浅田真央選手が優勝、レオノワ選手とともにグランプリファイナル出場を決める -2011年ロシア杯
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グランプリシリーズ(GPS)ロシア杯、女子シングルは浅田真央選手が優勝、アリョーナ・レオノワ選手が2位、3位はアデリーナ・ソトニコワ選手となり、ショートプログラム(SP)の順位そのままとなりました。

これでグランプリファイナル出場の顔ぶれが決定。
鈴木明子選手
エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手
アリッサ・シズニー選手
カロリーナ・コストナー選手
浅田真央選手
アリョーナ・レオノワ選手です。

おめでとうございます!

*そして羽生結弦選手が先程見事優勝を決め、グランプリファイナル出場決定しました!
真央選手とアベック優勝となりました。おめでとうございます!!



ISU Grand Prix 2011 Rostelecom Cup
順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Scores」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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浅田真央が3季ぶりのGP優勝でファイナル進出、今井は6位=フィギュア・ロシア杯 女子FS
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦、ロシア杯は26日、モスクワで女子シングルのフリースケーティング(FS)が行われ、ショートプログラム(SP)トップの浅田真央(中京大中京高)が118.96点でFSでも1位となり、合計183.25点で優勝を飾った。SP2位のアリーナ・レオノワ(ロシア)が合計180.45点で2位に入り、浅田とともにGPファイナル進出を決めた。SP3位のアデリナ・ソトニコワ(ロシア)が3位に入り、SP6位の今井遥(日本橋女学館高)はFSも6位で総合6位に入った。

 浅田はNHK杯と同様、冒頭はダブルアクセルにする演技構成で臨んだ。トリプルルッツや後半のダブルアクセルで着氷が乱れるなどいくつかミスが出たが、演技構成点でトップの得点をマークし、FSでも1位で完全優勝。2008年のNHK杯以来のGPシリーズ優勝で、3季ぶりのファイナル進出となった。レオノワは冒頭に3回転-3回転ジャンプを決め、後半にミスはあったがまとまった演技を見せた。レオノワは2009年以来2季ぶりのファイナル出場。今井は序盤にジャンプのミスが続いたが、後半に立て直してスケートアメリカから得点を上げた。

 GPシリーズのポイント上位6人が出場するGPファイナルは12月9日(日本時間10日)からカナダのケベックシティで開催される。

<主な順位>
1位:浅田真央(日本)183.25
2位:アリーナ・レオノワ(ロシア)180.45
3位:アデリナ・ソトニコワ(ロシア)169.75
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6位:今井遥(日本)154.76

<GPファイナル進出者>
エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア):スケートカナダ優勝、エリック・ボンパール杯優勝
浅田真央(日本):NHK杯2位、ロシア杯優勝
カロリーナ・コストナー(イタリア):中国杯優勝、エリック・ボンパール杯2位
鈴木明子(日本):スケートカナダ2位、NHK杯優勝
アリッサ・シズニー(米国):スケートアメリカ優勝、エリック・ボン―パール杯3位
アリーナ・レオノワ(ロシア):NHK杯3位、ロシア杯2位

2011年11月26日 スポーツナビ
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真央 フリーもトップで3季ぶりV!ファイナル出場も決めた!
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第6戦、ロシア杯最終日は26日、モスクワで行われ、女子ショートプログラム(SP)でトップに立った浅田真央(中京大)がフリーでも118・96点とトップ、合計183・25点となり優勝。3季ぶりにシリーズ上位6選手によるGPファイナル(12月・カナダ)進出も決めた。浅田のGP優勝は3季ぶりで、通算8勝目は日本人単独最多。

 浅田はこの日もトリプルアクセルを回避し、ダブルアクセルを選択する安全策。ジャンプで細かいミスは出たものの、演技構成点で差をつけた。浅田は「GPファイナルに行けることと久しぶりの優勝はうれしいけど、演技は自分の五十パーセントぐらいしか出せず悔しい。ファイナルに行きたいという気持ちで硬くなってしまった。うれしさと悔しさと半分半分です。でも、ファイナルへの課題が見つかったので、最高の演技を見せられるように頑張る」とうれしさ半分、悔しさ半分の表情で語った。

 アリョーナ・レオノワ(ロシア)はフリー116・54点、合計180・45点で2位、アデリナ・ソトニコワ(ロシア)が111・96点、合計169・75点で3位に立ち、表彰台を決めている。SP6位の今井遥(東京・日本橋女学館高)はフリー99・56点、合計154・76点で6位だった。

2011年11月26日 スポニチアネックス
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完成途上でも完勝=得点源増やした浅田-ロシア杯フィギュア
 大技に挑まないまま、優勝に届いた。浅田はSPに続き冒頭を2回転半でまとめ、修正中の3回転ルッツなどジャンプでミスもありながらフリーも1位。「久しぶりの優勝はうれしいけど、悔しさと半々」。その口調には複雑な響きもあった。
 トリプルアクセル(3回転半)の回避は納得の上だった。確実に跳べるものを入れるという姿勢と、まだその時期ではないとする佐藤信夫コーチの考え。その分、磨いてきたスピードに乗った滑りを求めたが、「守りに入ってしまったかも」。ファイナル進出がちらつき、勢いをやや欠いた。
 大技も避け、ミスもしながら優勝できたのは得点源が増えたから。フリーではスピン、ステップともに最高難度のレベル4。ただ、かつてしのぎを削った金妍児(韓国)のような好敵手を欠き、優勝ラインが下がったという物足りなさもある。
 滑りの技術を高め、ジャンプの種類を増やした先には、やはりトリプルアクセルがなくてはならない。「ファイナルでは跳びたい」。佐藤コーチも「本人がやりたくないと言っても跳ばせる日は来る」と言う。完成度を高めたプログラムで大技に挑む日のために、喜びの半分はとっておく。(モスクワ時事)

2011年11月26日 時事通信

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浅田真央選手、GPSでは3季ぶり、試合としては2010年世界選手権以来の優勝です!本当におめでとうございます!!!
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フリーはSPに比べて表情がちょっと硬かったので、やはりいくらキャリアを積んでも優勝が懸かったフリー、しかも最終滑走というのは緊張してしまうものなのだなと思っていました。
6分間練習の最後にトリプルアクセル(3A)を試みましたが回転不足気味の両足着氷になり、これは2Aでいくかな、と思ったのですが、やはり大事にいきましたね。
今回はそれでも勝利への欲が出てミスが複数出たので、やはり結果的に見ても2Aで正解だったと思います。

パーフェクトな愛の夢を見られなかったのは残念ですが、私は真央選手に勝負への欲が出てきたというのはちょっと嬉しかったです。
昨季まではそんな余裕はなかったし、彼女自身もそんなことよりまず、という感じでしたし(全日本は世界選手権の出場権がかかるので順位を取りに行ったとは思いますが)。
とにかく彼女が本当の意味で「競技」の中に復帰したというのは感慨深かったです。
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真央選手はこれまで、3Aを跳び続ける理由として、「一度逃げれば次の試合への負担が大きくなる」(一旦回避すると次に跳ぼうとするときに倍のプレッシャーがかかる)と述べていました。今回回避の方針を真央選手が納得して受け入れたことについて、現状としてはそれが正解だろうとは思いましたが、今度3Aを入れようとなった時にそういう重圧が邪魔をしないか、という気持ちが一瞬よぎったことがありました。
しかし、真央選手は昔の真央選手とは違います。技術をしっかりブラッシュアップしたこともそうですが、自分を常にしっかり見てくれる信頼できるコーチがいる。
これまでの真央選手は、成功率は一定以上あったものの、やはり3Aは一種の賭けという面があったのだな、と今考えてみると感じます。
今はもう、ジャンプが少しずつ「しっくりこなく」なっていることを感じながら、でもそれを入れなければ自分に勝ち目はない、という追い詰められた気持ちで試合を重ねていた真央選手ではない。
しっかり基礎から、比喩でなく本当に1回転ジャンプから、スケートを習い始めた5歳の頃のように基本の滑り方から信夫コーチの元で積み上げ直してきた確かな技術を今の真央選手は持っていますし、不安があればすぐに相談できるコーチがいるのですから、たとえ少し試合でのブランクがあっても、いつか「では3Aを試合で入れよう」となったとしても、これまでよりずっと強い気持ちで踏み切れるのではないかと思うのです。
勿論跳ぼうとしてすぐに試合で決められるようなジャンプではないですから、数試合は試行錯誤が必要になるでしょう。ですがきっと、この大工事に入る前の真央選手よりは自信を持って跳ぶことが出来ると思うのです。
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今回真央選手の演技には複数のミスがありました。ルッツは途中で回転がほどけてしまったのかまわり切らないまま降りてしまい両足着氷になり、前のめりに手をつきました。2A-3Tのコンビネーションは2Aのみ、しかも着氷は乱れました。3サルコウ(3S)は2回転になった。
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しかし3つのスピンと、ストレートラインステップで最高難度のレベル4を獲得、更に加点も得ています。
真央選手の昨シーズンから佐藤信夫コーチと取り組んできた「スケートにおける全ての技術を一から学び直す」という取り組みが今回彼女を優勝へと押し上げたのです。
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フィギュアスケートの採点はざっくり説明すると『技術点」と「演技構成点」の合計で競われます。
技術点はジャンプ、スピン、ステップなどの演技要素をそれぞれの難易度と出来栄えによって採点され、演技構成点(PCS)下記の5つの項目で評価(採点)されます。

「Skating Skills(滑りそのものの技術)」
「Transitions(技と技のつなぎの充実度)」
「Performance/Execution(演技力)」
「Choreography(振り付け)」
「Interpretation(音楽の解釈)」です。

真央選手はフリーにおいて、この5項目全てで出場選手中トップの得点でした。
これは真央選手が取り組んできたことそのものです。ジャンプやスピン、ステップなどの演技要素も勿論磨きをかけましたが、まずスケーティング「滑る」ことそのものの技術の正しい基礎をしっかり身につけることが第一でした。
肩を上下させずにストロークをし、ひと蹴りで滑らかに長い距離を滑れるような技術を身につけることは、引いては体力の消耗を最小限にしながら少ない歩数でトップスピードを出せる技術につながる。
元選手・審判の藤森美恵子先生によれば、フィギュアスケーターの中でもスケーティング技術が非常に高いアイスダンスのトップクラスの選手などは「3歩でトップスピード」というすごい技術を持つのだそうです。
ジャンプ前にスピードを出そうとしてガシガシ「漕ぐ」選手もよく見ますが、真央選手はその動作があまり多くなく、しかもNHK杯を現地観戦した方の話によれば、真央選手が滑っても殆ど音がしなかったとのこと。しっかりエッジを使い、しっかりと氷を足で押して進むことがているということです。

スピードが出ればジャンプに幅や流れが出て着氷も安定し評価も上がる。更に正確なエッジ使いを改めて学び直すことでステップのレベルも上がり、スピンは回転が速くブレない見栄えのするものになりました。
信夫コーチが「スピードに勝る魅力はない」とよく話していますが、彼が一番大事にしているのは正しいスケーティング技術に基づいたスピード。その技をしっかり真央選手が吸収することによって、正確な技術に裏打ちされた美しいスケーティングが身に付き、それが基礎に忠実なジャンプの習得も可能にした。それが今の真央選手の自信に満ちた佇まい、演技の美しさを作っているのです。


併せてウィダー・サポートチームのトレーニングサポートを受け、激しい練習や競技に耐えられる体を作り、技術的にも無駄なく最大に力を出せるようにななりました。
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今季の真央選手は、SPでもフリーでも、演技後息が切れた様子が全くと言っていいほどありません。
これは他選手の演技を見ると分かりますが、特にフリーでは演技終了後の選手はハアハアと息を切らし、胸を上下させていることが多い。しかし真央選手にはそのような様子は殆ど見られません。
これはパフォーマンスに耐えられる筋力・体力を付けたことに加え、正しい技術を身につけたことで無駄な体力の消耗がかなり抑えられているということを表していると思います。

昨シーズン「不調」「スランプ」と言われ続けても地道に取り組んできた大工事が、今回真央選手の力になりました。これは佐藤コーチと真央選手にとって単に久しぶりの優勝というだけでなく、とても大きな、いろんな意味を持つ勝利だと思います。そのことが本当に嬉しいです。
今回ミスがあっても演技そのものの世界は揺るがず、最後まで人を惹きつける演技をしたのは素晴らしかった。ファイナルへ向けて新たな課題を得たということで、更にファイナルでは素晴らしい演技を見せてくれることと思います。
演技内容には悔しさも残ったのかもしれないけれど、真央選手には今の自分に自信と誇りを持って帰国してほしいと思います。
本当におめでとうございます!


Mao Asada 2011 Rostelecom Cup FS -Liebestraume






2位はアリョーナ・レオノワ選手!
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冒頭の3T-3Tをすごく落ち着いて跳んでいましたし、前半は本当に素晴らしかったので、これは凄い!と思って見ていたら後半少しずつ狂いが出て、最後2Aで転倒してしまいました・・残念でした。最後のステップもかなり疲れてしまっていましたね。
あとちょっと体力がつくと随分違ってくると思うんですが、やはり優勝がかかる(しかも母国開催)の試合というのは結構大変だったのかもしれないなと思います。精神的な緊張が体力を奪うということもありますしね。
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ですがソチまでまだ時間はありますし、こうやって優勝を争う経験を積むことが重要ですよね。彼女にとって自分が着実に成長しているという実感、充実感と、勝てる試合をものにするという重圧とを感じるシーズンになると思いますが、このシーズンを乗り切った彼女は更に強くなりそう。これから本当に楽しみです。
グランプリファイナル出場も決めました。おめでとうございます!!


Alena Leonova 2011 Rostelecom Cup FS -Adagio for Strings/Requiem for a Tower



3位はアデリーナ・ソトニコワ選手!
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冒頭の3ルッツ-3ループ(3Lz-3Lo)のループの着地で転倒してしまいました。
去年はもっと軽々とジャンプを跳んでいた記憶があるのですが、今日の彼女は力で高く跳びあがろうとしているように見える時がありました。身体が少しずつ子供から大人へと変化していて、不安定な時期に差し掛かっているのかもしれないですね。
それでもスピンは全てレベル4を獲得、美しいポジションと早い回転でとても見応えがあります。振り付けが長い脚をうまく強調するものがいくつかあり、それがすごく演技そのもののムードを高めていて、見てて惹きこまれます。やはり基礎技術って大事だなと彼女を見ていても思います。
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彼女は今15歳で、大体女子選手の体が変わってくるのって16くらいからだと思うんですが、彼女は少し早くその時期が訪れているようですね。でも早く始まれば(きっと)早くその変化も終わるので、ソチ五輪の頃には体調も落ち着いてくるのではないでしょうか。今回はミスが目立ちましたが、今後非常に強くなる、怖い存在になることは間違いないように見えます。今後も注目ですね。
怪我のないように、このまま体の変化に対応しながら育って行って欲しいなと思います。
おめでごうございます!


Adelina Sotnikova 2011 Rostelecom Cup FS- Liebestraume



4位はソフィア・ビリュコワ選手!
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パーソナルベストを大幅に更新した素晴らしい演技でした。パーフェクトではなかったけれど、自身も演技終了後小さくガッツポーズするほどの会心の演技。GPSでしっかり結果を残せたことは大きな自信と経験になるでしょう。
すごく落ち着いて見えるけど、彼女は17歳。そしてロシア国内の位置づけでは6番手くらいだとのこと。なんという層の厚さ。おそロシアの一面をまた垣間見た思いです。
今季フィンランディア杯で優勝し、ここで成績を残したことで、今後国際メジャー大会への出場機会も増えるかもしれないですね。これからの成長に注目の選手がここにも出てきました。若い力って凄いなあ。
おめでとうございます!


Sofia Biryukova 2011 Rostelecom Cup FS -Turandot



今井遥選手は6位です。
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最初のループとルッツでミスが出ましたが、後半に向けて調子を上げてしっかりまとめた、という演技でしたね。
ループのミスの後のルッツは考えすぎてしまったということで、2つジャンプをミスしたことで冷静になって「このままでは終われない」と気持ちを切り替えたと話していた彼女。
笑顔はふんわりして本当にアスリートとは思えないほどの「ほんわか」な感じのする彼女ですが、この話をしていた時は顔つきが厳しくなり、悔しさをにじませていたのが印象的でした。すごく負けず嫌いというか芯の強さみたいなものを感じて意外に思うと同時に、彼女は10代で世界で戦っているアスリートなんだから、そういう強さがなければやってられないしここまでの選手にもなってないよな、と思い直しました。彼女のそういう「内に秘めた」感じはまさに日本女性という感じでかっこいいです。そしてあの「ほんわか」な笑顔は可愛いですね。
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フリーでは悔いは残ったかもしれませんが、彼女も全てが良い経験になるはずです。長久保コーチに育てられて今は有香さんのところにいるということはすごく良い師匠に恵まれていると思いますし、焦らずじっくり積み上げていけばきっとある日ポンと成績が出る日が来ると思います。今も10代の日本選手の中ではスケーティングは群を抜いて素晴らしいと思いますし、このまままっすぐ育っていって欲しいなという感じです。
お疲れ様でした!


Haruka Imai 2011 Rostelecom Cup FS -My Fair Lady



レイチェル・フラット選手は9位。
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なんだか彼女は今季なかなか点を出してもらえませんね。ちょっと不思議なくらい点が伸びません。
以前は彼女は、私にとってはむしろ「予想より点が多く出る選手、取りこぼさないタイプの選手」でした。ですが今は「びっくりするくらい点が出ない」という状態になってしまっています。悲しい。
今年から名門・スタンフォード大学に通いスケートと勉学を両立させている才媛。アメリカの大学のヘビーな勉強量に対応しながら国際試合に出るというのはかなり大変だと思いますが、頑張っていますね。
昨季の怪我からなかなか浮上できずにいますが、せっかく「エデンの東」で彼女の輝ける表現の方向性というのを見出したところですし、ここは踏ん張ってほしいですね。思うような成績が出なくても、競技をフェイドアウトさせる方向にはまだいかないでほしいなあというところ。

今季のフリーは「火の鳥」。これは彼女にはいいチョイスだと思います。完成版を楽しみにしたいです。

Rachael Flatt 2011 Rostelecom Cup FS -The Firebird

「エデンの東」にしろこの「火の鳥」にしろ、彼女にはこういう壮大な世界観を持つ曲がすごく合うと思います。
見ていて思ったんですが、村上佳菜子選手にもこういう曲に挑戦してみてほしいなと思いました。佳菜子ちゃんの体を大きく使った演技は、こういう華やかな曲だとすごく映えそうな気がします。


TV地上波放送では「浅田真央に襲いかかるロシア包囲網」みたいな煽り方をされていましたが、本当に今回ロシア勢凄かったですね。地元開催という面はあったものの実力ある選手ばかりですし、ソチ五輪に向けてロシアはこういう準備をしています、という高らかな宣言を聞いたような気もする大会でした。
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でもそんな中、完全アウェイ状態で勝ちを手にした真央選手も素晴らしかった。
今シーズンスタートの時は、正直真央選手がファイナル出場というのは私はあまり考えていなかったので、よかったなと思います。私自身は全日本の方が重要だと思う気持ちは変わりませんが真央選手が出たい気持ちがあるようですし、トップレベルでの試合をここではさむというのもいいのかもしれないですね。ファイナルはその後の試合出場に影響があるというものでもないですから、エキシビジョンマッチと思って思い切りやってほしいと思います。

ファイナルは12月8日から、カナダのケベックで行われます。出場選手の方、頑張ってください!!
そして今大会出場選手の皆様、本当にお疲れ様でした!!!
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by toramomo0926 | 2011-11-26 21:25 | フィギュアスケート


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