高橋大輔選手が優勝、小塚崇彦選手銀メダル、羽生結弦選手銅メダル! -2011全日本選手権
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2011年全日本選手権・男子シングルが終了。
高橋大輔選手は前日のショートプログラム(SP)の神演技の勢いを続けてほしかったんですが珍しく3度も転倒。しかし魅せるべきところはしっかり魅せた演技でSPでの大差を守り切り優勝。小塚崇彦選手はトリプルアクセル(3A)の転倒以外はほぼパーフェクトといえる素晴らしい演技で高橋選手を猛追、約10点あった点差を4点弱にまで縮めての2位!そして羽生結弦選手は4トウループ(4T)と3A等高難度ジャンプを全て決め、転倒無しのフリーのみの順位で1位を勝ち取り順位を上げて3位に入りました!!


第80回全日本フィギュアスケート選手権大会  (日本スケート連盟)
順位と得点詳細。
「競技結果」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「滑走順/得点詳細」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細を見ることができます。

*織田信成選手は足(膝)の怪我の為欠場しています。




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高橋が2年ぶり王者 小塚が2位、羽生は3位=全日本フィギュア・男子FS
 フィギュアスケートの全日本選手権は24日、大阪府門真市のなみはやドームで行われ、男子フリースケーティング(FS)では、SP首位の高橋大輔(関大大学院)が158.55点、合計254.60点で2年ぶりの優勝を飾った。小塚崇彦(トヨタ自動車)が165.37点、合計250.97点で2位、羽生結弦(東北高校)は167.59点、合計241.91点で3位に入った。

 高橋は、冒頭の4回転トゥループで転倒、後半のジャンプでもミスが重なりFS3位となったが、合計スコアで他を上回った。2連覇に向け逆転を狙った小塚は、冒頭に4回転トゥループを着氷させるなど、疾走感のある演技を披露も届かず。17歳の羽生は、最後のジャンプが1回転になるもののミスの少ない演技を見せ、自己ベストを更新する得点をたたき出した。

2011年12月24日 スポーツナビ

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高橋大輔選手が2年ぶりに全日本王者に返り咲きです!
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大輔「やっちゃった」3度転倒も2年ぶり5度目V…フィギュア
 ◆フィギュアスケート 全日本選手権第2日(24日、大阪なみはやドーム) 男子フリーで、ショートプログラム(SP)首位の高橋大輔(25)=関大大学院=はジャンプで3回転倒しながらも、合計254・60点で2年ぶり5度目の優勝を飾った。昨年覇者でSP2位の小塚崇彦(22)=トヨタ自動車=は合計250・97点で2位。SP4位と出遅れた17歳の羽生結弦(東北高)はフリー1位となり、合計241・91点で3位に食い込んだ。上位3人は来年3月の世界選手権(フランス・ニース)代表入りを確実にした。

 まさかの“転倒劇”だった。滑り終えた高橋は右手で顔を押さえて「やっちゃった」とつぶやいた。前日(23日)のSPで世界最高に相当する96・05点を出した貯金を生かし、昨年、小塚に奪われた全日本タイトルを奪還。それでも「自分の中で優勝したという気持ちはない。勝ち取ったというよりも、逃げ切ったという感じ。失敗は本当に悔しい」と反省の言葉を連発した。

 スローテンポのブルースに乗せて踊ったフリー。最初の4回転トーループで派手に尻もちをつくと、プログラム後半の3回転半でも転倒。最後に跳んだ3回転フリップでも思い切りずっこけた。高橋は「コケたけどジャンプの感覚は悪くなかった。昨日パワーを使ってしまって、疲れがたまっていたのかも」と振り返った。

 08年10月末に右膝じん帯を断裂してから埋め込んでいたボルトを5月に除去。再び膝にメスを入れたことで今季に向けた始動は遅れたが「一歩一歩着実に」をテーマに進んできた。8月に単身フランスに渡り、アイスダンスの元世界王者らにスケーティング技術の基礎から習った。滑りが滑らかさを増し、表現力の得点では出場者で唯一、全5項目で8点台をそろえた。

 右膝を痛めてから不調だった4回転の感覚も戻ってきた。この日は失敗したが、SPでは高難度の4―3回転ジャンプを試合で6年9か月ぶりに成功させた。今季は世界王者のパトリック・チャン(カナダ)を始め、多くの選手が4回転を決めており「負けたくないのが自分のポリシー」と闘争心に火がついた。

 3年連続7度目の世界選手権出場を手中に収めた。次の目標は2年ぶりの世界王座奪還。その先には14年ソチ五輪がある。「最終的にソチに行きたいし、行くからには勝ちたいと思っている。どんな状況でも勝てないと本当の王者とは言えない」。光り輝く五輪金メダルを目指し、日本のエースは歩みを止めない。

2011年12月24日 スポーツ報知

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まさかの3コケ・・・(涙)ケガでもしたのかとハラハラしましたが、今のところ報道やインタビューを見てもそういう感じではなさそうなので良かったです。
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4TはSPは素晴らしく決まったものの今回も転倒はありうるという気持ちはあったと思いますが、3Aでの転倒というのは久しく見ていなかったような気もしますのでその動揺とか、最後の3フリップ(3F)の時には2度転倒しているのですからいつも以上の疲労もあったりして踏ん張れなかったのかなと思いました。
やはり3つの転倒があるとどうしてもプログラムとしての見栄えが落ちてしまうのでグランプリファイナルの時のような陶酔感みたいなものはなかったけれど、やはりステップや観客やジャッジに訴えかけるものというのはジャンプの成否に拘わらずきっちり見せていたかなと思います。ああ、でも残念でしたね~。彼も優勝したとはいえ悔しそうでした。
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ですが、私はそんな彼が、一昨年のフィンランディア杯でキレキレのパーフェクトを見せていたのに最後の最後のポーズで転んでしまうような彼が、今回SP神演技でフリーで3コケしてしまう彼が好きです(笑)。
インタビューなどを聞いていると、彼の理想の演技というのは途方もなく高いレベルにあります。すごい!と思っていても「満足できない」と話す彼を見て、凄いなあと思うと同時にまだもっとすごい世界を見せてくれるのかと思うとワクワクします。
お疲れ様でした。そしておめでとうございます!!!
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Daisuke Takahashi -Blues For Klook



小塚崇彦選手が銀メダルです!!
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小塚2位「4点差、悔しい」 全日本フィギュア
 痛恨の瞬間は中盤に訪れた。小塚はトリプルアクセルの着氷でバランスを崩し転倒。「悔しい。優勝と4点差ですし」。これがなければほぼ完璧な滑り。たった1つのミスで、2連覇とノーミスが手からこぼれ落ちた。

 冒頭で大技の4回転ジャンプを美しく決め、波に乗っていた。「本当によく(スケートが)滑っていた」。トリプルアクセルを除くジャンプ、ステップ、スピンは、伸びやかでスピード抜群。体全体で曲に乗り、持ち味を存分に見せつけた。

 今季の前半戦は不調。スケート靴が「ヒーターの近くに置くと柔らかいのに、冷えると(硬くなって)膝が曲がらない」状態。11月のNHK杯後に替え「不安なく滑れる」ようになった。信頼できる“相棒”を手に入れていただけに、悔やまれる。

 ただ上昇気流に乗った手応えはある。「今季はここからがスタートだと思っている。この演技を最低限にして、さらに上を目指したい」と力強い。前回、銀メダルを獲得した世界選手権の代表入りは確実。目指すゴールはただ1つ、頂点しかない。(榊輝朗)

2011年12月24日 産経新聞
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「4回転は心配していなかったです。6分間(練習)でもちょっと失敗はあったけど、うまくいってました。調子が良過ぎると、スピードが出過ぎてコントロールが利かなくなるんですが、抑えることによってうまくいきました。
 演技(内容)としては満足していません。もっと上に行くには、トリプルアクセルで失敗している場合じゃないですから」

2011年12月24日 スポーツナビ

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今季小塚選手は表現を磨くことを大きなテーマのひとつとしていますが、前日彼のSPを見ながら改めて思っていたのですが、SPの「Inner Urge」にしろ、この「ナウシカ」にしろ、相当難しい楽曲を選んだなということです。
彼自身激しく感情を露出したり、演劇的は表現は苦手だとして、音楽、特に音と一体化させる演技を目指すことによって自分の演技の世界を作り上げようと模索しています。
今回の彼のフリーは、今季で一番だと思いました。靴の問題が解決されて精神的に不安がなくなったこともあるでしょうが、ファイナル出場を逃した分じっくり滑り込んできたことで、プログラムが彼の中でうまくこなれてきたようにも思います。
ファイナルって出られればそれはそれでモチベーションが上がるんでしょうけど、出られなくてもメリットは大きいと思いますね。国内選手権までにじっくり調整する時間が出来るわけですから。

小塚選手は自分には表現力が足りないと感じているようですけど(これは一時の真央選手にも感じたことですが)、彼には彼にしかできない表現の世界というものがあります。
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ドラマチックな演劇やオペラなどにも芸術はもちろん存在しますが、ひっそりした美しい森の静けさのような静謐な世界というものにも人を惹きつける世界が確かにあります。小塚選手に似合う、そして彼の目指す世界というのは究極的にはそういうものなのかなと思っています。そこを彼には見失ってほしくないし、このまま彼の端正な折り目正しいスケートの良さみたいなものをじっくり育てていって欲しいと思います。

素晴らしい演技でした!おめでとうございます!!


Takahiko Kozuka -Nausicaa of the Valley of the Wind



羽生結弦選手はフリーのみの順位は1位となり、SP4位から順位を上げて銅メダル獲得。
二度目のシニア全日本で初の表彰台です!!
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羽生「悔しい」3位 初の世界切符も敗者の表情
全日本選手権第2日(24日、大阪なみはやドーム) 男子フリーで、ショートプログラム(SP)首位の高橋大輔(25)=関大大学院=はジャンプで3回転倒しながらも、合計254・60点で2年ぶり5度目の優勝を飾った。昨年覇者でSP2位の小塚崇彦(22)=トヨタ自動車=は合計250・97点で2位。SP4位と出遅れた17歳の羽生結弦(東北高)はフリー1位となり、合計241・91点で3位に食い込んだ。上位3人は来年3月の世界選手権(フランス・ニース)代表入りを確実にした。

 完全に敗者の表情だった。最後の3回転サルコーが1回転となると、羽生は両手で太ももをたたき、目を潤ませた。結果はフリートップとなる167.59点。合計でも初の表彰台となる3位に食い込み、念願の世界選手権出場も確実となったが「どちらかといえば悔しい思いが強い」とうつむいた。

 冒頭はGPファイナルのフリーに続き、4回転を鮮やかに成功。その後も軽やかな滑りを見せていた。だが、最後は「絶対に跳ばなきゃ」という思いが空回り。前日(23日)のSPでもジャンプでミスが出ており「結果には満足しているけど、ショートの課題、最後のジャンプの課題を詰めていきたい」と厳しい口調で言った。

 3月に地元・仙台で大震災を経験。練習の場を失い、リンクを求めて全国を飛び回った。その逆境をバネに、11月のロシア杯でGPシリーズ初優勝。GPファイナルも初めて経験した。17歳を迎えた今年はまさに飛躍の年だった。「まずはとにかく先輩方に追いつきたい」新鋭はこの失敗も必ず成長の糧にするはずだ。

2011年12月24日 スポーツ報知

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素晴らしい演技でした。4Tは決めたものの着氷にいつもの安定感はありませんでしたが、むしろ高く跳びすぎたためにタイミングが少しだけ狂ったように見えました。3Aなど難度の高いジャンプを次々着氷。ステップも柔軟性と情感を存分にアピールしていました。
後半に入ってからの3Aのコンビネーションを3連続にしたのは驚きました。危なげなく演技を決めていきましたが、最後のステップに入るころには疲労がピークになりつつあるのは見ている全員が知っています。ステップ直前のスピンのポジションが最後ちょっと乱れ、ステップに入る直前には気合を入れるためか雄たけびを上げていました。
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このステップはファンの間で「皆殺しロミオ」と呼ばれるほどに(笑)激しい感情の爆発(の表現)を見せますが、実況の西岡アナが話しているように「ジュリエットの死を知ったロミオの怒りと悲しみ」と考えるとしっくり来ます。
原作のロミオも羽生選手と同じ10代ということですし、本当にロミオが乗り移ったかのような、こちらの心を揺さぶるような演技を見せてくれます。彼は今季日本だけでなく世界中に知名度と人気を増やしたと思いますね。
最後のサルコウにファイナルの時同様ミスが出て本人はとても悔しそうにしていたけれど、被災し練習環境も大きく変わった時期が長かった中で、ここまでの成績を残すのは才能だけでは絶対に無理で、本人の努力と強い心が必要だったはずです。悔しさはあってもしっかりこの成果を受け止めて、思い切り自分を褒めた上で、更に上を目指していって欲しいと思います。
おめでとうございます!!
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Yuzuru Hanyu -Romeo et Juliet



私が印象深かったのは、上位3人が全員「悔しい」と言っていたことでした。
成績としては立派なものを残しているのに、誰も満足していない。それぞれもっと高い目標を見ていて、自分を高める事しか考えていない。この頼もしさというのは素晴らしいと思いましたね。だからこそこんなに今日本男子は選手層が充実しているのかもしれません。素晴らしいですね。


4位に町田樹選手!
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フリーの「ドン・キホーテ」はステファン・ランビエールさんの振り付け。そう思ってみると、ものすごくランビエールさんがやりそうな感じの(笑)プログラムです。
本当に今季の町田選手は体の動きがとても洗練されて、体力もついたのかきびきびした動きが見ていてとても美しくて気持ちいい。なんというか背中がいつもきれいに姿勢よく反っていて、肩も、日本人は骨格的特性として肩が前に向いて付いているので普通にしていても猫背気味に見えたりすることも多いらしいのですが、ちゃんと肩が開いているのでどんな姿勢でもすごくきれいにスッと見えるんですよね。
4位ということは四大陸選手権には選出されるでしょうか・・・?されるといいなと思っています。また「黒い瞳」も見たいし。
昨季より確実にレベルアップしているので、これからが更に楽しみですね。本当におめでとうございます!


Tatsuki Machida -Don Quixote



5位は無良崇人選手!
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曲は昨季の高橋大輔選手のフリーと同じ曲ですね。なんとSP12位からのジャンプアップです!
4Tも成功!ジャンプが決まればやはり上がってくる選手ですよね。彼のような男性的な滑りをしてたっかいジャンプをダイナミックに跳ぶ選手って、実は少なくなってきている気がします。なので彼にはまだまだ、というかもっともっと活躍してもらいたい!
今の日本男子の中での戦いというのは正直国際試合より厳しい面はあるかもしれないですが、私は彼の演技が年々好きになっているので、これからもいろんなところで彼の演技をもっと見たいです!!
お疲れ様でした!!


Takahito Mura -Four Seasons Tango



ものすごく見ていてドキドキしながらも楽しい試合でした。こんなにナショナルが充実した国は今は日本だけだと思います。
今回若い選手も含めていろんな選手の演技を見られたことで、これからの日本男子の可能性みたいなものもたくさん見ることが出来ましたし、本当に見ごたえのあるものだったと思います。
外国のファンや選手も、全日本を見たいと思ってる方はたくさんいるんじゃないでしょうか。


素晴らしい戦いをありがとうございました!
選手の皆様、本当にお疲れ様でした!!!

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***おまけ***

その1
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キス&クライの羽生結弦選手。


その2
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羽生選手の得点を待つ間、モニターの前で談笑する高橋選手と小塚選手。




<参考リンク>
第80回全日本フィギュアスケート選手権大会  (日本スケート連盟)

<関連コラム>
村上佳菜子選手、全日本初のSP首位、浅田真央選手僅差の2位 -2011全日本選手権  2011年12月25日
高橋大輔選手、自己ベスト更新で大差のSP首位 -2011全日本選手権  2011年12月23日
浅田真央選手、全日本選手権出場を発表(追記あり:12/13)  2011年12月12日
by toramomo0926 | 2011-12-25 12:08 | フィギュアスケート


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