パトリック・チャン選手が優勝! -2011年フランス杯
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2011年フランス杯が終了。
男子シングルはパトリック・チャン選手が優勝。2位に中国杯に続いて2度目の表彰台の快挙のナン・ソン選手、3位はショートプログラム(SP)4位から順位を上げたミハル・ブレジナ選手が入りました!おめでとうございます!!

ISU Grand Prix 2011 Trophee Eric Bompard
順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Scores」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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織田は7位に終わる チャンがGP2連勝=エリック・ボンパール杯 男子FS
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、エリック・ボンパール杯が19日、フランスのパリで男子フリースケーティングが行われ、ショートプログラム7位の織田信成(関大大学院)は104.25点、合計167.20点で7位に終わった。SP1位のパトリック・チャン(カナダ)がFSでも1位となる156.44点をマークし、合計240.60点で優勝した。SP2位の宋楠(中国)が147.57点、合計224.10点で2位、SP3位のミハル・ブレジナ(チェコ)がFSで4位となる144.28点、合計218.60点で3位に入った。

 GPシリーズ最終戦戦となるロシア杯は25日に開幕し、羽生結弦(東北高)、ジェレミー・アボット(米国)らが出場。上位6選手(組)が出場するファイナルへの進出者が決定する。

<主な順位>
1位:パトリック・チャン(カナダ)240.60
2位:宋楠(中国)224.10
3位:ミハル・ブレジナ(チェコ)218.60
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7位:織田信成(日本)167.20

2011年11月20日 スポーツナビ

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ケヴィン・レイノルズ選手が棄権となっていて、フリーは9人での戦いとなっていました。どこかを痛めたのでしょうか。心配です。


優勝はパトリック・チャン選手。おめでとうございます!
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ですが、ちょっと今回残念だったのは、4回転トウループ(4T)と4-3のトウループ(4T-3T)を決めていながら、アクセルジャンプは2つともダブルアクセル(2A)になってしまったことですね。
あと、ルッツをはじめとしてジャンプもいつもの彼よりもずっと調子が悪いように見えました。そしてつなぎの部分で思わぬ転倒。
あのポーズは後ろに重心をかけるのでバランスが難しいのだと思います。女子SPでのカロリーナ・コストナー選手同様、体重が乗りすぎてしまったんでしょうね。

彼もロボットではないので、こういう試合もあります。そして今はシーズン初めですし、それは仕方ないと思っています。
ですが、ジャッジの点のつけ方はやはりちょっと彼には甘すぎるのでは、と思います。
演技構成点(PCS)は相変わらずの高得点。彼は確かにスケーティングは世界トップの一人ですし細かいところで難しいことをやっているのでしょうが、彼の演技としても通常よりずっと悪かったのに、PCSはそれに全く影響を受けず(10点が出なかったくらいですかね(笑)相変わらず高い。
彼は今回の出場選手の中で飛びぬけた存在なのかもしれませんが、彼が滑れば転ぼうが何しようが高め安定、というのでは技術点でミスの分を減点されても何も影響はありませんし、PCSを評価する必要などなくなります。彼が滑る時には全て9点台をあらかじめ出しておけばいい。そう思ってしまうほどに、ちょっと実際の演技との差がありすぎると感じます。これはキムヨナ選手と全く同じ状態です。
こういう「何があっても高得点」というのが全てカナダ絡みの選手だというのが偶然なのかそうでないのかはわかりませんが、他選手の減点傾向と比べて非常に不公平であると言わざるを得ません。そしてチャン選手自身のファンからの心証も悪くなり、成績は良くてもファンからは尊敬されない、というキム選手と全く同じ道を歩きかねません。

何もしなくても、彼は素晴らしいスケーターです。放っておいても良い点は出る選手です。そこをうまくやろうとしたり、外付けでの高評価をつけようとすると却ってよくないと思います。彼の演技が好きだった自分としては、彼の評価をそのまま納得して受け取れなくなりつつある自分がとても悲しいです。
選手には非のないことなのでこんなことを書きたくないですが。
ともあれ、優勝おめでとうございます!


Patrick Chan 2011 TEB FS -Adagio from Concierto de Aranjuez



2位はナン・ソン選手!!GPS2連続の表彰台乗りです!
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冒頭の4Tはオーバーターンしてしまいましたが2度目の4T-3Tは素晴らしく美しく決まり、私も見てて歓声をあげてしまいました。
彼は今季本当に覚醒しましたね。中国はペアは世界有数のトップグループが多かったですが、シングルでもメダルを狙える選手がついに生まれたという感じ。
体の動きも美しくて、男性的な雄大さもあるし、これで試合を重ねていけば凄い選手になりますねきっと。フランスの観客も手拍子をしていました。
身体の使い方が大きくてすごく見映えがしますし、体全体を使った演技は見ていて気持ちがいい。
この曲は鈴木明子選手のSPと同じですが、明子選手が冒頭のシャープさから終盤の軽やかな喜びにあふれた演技を見せたのに対し、ナン君の演技は音楽のアレンジも男性的で、迫力を伴って盛り上げる感じ。
なので終盤のステップとスピンで疲れを見せずに、スピードを落とさず体を大きく使って滑りきることが大事です。かなり出来上がってきてるように見えました。まだ若いですしね。
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それにしても羽生選手、ガチンスキー選手、ドーンブッシュ選手、ロス・マイナー選手、そしてこのナン君。この世代はこれまでの男子とは違ったポテンシャルを持ってますね。新たに男子フィギュアのレベルを押し上げる世代になっていくような気がします。
本当におめでとうございます。ナン君はファイナル出られるのかな?是非彼をケベックで見たいと思います。これからもケガに気を付けて頑張ってください!


Nan Song 2011 TEB FS -Hungarian Rhapsody No. 2

実況・解説の方が彼の4T-3Tについて「Excellent quality, excellent quality!」と絶賛していました。大事なことなので2度言ってます(笑)


3位はミハル・ブレジナ選手!
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4回転は一応申請した構成には入っていたようですが、最終的には回避したようですね。
最初の3Aは高くて申し分ない、いつものブレジナ選手のジャンプでした。彼のジャンプは見てて本当に高さと飛距離が凄いなと思います。この最初のジャンプをきれいに決めることで観客とジャッジの演技への集中をグッと増すというか、「つかみはOK」みたいな感じになりますよね。
今回パーフェクトな滑りではありませんでしたが、きっちり全体的な演技をまとめたことで4位から一つ順位を上げ、見事表彰台をゲットしました。おめでとうございます!
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それにしても、今季スピンを取りこぼす選手が多いですね。全てレベル4という選手ももちろんいますが、ひとつだけレベル2、という選手もそんなに少なくない。
ルールが変わってちょっと認定のハードルが上がったんですかね。選手も毎年対応が大変ですね。


Michal Brezina 2011 TEB FS -The Untouchables



アダム・リッポン選手は4位です!
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4Lzは両足着氷で残念でしたが、とにかく今季は彼の復活が嬉しい。そして4ルッツという凄い技に挑戦で来てるところも嬉しい。
コーチとの相性って不思議ですね。彼はブライアン・オーサーコーチのところではうまくいかなかった。でも彼に新しく師事したエレーネ・ゲデバニシビリ選手は今季素晴らしい活躍を見せています。
そしてリッポン選手も、今季有香さんとダンジェンさんのところで再び美しいジャンプを取り戻してきている。
コーチについてよくなるという事態は想像できても、だめになってしまう怖さもコーチ変更にはあるんだなあというのを強く感じた昨シーズンでもありました。
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佐藤有香さんとダンジェンコーチにジェレミー・アボット選手がやってきてから、佐藤夫妻(というかダンジェン夫妻)もコーチ業が忙しくなってますね。特にアリッサ・シズニー選手がやってきて彼女が全米チャンピオンになったり素晴らしい復活を遂げてから、彼らにトップ選手が集まるようになっています。
信夫コーチにしっかり教え込まれた有香さんの美しく正確なスケート技術は、今も欧米では有名ですし彼女自身もとても人気のあるプロスケーターでした。こうやっていろんな選手が育っていることは、信夫コーチも嬉しいだろうなと思います。

リッポン君はもっといい成績を残せる選手だと思っています。今季から再度エンジンをかけ直して、ソチで輝いてくれることを信じてます。頑張ってください!


Adam Rippon 2011 TEB FS -Air/Toccata and Fugue

「G線上のアリア」って、英語だと「Air」なんですよね・・・(笑)なんか拍子抜けしちゃいます。美しいバッハの曲に彼のスケーティングがすごくよくマッチしています。見てて気持ちいい。


5位はフローラン・アモディオ選手!
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地元ということで、声援と手拍子をたくさんもらっていましたね。4回転のサルコウ(4S)に挑戦しましたが転倒。でもこうやって、転んでも試合で跳んでいくことがのちの成功につながりますし、是非諦めずに頑張ってほしいですね~。
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今回の演技を見ていて、結構アモディオ選手はラテン系的なノリノリの音楽が最近多いので、今度はコッテコテのクラシックで滑るアモディオ選手を見たいなあと唐突に思ってしまいました。
クラシックでも重厚だったり、盛り上がる曲はありますし、華やかな曲もいくらでもある。彼の華のあるキャラクターときれいなジャンプは、そういう曲でもきっとハマります。
今から次のプログラムのことを考えてしまったのは申し訳ないのですが(笑)是非いつか見たいなあ。


Florent Amodio 2011 TEB FS -Besame Mucho/Rio



織田信成選手は3回の転倒があり、総合7位。フリーだけの演技では最下位となってしまいました。心配です。
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織田、コケて7位 左膝に違和感「精神的に崩れた」…フィギュア
 ◆フィギュアスケート GPシリーズ第5戦フランス杯第2日(19日・パリ) 男子フリーを行い、ショートプログラム(SP)7位の織田信成(24)=関大大学院=は転倒などミスを連発し、合計167・20点で7位に終わった。SP首位のパトリック・チャン(20)=カナダ=が優勝。18日の女子SPは17歳の村上佳菜子(中京大)が4位、第2戦スケートカナダでGP初出場初優勝を飾った14歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)が首位に立った。

 演技を終えた織田は、みるみる泣き顔に変わった。SP7位の出遅れから逆転を狙ったフリー。2連続3回転ジャンプを着氷した瞬間、痛めていた左膝に違和感を感じた。さらに中盤のステップの途中で転倒し、今度は右足に痛みが走った。

 「滑りきれるかが不安で精神的に崩れてしまった」と織田。後半のジャンプで2回尻もちをつき、最後に組み込んだ2回転半ジャンプは跳べずに0点。会場の声援を受けて何とか滑り切り、「応援してもらっているのに申し訳ない」と悔し泣きした。

 5月に左膝腱(けん)の部分断裂が判明。現在は4回転を跳べるまで回復したが、「いい時と悪い時の差が激しい」と不安が残る。GP上位6人が進むファイナル(12月・ケベック)は出場は絶望的。年末の全日本選手権(大阪)に向けて「全力を尽くしたい」と涙目で語った。

2011年11月20日 スポーツ報知

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序盤の3Aからのコンビネーションと3F-3Tは本当にきれいだったんですが、ステップで転倒してからは明らかに足が痛そうでしたね。
膝に違和感があったとのことで、悪化させてしまったのではないかと心配です。
彼自身は非常に悔しいでしょうがとにかく今は膝を少しでも良い状態にしていくことが必要。お医者様やコーチとよく相談をして対応していって欲しいです。
心配です。
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彼のジャンプの着氷は猫に例えられるほどに柔らかく、足に負担がかからないように見えていたのに、やはり蓄積はあったということで今回の怪我に至ってしまっただけに、きっちり直して古傷化させないことが一番重要です。
今季この後試合に出るかどうかも含めて、しっかり完治させる方法を取ってほしいと思います。スケーターにとって膝は非常に大事ですから、今後爆弾を抱えるようにだけはなってほしくない。
気を付けて日本に帰ってきてください。そしてしっかりと治療を受けて、またあの素晴らしく柔らかいジャンプを見せてほしいと思います。
お疲れ様でした。


いよいよ来週末がロシア杯、これでGPSは全て終了します。
日本からは浅田真央選手、今井春香選手、そして羽生結弦選手が出場。アデリーナ・ソトニコワ選手やアルトゥール・ガチンスキー選手も出場します。
ロシア杯の表彰台だけでなく、ファイナルのメンツはどうなるのかもこれで決定するので、注目ですね。
選手の皆さんケガに気をつけて頑張ってください!
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by toramomo0926 | 2011-11-20 11:51 | フィギュアスケート


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