高橋大輔選手、小塚崇彦選手がSPワンツー発進! -2011年NHK杯
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NHK杯男子シングルも女子に1日遅れて開始。ショートプログラム(SP)が行われました。
高橋大輔選手と小塚崇彦選手は二人とも4回転は回避したもののしっかり演技をまとめあげ、高橋選手1位、小塚選手2位でのスタートとなりました。そしてブランドン・ムロズ選手が4回転ルッツを着氷です!

ISU Grand Prix 2011 NHK Trophy
順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Scores」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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高橋が高得点で首位発進 小塚2位、町田が5位=フィギュアNHK杯・男子SP
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦、NHK杯(札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)は12日に男子ショートプログラム(SP)が行われ、日本の高橋大輔(関大大学院)が自己ベストを更新する90.43点で首位発進となった。小塚崇彦(トヨタ自動車)が79.77点で2位、町田樹(関西大)は72.26点で5位スタートとなった。

 高橋は3つのジャンプすべてに加点が付き、演技構成点も高い評価を得た。小塚もすべてのジャンプを着氷し、シーズンベストを更新。町田はスピンで転倒があったが、それ以外は大きなミスなく自己ベストの得点だった。3位には4回転ジャンプを着氷し、74.83点をマークしたブランドン・ムロズ(米国)が入った。
 男子シングルのフリースケーティングは13日に行われる。

<主な順位>
1位:高橋大輔(日本)90.43
2位:小塚崇彦(日本)79.77
3位:ブランドン・ムロズ(米国)74.83
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5位:町田樹(日本)72.26
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 以下は高橋のコメント。
「まずはスコアにびっくりで、まさかこんなに点が出るとは想像もしていませんでした。
 演技は100パーセント出し切れていない感覚があるんですが、北海道や全国からたくさんのファンの方が来てくださって、たくさんのパワーを送ってくれたのでこういう演技ができたと思いますし、自分自身もパワーをもっとみなさんに上げられるように頑張りたいと思いました。
(自己ベストだが?)3回転(のコンビネーションジャンプ)だったので、それ以外のところで評価してもらえたのかなと思います。スピン(の評価)はまだ見ていないんですけど、全体的に丁寧に滑れたなと思います。ジャンプの質も良かったと思います。スケートカナダに比べたら、体の出来も良くなっていて、そこが演技に生かされたと思います。カナダのときはまだのびのびと滑れていませんでした。

(フリーに向けては?)フリーの方が苦手なので……。4回転も入れますし、スケートカナダではジャンプの正確性に欠けた部分もあるので、4回転はもちろん、それ以外のジャンプもきっちり跳べるようにしたいと思います。
 明日は明日で何が起こるか分からないですし、点数が離れている部分を、緊張感ではなく、余裕を持つことでうまく生かせたらと思います。
(ジャンプはしっくりきている?)今シーズン、ジャンプの練習を始めたのが遅かったのですが、今までに比べたら、パンクだったり変な失敗というか、よく分からない失敗がなくなっています。自分の感覚の中で分かっている失敗が多いので、良くなってきていると思います。4回転は、こっちに入ってきて公式練習でも降りられましたし、ちょっとずつ良くなってきていると思いたいです。

(フランスでの練習の効果は?)スケーティングを重点的に練習していくときに、スピンだったりジャンプだったり、すべてにおいて良い影響というか、スケーティングが良くなるにつれてスピンもジャンプも良くなって、良い練習ができるようになってきました。そういったものがシーズンに入って徐々に良くなってきていると思います。
 スケーティングがやりやすくなったことで、自分自身すごく気持ち良く滑ることができています。それは先シーズンまではまったく感じられなかった部分なので、それがお客さんやジャッジの方に伝わっているのではないかと思います。
(スピンは)まだまだ自分で見て汚いなと思ってるので(笑)、完璧ではないんですけど、普段の練習から気をつけて練習していますし、柔軟性をもっと強くしたいということで日々やっていることが生きてきているのではないかと思います。

(衣装については)今回は昨シーズンまでとは違う方に頼んでいるのですが、今回NHK杯で着る衣装は自分なりに考えた衣装です。最初はなんとなく漠然としたイメージがありました。それを具現化することは自分でできないんですけど、作ってくれる人と話し合いながら、できていると思います。まだまだ、いろいろな衣装を試してみたいなと思っています」
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 以下は小塚のコメント。
「点数的にはまあまあですが、内容としては4回転も回避してしまいましたし、代わりに跳んだフリップでも回転の始まりが良くなくて、納得するジャンプが跳べませんでした。たくさんのミスが積み重なったと思うので、明日は小さなミスをなくして、点数を積み上げていきたいと思います。

(4回転の回避を決めたのは?)6分間練習が始まるときに、コーチに『昨日は跳べたけど今日の朝は跳べていないから、今回は回避したほうがいいんじゃないか』と言われて。とりあえず6分間練習でやってみたんですけど、案の定感覚がしっくり来なかったので、やめた方がいいかなと。先生の長年の経験を信じることにしました。
(小さいミスが重なった理由は?)フリップが、プラスを狙って跳んでいるジャンプなんですが、低空飛行で回転不足を取られると思ったくらい危なかった。その影響もあって、スピンでも回転数に不安があったりと、積り積もった感じです。
 今年に関しては4回転をやるつもりで(他のジャンプを入れる)練習もまったくせずにきて、今日初めてフリップを入れたんですけど、やっぱり練習はしておくものだなと……(苦笑)。フリップというのは僕にとってどうにでもなるジャンプなんですけど、それがああいう風になってしまったというのは、どこかで(回避したという)心理的なものが影響したかなと思います。練習をしていないというのが一番大きなミスにつながった要因だと思います。

(手応えはあったか)周りのお客さんもたくさん応援してくれて、曲の中でちょっとした余裕が生まれて、今までになかった“曲の中に入り込む”というのが感じられたので、良かったです。演技構成点は、今まではスケーティングスキルだけが飛び抜けていたんですけど、パフォーマンスの部分も近い点が出ているので、そういう意味では表現の部分も追い付いてきたかなと思います。
(フリーに向けては)とにかく小さなミスがたくさん続いた結果、点が伸び切らなかったので、小さなミスを減らしてクリーンなプログラムを滑りたいです。点数は離れているので気にすることなく、フリーは何が起こるか分からないので、しっかり自分のことをやりたいと思います」

2011年11月12日 スポーツナビ

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高橋大輔選手は90.43という自己ベストを更新する得点でぶっちぎりのトップに立ちました。
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初戦もSPは4回転を回避していましたが、今回も3-3のみとして、大事に行きましたね。ですが、今回についてはそれがプログラム全体の凄みみたいなものを強烈にしたと思います。
本当に身のこなしがダンサーのように全身に神経が行きわたった動きで、ひとつ体を動かすだけで「別格」というオーラを発散していましたね。存在感が凄かった。今回の衣装の方が私は好きです。表情もよかった。
トリプルフリップートリプルトウループ(3F-3T)はここ数年ないくらい軽くて軸が細く、理想的なジャンプだったと思います。
次のトリプルアクセル(3A)もお手本のように美しく流れがありました。最近3Aが詰まってしまったりしていましたが、今回は完璧。
それから、今季スピンがすごく良くなってますよね。シットポジションも低く、体が小さくまとまるようになったように思います。すべてがうまくかみ合い、音楽の世界を表現していました。
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これで90点ということになると、4回転を成功させたらどうなってしまうのでしょうか・・・
私は小塚選手の点の出方を見るとそれほど違和感は感じなかったというか、90点というのは凄いんですが、他選手とのバランスを考えると全体的に高めということで納得は一応できるという感じなのですが、良い演技ではあったけれど点数があまりに高い、と感じる方もいるかもしれないという数字ですよね。
なんか試合によって点数の高さが全然違うというのもどうかなと思います。一つの試合の中でのバランスというのも重要ですが、試合ごとの点数の出方にあまりに差があるというのも考え物だと思いますね・・・「世界最高得点」とかいう基準を持ち出すなら余計に。

フリーでもこういう神演技を見られるといいなと思っています。ブルースのノーミスバージョンはぜひとも見たいところです。
点差に余裕があるので、フリーでは4Fに挑戦してくるかもしれないですね。頑張ってください!


Daisuke Takahashi 2011 NHK Trophy SP -In the Garden of Souls



2位は小塚崇彦選手!
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ジャンプは全て着氷し、全ての要素で減点はなかったのですが、試合後のインタビューでは明らかに内容に不満があるような顔をしていましたね。確かに減点はなかったけれど、いつもの小塚選手のような美しい着氷ではなかったように見えました。
ステップでちょっとだけ躓いたようにも見えて、フィニッシュポーズの直後に「おー、あぶない」みたいなことを口走っているのが見えました。やっぱり演技終了後に率直な感想を述べる癖は続いていますね(笑)。

6分間練習の前に佐藤信夫コーチと話をして4回転回避を決めたということで、やはりあまりジャンプの調子が上がっていないのかもしれません。4回転をずっと、五輪前から入れてきていた彼ですから、外すというのはかなり抵抗があるというか、不本意だったのかなと思いました。

フリーでは何も恐れず思い切り、ナウシカの世界を表現してほしいと思います。
頑張ってください!
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Takahiko Kozuka 2011 NHK Trophy SP -Inner Urge



3位はブランドン・ムロズ選手!
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4回転ルッツ(4Lz)は着氷が少し乱れて1点減点となりましたがしっかり認定を勝ち取りました。
1点減点といっても、4Lzは基礎点が13.60もあるのでものすごく大きな要素です。
着氷した時、実況の刈屋富士雄さんが「立った!立った!」と感動していて、ちょっと「アルプスの少女ハイジ」の「クララが立った!」を連想して笑ってしまいました(笑)
ただ、技術点は凄いんですが、その他の演技要素というものが殆ど印象に残らなかったような気もします・・・なかなか難しいところです。
でも4回転ルッツというのはフィギュアにおける最高難度ジャンプですから、それを跳ぶ人が現れたというのは凄いことです。フリーも頑張ってください!!


Brandon Mroz 2011 NHK Trophy SP -Mack the Knife (from "The Threepenny Opera")



4位はコンスタンティン・ミンショフ選手!28歳!!
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演技前と演技後でいつのまにか衣装に変化が!!


昨年ロシア選手権で優勝したという彼。曲と衣装がすごく面白かった。「Men In Black」のサントラ曲を中心とした、お化け屋敷的な(笑)ナンバー。効果音が随所に効果的に聞こえて、飽きさせません。
また、衣装もスーツの胸のところから宇宙人かおバケみたいな生物(笑)が顔をのぞかせてる、というすごく奇抜なデザインでした(笑)。
最初の3Aの高さにびっくり。次いで4T-2T、3Lzとすべてのジャンプがとても高い!!ナゼこんな選手がもっと世界の舞台で活躍してないのか?とちょっと不思議でした。ロシア男子はガチンスキー選手が出てくるまではあまり有名選手もいませんでしたよね。プル様は休んでいたし。
というか、裏を返せば、知らないだけでこのくらいできちゃう選手がロシアにはゴロゴロいるということなのかもしれません。そう考えるとガチ君はやはり相当のエリートなんだなと思うと同時に、ロシアの底しれなさを感じるばかりです(笑)。
フリーの演技も注目です!頑張ってください!


Konstantin Menshov 2011 NHk Trophy SP -Men In Black, etc.



町田樹選手は神演技目前でまさかのフライングシットスピンでの転倒・・・残念でしたが、素晴らしい演技でした!
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昨季の「黒い瞳」を持ち越していたのがちょっと嬉しかった。このプログラム大好きだったので、もう1シーズン見られるのはホントにうれしい。
そして今回、昨季よりずっとレベルアップした町田選手を見られたのがとても嬉しいです。
最初の3Aは本当に美しかったです!+2.14の加点がついていました。続く3F-3Tも美しく決まり、あれよあれよというまに「これは神演技」という予感にワクワクしていたところ、全てのジャンプを跳び終わった後のフライングシットスピンの着氷に失敗しまさかの転倒・・・本当に惜しかったーーーー。
それでもそのあとのステップは激しく動いてどんどん曲と一緒に盛り上がっていくところは本当によかったです。やっぱりこのプログラム好きです!これは多分やる方はとても疲れるんだと思いますが、これは町田選手の代表作になるのではないかと思ってます。
結局シットスピンはノーカウントとなり、0点となってしまいました・・・でも、それでも他の要素が本当に素晴らしかったので、なんとパーソナルベスト更新(笑)
残念でしたが、あの体のキレを見るとフリーが楽しみになるのも事実。是非この悔しさをフリーにぶつけてほしいと思います。頑張ってください!!!


Tatsuki Machida 2011 NHK Trophy SP -Dark Eyes



アーミン・マーバヌーザデー選手は8位。
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3Aでミスはあったものの全体的にはそんなに悪くなかったと思うんですけど、なんだか点が伸びないんですよねー。アーミン君は私の予想よりいつも点が低いんです。うーんなぜだろう。やっぱり専門家が見ると何かが足りないんでしょうか。
キス&クライで得点を見て、苦笑いしながらがっくりとうなだれていたのが何とも・・・元気出してアーミン君!!
フリーのキル・ビルで是非神演技を!!


Armin Marbanoozadeh 2011 NHK Trophy SP -Kashmir



トマシュ・ヴェルネル選手はジャンプとステップでミスがあり、9位となりました。
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ホントにびっくりしました。4回転の多少のミスはあるかもしれないと思っていましたが、まさかステップで背中から倒れるとは。
スピンも軸のブレみたいなものがちらっと見受けられましたし、まだ演技が固まっていないというか、調子が今よくないのかもしれません。
でも一時木4回転を封印していた彼が今季も4回転を跳んできてくれていたのは嬉しかったです。
フリーでは是非あの美しい4回転を見たいですね。頑張ってください!


Tomas Verner 2011 NHK Trophy SP -Carmina Burana



そして今回出場予定だったアドリアン・シュルタイス選手(以下ADSL)の欠場は残念でした。
「脊椎円板ヘルニア」というかなり痛そうな状態のようです。
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ルトコフコーチとの別れから、なんだかあまりツイてないですね。
でもきっと今はいろんなことが急に起こりすぎて、一旦リセットした方がいいということなのかもしれません。動けない時期があるのはもどかしいでしょうが無理をせずしっかり治して、また忘れられないプログラム(笑)や見事なクリムキンイーグルを見せてほしいと思います。どうぞお大事に・・・


ということで、フリーでそれぞれの選手がどのような選択をするのか、というのも優勝の行方を占ううえでは大事な要素になりますね。でも高橋選手がぶっちぎってますので、よほど大崩れしない限りは優勝は決まりかなあという気もします。女子とはちょっと対照的な感じになっていますね。

明日のフリーでも皆さんケガに気を付けて、悔いのない演技ができますように!!


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by toramomo0926 | 2011-11-12 22:16 | フィギュアスケート


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