついているので、最後の最後でもう一度トウに力を入れて更に高く踏み切ることが出来ています。「ゥゥーーウンッ!!」って感じ(笑)。
動画の再生後5分あたりから、フリップのハイスピードカメラで撮影したスーパースローを見ることができます。

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ジャンプのトップ位置では足首をタイトにからめた美しい姿勢を保っています。このため回転軸が細く、ブレないジャンプが跳べています。
それにしても、すごく高く跳んでる!

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着氷も流れているので、助走-ジャンプ-着氷-次へ、という流れが同じスピードで行われるようになり、見た目にもスムーズに見えます。フリーレッグも伸びていてきれいに半円を描いて後ろに回されています。すごく美しいジャンプですね。


そして今年更に身のこなしが優雅に美しくなりました。
私の両親が真央選手を見て「腕一本動かしただけで雰囲気が出る。優雅だ」と言ってましたが、確かにそうですね。腕の動かし方、足の上げ方、全てに神経が行き届いた美しさが自然に出ています。
それも「どう、美しいでしょ?」という感じではなく、ひそやかで無自覚な、でも見る側をハッとさせるような静かな美しさがあります。
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Mao Asada 2011 Japan Super Challenge -Ballade #1

身を乗り出して見ていたという熊川哲也さんは、
「足のラインも非常にきれいですし、ステップとステップのつなぎが本当にきれいですね。とても透明感があり、ショパンの曲とぴったり合っている」「素晴らしかったですね。本当に『スケートが好きな自分』というのが、客席へのアピールではなくて、自分とスケートととの会話がそこにあったような気がします。そしてそこでショパンへの敬意というかリスペクトっていうのが見えたので、観客へのアピールというよりも、自分が一生懸命この好きなスケートをやっている、ということに(そういう姿勢が見えて、ということでしょうか)僕は感動しました」と話してくれています。

確かにバラードはお客さんにアピールする、という曲ではないんですよね。演技でお客さんを魅了するしかない。そういう意味ではノリのいい曲よりも一段表現としては難しいものを求められます。そこをしっかりと解説してくれた熊川さんに感謝したいです。

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このバレエジャンプも凄かった!高く、そしてバネがすごい!!


他の方の動画もご紹介したかったんですが、全然見つからない・・・もう削除されてしまったんでしょうか。
なので写真のみになりますが演技の感想を書いていきます。また、写真は今回のものでないものも含まれていますがご了承ください。


庄司理紗ちゃんはすごくかわいかった!正統派美少女の彼女はこういう衣装もすごくよく似合います。
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そして躍動感あるプログラムだけど、彼女のキャラクターなのかちょっとおとなしやかというか上品さが残っているのもかわいらしいです。
来季シニア本格参入でしょうか?すごく楽しみですね。


羽生君は本当に安定していますね。
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すごく楽しそうに、スピードと色気のある「Vertigo」を見せてくれました。彼の演技はスリリングでいいです。四大陸が本当に楽しみ。


佳菜子ちゃんは元気いっぱい演じていましたね。
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ですが先日の中部日本選手権を発熱の為に欠場したと聞いてちょっと心配しています。
いくらシニアデビュー初年の16歳とはいえ、さすがにこの強行スケジュールでは疲れがたまってしまうのではないでしょうか・・・。
倒れたのが世界選手権直前でなかったのを幸いと考えて、しっかり休んで3月に備えて欲しいと思います。お大事に。


高橋大輔選手は、いろんな意味で期待を裏切りませんね(笑)
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肝心の見せ場のステップで、特別審査員の前で躓いてしまいました・・・(笑)あんなに男の色気を振りまいてカッコよかったのに、その途端に素が出て「エヘッ」と照れ笑いしてたのがおかしかった(笑)


安藤美姫選手のショーナンバーは好きです。
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彼女はセクシー系よりも、こういう小粋な感じの方が私は好きですね。「レクイエム」もよかったけど、こういう演技も彼女はうまいと思います。

織田信成選手は今ちょっと悩んでいるみたいですね。
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彼のインタビューを読んだのですが「自分には何かが足りない」と試行錯誤しているようです。
確かに、以前の彼ならこのナンバーをもっと心底楽しそうに演じたのではないかと思いますが、ちょっとハジけきらない感じ。演技自体は素晴らしいんだけど、彼自身が演技にノッて集中しきれているかというとちょっとわからない、という感じ。
曲のボーカル自体がそもそもそういう感じですよね。「ゆるい」と評されていましたが、なんかやる気あんのか、というボーカル(笑)。
「踊り明かそう」はオリジナルはもっとスピードがあって華やかな曲。むしろオリジナルで演じたほうが彼自身もノれるんじゃないかなーとちょっと思いました。


あっこちゃんはカッコよかった!
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このプログラムは本当に鈴木選手にはぴったりです。ラテン系は今までもすごく踊りこなしていましたが、ベリーダンスというのは新たなジャンルですね。
昨年夏のThe ICEで、フィナーレの群舞で踊っているのを見て「うわーすごく合ってる!」と思ったので、これを今季のEXにしてくれたのは嬉しかったです。
四大陸でも見たい!


選手のみなさま、本当にお疲れ様でした。真央選手や小塚選手も年明け2日から練習を開始したといいますし、その合間にこういうショーはあるし、本当に全然お休みないですね。大変です。
風邪やインフルエンザも流行っていますし、体調に気を付けて頑張ってほしいと思います。
どうやら皆さん四大陸に向けて台湾に出発していっているようですね。アーミン君やアボット選手も昨日乗り継ぎで日本に降り立っていたみたいですよ。

残りのシーズン、皆さんが悔いのない演技が出来ますように。

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加藤利緒菜選手と真央選手。


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by toramomo0926 | 2011-02-15 07:48 | フィギュアスケート


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