このデータをもとに今季のトレーニングの重点課題や補う必要のあるものをチームで相談し、真央選手への本格的なサポート、トレーニングの計画を立てる大事なものです。 某日、真央選手は都内のウィダーサポート・トレーニングラボを訪れました。 今日は真央選手にとっても、サポートチームにとっても大事な体力測定の日です。 牧野さんが熱心に事前説明。 牧野さんはものっすごく目を見て熱く語っているのに、真央選手・・・。牧野さんも目力全開を続けたまま「ええっ?」って感じで見てます(笑) 小塚選手が真央選手について、「自分から質問して来たのに、他に何か大事なことを思い出したりするとそっちに行ってしまう」と言ってましたけど、その片鱗を見た気がしました(笑) 真央選手、集中集中!! 測定する項目は大きく分けてこの3つ。 まず身体組成から。 次に柔軟性。 この棒をキープした姿勢のまま、持っている棒が前にある棒に当たるまで身体を左右に体をひねります。 前屈。 次にパフォーマンス。スピード、持久力、パワーを測定し、筋力や体力に変化がないか調べます。 真央選手は世界選手権前に体重がかなり落ちてしまったこともあり、牧野さんは筋力の低下を一番心配していたようでした。 同じ場所で小さく跳び続ける運動や反復横跳び、腹筋などをこなします。 その結果は・・・ パフォーマンス面の数値は「それほど悪くなかった」=筋力やパワーは落ちてないということです。これは良い材料ですね。もちろん全く落ちてないということはないでしょうが、予想よりも良い数字が出たことで、これからの本格的なトレーニングにおいてやり直しというかマイナスからのスタートという面は随分軽減されると思います。 しかし、考えてみるとこれは凄いことです。 体重は落ちている。でもパフォーマンスは落ちていない、しかもトップアスリートレベルの運動でです。 ということは、真央選手は体内の栄養、燃料がどんどん減っていく中でも最大限に筋力を維持できるだけの練習、トレーニングをしていたことになります。 どれだけ努力したんでしょうか、世界選手権の時の痩せ方に驚き、「飢餓状態ではないか」という考えがよぎったのですが、本当に真央選手は文字通り身を削るようにして世界選手権を戦い抜いたんですね。 「世界選手権で滑る姿を見てもらって、被災地の方たちに、苦しい気持ちや悲しい気持ちを、ほんの少しでも和らげていただけたらいいなと思っていました」 「(世界選手権で)たとえ失敗しても、また自分が立ち上がる姿を、被災者の方々に見てもらえる。だから、絶対に失敗を恐れないで、とにかく思い切って挑戦しようって、心に決めていました」(浅田真央Book For Charityより引用)という気持ちで、というか気持ちだけで滑っていたのかもしれません。 実は当時真央選手はリンクを降りたらフラフラに近い状態だったんじゃないでしょうか。本当に、あのかわいらしい外見からは想像もつかないような強さを秘めた女性アスリートだと思います。真央選手のこういう所を本当に尊敬しますし、だからこそ彼女がどんな状態でも応援する気持ちが変わらないんだと思います。 牧野トレーナーが復活して、数値も良いものが出ましたし、トレーニングも明るい材料が揃って来て、練習も佐藤組でがっちりサポート体制が出来ていますし、本当に良い状態になってきました。 真央選手も五輪を一緒に戦った牧野さんとのトレーニングでは前よりも口数や笑顔が多く、リラックスして臨めているように見えました。すごくいいことですね。 真央選手が先日の中京大での合宿を欠席した理由が「体調不良」と発表されたことは少し心配ですが、きっと佐藤信夫コーチの方針ということもあるんじゃないかと思います。小塚選手も義理立て程度に1日だけ参加して渡米してしまったそうですし。 今オフ真央選手はアイスショーは「The ICE」にしか出演しませんでしたが、それも信夫コーチとの練習時間を少しでも長く確保するためと思われます。そして今年The ICEは公演数も倍以上に増えましたし、約2週間に3ヶ所8公演というハードスケジュールでした。まず一旦体を休めさせたいという信夫コーチの意思が働いたのではないかと思っています。 ですが便宜上欠席するには何か理由が必要になるので「体調不良」としたのではないかと推測しています。体調不良でなければいいが、という希望的観測もありますが・・・。 あのスケ連主催の中京大合宿では「新プログラムを披露」みたいなことが恒例になっているようですが、正直なんでこんな早い時期にお披露目しなくてはいけないのかがちょっとわかりません。誰のためでしょう?集まってくれたマスコミのためでしょうか? でも、真央選手はまだショートプログラムの曲名も発表していませんし、トップスケーターは使用曲の発表を遅らせる傾向がありますよね。キムヨナ選手も昨年、ブライアン・オーサーコーチに昨季のフリーが「アリラン」であることを自分の意思に反して早い時期に暴露されて腹を立てていました。 僅差でしのぎを削るトップスケーター同士、お互い早いうちから手の内を見せたがらないのは当然のことでしょう。スケート連盟の記者との付き合いの為に公表する必要は全くないと思います。 それに日本スケート連盟の吉岡伸彦強化部長は集まった報道陣に、真央選手の不在について「何て言うんでしょうか…。来ていただいて申し訳ない。体調不良というだけで、どういう状態なのかは分からない」と言ったそうですが、真央選手だけを目当てに報道陣が集まっているとスケ連が決めているように聞こえるのもおかしな話です。 織田選手も鈴木明子選手もいるし、伸び盛りの羽生結弦選手や村上佳菜子選手、今井遥選手もいる。こういう言い方は参加選手にも失礼だし、はっきり何が、とは言葉にできませんが、この発言って根本的に何かが間違っているような気がしてなりません。 合宿も日程に余裕があれば勿論参加するべきでしょうが、真央選手は今スケーティングとジャンプを佐藤コーチのもとで磨いている最中であり、信夫コーチとしても1時間でも惜しいという状況だと思います。安藤選手ももうずっと正式参加はしていませんし(まあこれはモロゾフコーチと連盟との確執も原因にあると言われていますが)、内容的にもトップスケーターを強制的に呼びつけてやる価値のあるものとも(個人的感想ですが)あまり思えません。 スケート連盟は真央選手を連盟的に必要な時には呼びますが(人気取りやマスコミの注目を集めたい時など)、真央選手が困った時には何も手を差し伸べてくれなかった歴史があるので、連盟に大きな影響力を持つ信夫コーチが真央選手に本当に必要なものを選別して、キチンとコントロールしてくれているように見えるのは非常にありがたい。真央選手はつい無理をしてしまう傾向があるので、佐藤夫妻がついていてくれるのはファンとして非常に心強いです。 海外の選手も小さい国内試合に出始めるなど、アイスショーも各地で続いていますがシーズンの足音も小さいながらも聞こえてくる時期になりました。 どうか怪我や体調に気を付けて、シーズンインにはThe ICEで見せてくれたあの一人だけ氷から浮いているようなスケーティングと素人目にも随分改善されたように見えたジャンプを世界に見せつけてほしいと思います。 頑張ってください! <参考リンク> ウィダー・トップアスリートサポートプログラム-浅田真央 (2010年以降分) 浅田真央「栄養・トレーニング」サポートプロジェクト (バンクーバー五輪まで) 浅田真央「栄養・トレーニング」サポートプロジェクト継続記者会見 -ウィダーのサイト・ニュースリリースより。記者会見の動画も見られます。 <関連コラム> 牧野トレーナー復活! -ウィダーサポートチーム 2011年6月31日 「息がつけないような演技」への取り組み -浅田真央選手 2011年2月2日 新しい出発-浅田真央選手&ウィダー・サポートチーム 2010年10月10日 森永製菓、引き続き浅田真央選手支援を発表 2010年4月1日 「浅田真央Book For Charity」届きました! 2011年6月27日 浅田真央選手&小塚崇彦選手、かんさい情報ネットten!に出演 2011年5月28日 安藤美姫選手逆転優勝おめでとう! -2011世界選手権・女子シングル 2011年5月1日 浅田真央選手、公式練習に臨む 2011年4月27日 山田満知子コーチの功罪:タラレバを承知で 2010年11月27日 キム・ヨナ選手の「妨害」発言について 2009年3月23日 会場の事前調査について(四大陸選手権) 2009年 02月 07日
by toramomo0926
| 2011-08-09 08:35
| フィギュアスケート
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