カロリーナ・コストナー選手、完璧な演技で首位に -グランプリファイナル2011
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グランプリファイナルが始まりました。
直前にお母様のご不幸での浅田真央選手の欠場という悲しい出来事がありました。グランプリシリーズのポイントで次点だったアデリーナ・ソトニコワ選手が補欠となっていたものの、直前の選手の欠場の場合のオペレーションについては細かい規定があるそうで、今回は補欠繰上げはせずに5選手で戦うことになりました。

カロリーナ・コストナー選手が既に3試合終えている疲れを全く見せない安定した素晴らしい滑りでトップ。鈴木明子選手は3回転-3回転をNHK杯で成功させた3回転トウループのコンビネーション(3T-3T)から難易度を上げて3フリップー3トウループ(3F-3T)に挑戦。セカンドジャンプは2回転になりましたが他をきちんとまとめて2位。3位には今季好調のアリョーナ・レオノワ選手が入っています。


ISU Grand Prix Figure Skating Final 2011
順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Scores」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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鈴木明子が2位発進=フィギュアGPファイナル・女子SP
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ上位6名が出場するGPファイナルは9日(日本時間10日)、カナダのケベックシティで女子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、日本の鈴木明子(邦和スポーツランド)が61.30点で2位につけた。カロリーナ・コストナー(イタリア)が66.43点の好スコアでトップに立った。

 鈴木は冒頭、NHK杯で成功させた3回転-3回転から難度を上げたトリプルフリップ-トリプルトゥループに挑戦したが、フリップの着氷が乱れ、セカンドジャンプが2回転となった。しかしその後はミスなくまとめ、トップと5点差ながら2位。翌日のフリーで巻き返しを目指す。コストナーは冒頭にトリプルトゥループ-トリプルトゥループを決めるなど、ミスのない演技で技術点、演技構成点ともにトップの得点をマーク。ファイナル初優勝に向けて好スタートを切った。GP2連勝で注目されたロシアの14歳、エリザベータ・トゥクタミシェワは、トリプルルッツ-トリプルトゥループに成功したものの、残り2つのジャンプにミスが出て、最下位の5位発進となった。

 女子シングルのフリースケーティングは、10日(日本時間11日)に行われる。

<結果>
1位:カロリーナ・コストナー(イタリア)66.43
2位:鈴木明子(日本)61.30
3位:アリーナ・レオノワ(ロシア)60.46
4位:アリッサ・シズニー(米国)60.30
5位:エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)54.99
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棄権:浅田真央(日本)

2011年12月10日 スポーツナビ

フィギュアGPファイナル・談話
◇引きずらず滑れた
 鈴木明子 初めて3回転フリップ-3回転トーループにチャレンジしたが、うまくいかず残念。(ミスを)引きずらず滑れたので、2位になれたと思う。
◇結果に満足
 カロリナ・コストナー 直前練習の後にとても緊張してリズムがつかめなかったが、全てを忘れて臨んだ。結果にとても満足している。(時事)

浅田気遣うコストナー=フィギュアGPファイナル
 優勝候補だった浅田が欠場した女子で、実績のあるコストナーがSPをリード。「緊張してリズムがつかめなかった」と言いながらも、今季自己ベストの66.43点に「満足している」と喜んだ。
日本の記者に浅田の母が亡くなったことを知らされると、大粒の涙を流し、「言葉にならない…」と声を絞り出した。
 注目の新鋭で14歳のトゥクタミシェワはミスが目立ち、まさかの最下位。「何が起きたのか分からない。緊張し過ぎた」と悔しがった。浅田に対しては「彼女の身に起きたことをとても残念に思う。強く復活していただきたい」とけなげに語った。(ケベック市時事)

2011年12月10日 時事通信

 浅田と同じ愛知県出身の鈴木明子(邦和スポーツランド)は女子ショートプログラムの演技後、「彼女はここで滑りたかったはず。代わりに滑ることはできないが、今の自分の役割は滑ること」と目を涙で潤ませ、声を震わせた。

2011年12月10日 日刊スポーツ(記事一部抜粋)

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カロリーナ・コストナー選手は今季素晴らしいです!安定した演技でトップ!!
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今季のカロリーナは本当に安心して見ていられますね。上に貼りつけた談話によるとものすごく緊張していたそうですが、ジャンプは着氷まで全て伸びやかでしたし、危なげないという感じでした。
出場選手5人中でただ一人一つの減点もない演技、PCS(演技構成点)の評価5項目でも、「技と技のつなぎ」の項目だけが7点台(といっても7.75)でしたが他は全て8点台の高得点ゾーンに乗せています。素晴らしいです。
ここまで安定してきたから、来季からはそろそろSPでもフリップかルッツの高難度ジャンプを入れてきてほしいなというところですね。そこだけがちょっと彼女の物足りないところではあるんですが、彼女がここまで安定した試合運びをしたシーズンは正直私は記憶にないので、本当に嬉しい。
フリーも自爆癖は今季なりを潜めていますし、2位に5点差をつけているので、このまま優勝も充分あり得ます。気持ち的にも余裕を持って臨めそうですね。
また、カロリーナはSP後の会見で真央選手のお母様の訃報を知り、涙を流しながら気遣ってくれていたんですね。彼女はいつもすべての選手に温かく優しい気持ちを素直に出せる素晴らしい女性だと思います。

今季は各選手とも良プログラム(というか自分が個人的にいいな~と思えるプログラム)が多い「当たり年」に思えますが、彼女のプログラムも両方とも大好きなので、是非フリーでもパーフェクトな演技を期待します。
頑張って下さい!!


Carolina Kostner 2011 Grand Prix Final SP -Allegretto from Trio No. 2



2位に鈴木明子選手!!
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明子選手も本当に、今季は盤石としか言いようがない素晴らしさと安定感ですね。最初のコンビネーションジャンプを3T-3Tからレベルをさらに上げて3F-3Tにしてきたのは凄い。一週間くらい前に跳べるようになったということなんですが、26歳にしてこのポテンシャル。すごすぎる。
明子選手は努力に努力を重ねて病気を克服しカムバックしてきましたが、もうブランクがあったとかどうでもいいような感じですよね(笑)どうでもいいというのは語弊があるかもしれないけれど、そういう「物語」とかが必要ないほどに素晴らしい選手、凄い選手になっているという意味で。
3F-3Tはフリップがちょっと軸がずれたのか着氷時にオーバーターンしてしまい、セカンドジャンプは2回転しかつけられませんでしたが、全日本に向けてよいチャレンジだったと思います。ファイナルは翌年の出場枠取りとか関係ないですし、思い切り試せる場でもありますよね。
最後までスピードが落ちず、ディープエッジを使った滑りも見ていて気持ちいい。スピンの速さは本当に凄い。オフにスケーティングをじっくり磨いてきたことで全体的にレベルアップし、3-3も手に入れたことでさらに一段上に上がってきました。
5点差はありますがフリーでは何が起こるかわかりませんし、是非ここは優勝を狙ってほしいと思います。頑張って下さい!


Akiko Suzuki 2011 Grand Prix Final SP -Hungarian Rhapsody



3位はアリョーナ・レオノワ選手!
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今回モロゾフコーチは帯同していないのでしょうか?リンクサイドには女性(ロシアスケ連の方でしょうか)が付き添っています。
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ファイナルだというのについて来ていないというのはちょっと変ですね。体調でも崩されていないといいのですが。

3-3は本当に安定して決められるようになりましたね。次のフリップはちょっと両足着氷気味?少し乱れがありました。次のダブルアクセル(2A)はきれいに決まったように見えたのに、あまり加点がないんですよね。もうちょっとあげてもいいんじゃないかなと思いました。

ところで、このプログラムはすごく顔も体の動きも表情豊かで楽しいんですけど、何度も見てくるとちょっと飽きてくる・・・というと失礼ですが(汗)、クドさが目に付くようになってしまってきています、個人的に。
アモディオ選手のプログラムにもそれを感じます。あくまで選手どうこうじゃなく、コーチどうこうでもなく、振り付けそのものが、です。
アモディオ選手もレオノワ選手も愛すべきキャラクターで好きですけれど、フルシーズン同じものを見続けるのはつらい・・・というか飽きちゃう、という感じなのです。
すごくおいしいけど、すごく味の濃いお料理みたいなものです。最初は美味しいと思うんだけれど、だんだんもたれてきて全部は食べられなくなってくる。
最近私がモロゾフコーチのこれでもか的な「盛り」を楽しめる若さを失っているのかもしれませんが・・・(笑)。

なので今回彼女の足元を見ていたのですが、やっぱりあんまりスケート自体は滑ってない気がするんですけど、どうなんでしょう。
特にステップでは今回レベル3+加点という良い評価を得ているのですが、あまり滑ってないというか体や表情の動きほどはスピードがない気がするのです。少しずつ踏んではポーズ、踏んではポーズという感じでスピードが落ちるのを補っている・・・と考えて、ちょっとキムヨナ選手のステップにそういう意味では近いのかもと思いました。
きっとしっかりジャッジが見るポイント、点を出しやすい演技パターンというのをモロゾフコーチやオーサーコーチ(またはデイヴィッド・ウィルソンさん)は知り尽くしていて、そのツボはしっかり押さえつつ、選手の弱点をカバーするのがすごく上手なんじゃないでしょうかね。

フリーは「レクイエム・フォー・ア・タワー」です。私はこちらのレオノワ選手の方(今は)好きなので(安藤選手の影はどうしてもよぎるんですけれど)、フリーを楽しみにしたいと思います。今回は優勝、少なくとも表彰台という目標をもって臨んでいるはず。後半疲れてしまいがちですが、気力を振り絞った神演技を見たいです!頑張って下さい!!


Alena Leonova 2011 Grand Prix Final SP -Sirens/Pirates of the Caribbean



4位にアリッサ・シズニー選手!
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最初の3ルッツ-2トウループ(3Lz-2T)はきれいに決まったのですが、次の3ループ(3Lo)で転倒してしまったのが痛かったです。
スピンなどはさすがという感じでしたが、全体的に体がちょっと重そうにも見えました。表情もあまり冴えない感じで、チークの濃さが目立ってしまっていて、体調が悪いのかな?とちょっと心配になりました。
グランプリシリーズを勝ち抜いてきた選手の中では、やはり転倒などの大きなミスがあると順位を下げてしまいますね。とはいえ2位から4位までは殆ど点差はないも同然ですから、フリーの出来が優勝を決めると思われます。まだまだチャンスは十分にありますし、是非フリーではあの美しい「悲しきワルツ」の曲の世界を見せてほしいと思います。体調が悪いなら無理はしてほしくないですが、頑張って下さい!


Alissa Czisny 2011 Grand Prix Final SP -La Vie En Rose



エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手選手がまさかの5位。
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GPS2戦2勝、特にSPはノーミスでやってきたトゥクタミシェワ選手でしたが、今回ジャンプが乱れてしまいました。
冒頭の3Lz-3Tは鮮やかに決めて見せましたが次の3Loが2回転二なり両足着氷、2Aも両足になってしまいました。彼女自身も「何が起きたのか分からない。緊張し過ぎた」と話していたそうですが、やはりGPSとファイナルとでは、雰囲気も全然違うのかもしれませんね。
また、皮肉なことにグランプリシリーズ唯一2勝でシニア初のファイナルに臨んだ彼女は、GPSの獲得ポイント数の少ない順からの滑走のため、いきなり最終滑走となってしまったのです。GPSの好成績が仇となってしまう形になり、緊張に拍車をかけてしまったのかもしれません。
そしてコストナー選手やシズニー選手など、スケーティング技術の素晴らしい選手のあとで滑ると、これまで強力な武器となっていた14歳という怖いものなしの若さがちょっと不利になってしまったところはあったのかもしれません。評価は相対評価ではなく絶対評価で行われますが、やはり見ていてもシニアで戦い抜いている選手たちよりも、きれいなのだけどまだ演技が小さい感じがしたのです。
自分の手の届くところだけで動きがあるというか、演技がTV向きというかアップ仕様な感じ。シニアのトップ選手はやはりもっと体全体を大きく使って、広いリンクを見下ろす観客にも大きく見えるような動きをしています。
ですがまだ彼女は若いですから、そういうことはこれからおいおい身についてくることでしょう。ミーシンコーチもついてますしね。
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16歳になるまで世界選手権には出られませんから、彼女にとって今は全てソチへ向けての経験です。成功だけ積み重ねるよりも、こうやって失敗も沢山した方が選手としては強くなりますし、フリーでは思い切りのいい演技を見せてほしいと思ってます。
頑張って下さい!!


Elizaveta Tuktamisheva 2011 Grand Prix Final SP -Tango



うーん、すごく楽しみにはしてたんですけれど、やっぱり素晴らしい顔ぶれなので見応えがありますね。真央選手がここにいないのが本当に惜しまれますが、今は少しでもお母様やご家族との時間を大事にして、自分の気持ちも大事にして過ごしてほしいと思いますね。
そして出場選手の皆様には、フリーが神演技祭りになりますように祈っております。
今日は男子SPも行われますね。楽しみです。
頑張って下さい!!


<関連コラム>
動画のご紹介 -グランプリファイナル男子出場選手  2011年12月7日
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浅田真央選手、グランプリファイナルを欠場
by toramomo0926 | 2011-12-10 09:48 | フィギュアスケート


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