波乱と達成がせめぎ合う女子SP -2012世界選手権
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2012年世界選手権、女子シングル・ショートプログラム(SP)が始まりました。
今年は優勝候補の選手にミスが出たり、若い選手が躍進したりという波乱含みの幕開けとなっています。

トップにはノーミスの弾けるような演技をしたアリョーナ・レオノワ選手、2位にはこれまたパーフェクトを大舞台でやり遂げた村上佳菜子選手!そして3位には今季大活躍のカロリーナ・コストナー選手がつけています。
浅田真央選手は冒頭のトリプルアクセル(3A)の転倒があり4位、鈴木明子選手は5位。
ということで日本選手は全員、フリーでは最終グループで滑れることになりました。


ISU World Figure Skating Championships 2012

順位と得点詳細。
「Result」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「Entries/Result Details」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細が、
「Judges Scores」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。
*ちなみに「Preliminary Round」は予選を指します。本選分のスコアは予選の下にあります。




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村上佳菜子が2位、浅田4位、鈴木は5位=フィギュア世界選手権・女子SP
 フィギュアスケートの世界選手権は29日、フランスのニースで女子シングルのショートプログラム(SP)が行われ、村上佳菜子が62.67点でトップと2点差の2位につけた。浅田真央は59.49点で4位、鈴木明子は59.38点で5位。トップは64.61点をマークしたアリーナ・レオノワ(ロシア)。

 村上はトリプルトゥループからの3回転-3回転を始め、すべてのジャンプをミスなくこなしてスタンディングオベーションを誘う好演技を見せた。
 浅田は冒頭、トリプルアクセルに挑戦したが、回転不足(ダウングレード)の両足着氷となり転倒。その後は演技をまとめてトップからは約5点差につけた。
 鈴木は冒頭に3回転-3回転を決めたものの、ルッツが2回転になるミスで浅田にわずかに届かず5位となった。
 フリースケーティングは31日(日本時間4月1日)に行われる。

<結果>
1位:アリーナ・レオノワ(ロシア)64.61
2位:村上佳菜子(日本)62.67
3位:カロリーナ・コストナー(イタリア)61.00
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4位:浅田真央(日本)59.49
5位:鈴木明子(日本)59.38
8位:アシュリー・ワグナー(米国)56.42

2012年3月30日 スポーツナビ
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アリョーナ・レオノワ選手が今季の大躍進を象徴する素晴らしい演技でSPトップスタート!
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シーズン序盤はすごくパワーを感じていたけど、ファイナルの頃はちょっと疲れてる?という感じで全体的に元気がない印象だったのですが、今回しっかりまたパワー充電してきましたね!躍動感あふれる演技でした。
彼女の場合、問題はフリーですね。フリーの4分間、「レクイエム・フォー・ア・タワー」のあの情感あふれる曲を最後までパワーやスピードを失わず、ジャンプを抜けさせずに滑り切れるかというのがカギになります。


ひとつ気になったのは、PCSの採点で、他のジャッジが殆ど7点台で揃っている中で、5項目中9.00という高得点を並べているジャッジがいます。
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レオノワ選手の得点表(クリックで拡大表示)。

ジャッジで不可解な採点をするタイプは(私が考えるに)大きく3つに分かれています。

1.「一人だけ極端に低い点を付けている人がいる」(浅田真央選手や、昨年12月のグランプリファイナル(GPF)での高橋大輔選手の時など)
2.「ミスがあっても技術点の減点が無意味になる程にPCSの点を盛る」(キムヨナ選手やパトリック・チャン選手的傾向)
3.「一人だけ極端に平均的に点が高い」(今回)

いずれにしても同じルールのもと同じ条件で点を付けている訳ですから、加点にしろ減点にしろ極端に差が出るのはジャッジの能力に明らかに差があるか、依怙贔屓(又はその逆)を行っているかという事になります。それではファンや、もしくは選手もジャッジや試合に信頼を持てなくなってしまう。現にそういう傾向は進んでいます。
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今回のレオノワ選手は素晴らしい演技をしたので順位がおかしいとは思いませんが、試合の状況によっては0.01点を争う勝負になる事もよくありますし、「最終的に順位が妥当ならオッケー」という訳にはいきません。毎回こんなことを書きたくないですが、本当にジャッジは自分の仕事に誇りを持ってくださいとしか言えません。

レオノワ選手のフリーはこの勢いに乗って神演技になるか、SPトップというプレッシャー&優勝できるかもという欲が出てしまうかという難しいところにありますね。こういう状況で日程が1日空くというのがどういう影響を与えるかは彼女が演技してみないとわかりません。うーんドキドキしますね。どうか今季の全てを出し切る演技が出来ますように。頑張って下さい!


Alena Leonova 2010 WC SP -Sirens/Pirates of the Caribbean



2位は村上佳菜子選手!神演技でした!!
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あの緊張する状況でとても冷静に演技しましたね!感情表現もよく出来ていたし、体も動いていました。ジャンプは落ち着いて、ランディングまできれいでした。本当に素晴らしかったです。演技そのものに加えて、あの場所と空気の中でやり遂げたことは素晴らしい。
でも、そう考えると、レオノワ選手と2点差が付くというのはどうしてなんだろうなと思います。レオノワ選手は良かったけど、佳菜子ちゃんだって本当によかった。2点も差がつくのはどうなのか?と思ったんですよね。
ジャンプ構成も全く一緒ですし、スケーティングなどもレオノワ選手は取り立ててすごく上手い訳では(すみません)ないですよね。佳菜子ちゃんとこんなに差がつく理由がいまいちはっきりしません。
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ともあれこれ以上ない形でスタートを切れたので、フリーをしっかりまとめれば表彰台、最高の形なら優勝も見えてきます。是非頑張ってほしいですね。
ですがレオノワ選手同様、佳菜子ちゃんも課題はフリーなんですよね。3-3のコンビネーションジャンプはシーズン序盤より難易度を落としているのでその点は楽ですが、その3-3を演技後半に持ってくる予定とのことで、体力面が心配になります。
でも泣いても笑ってもフリーで決まりますから、今日と同じ気持ちで是非戦い抜いてほしいと思います。頑張って下さい!!
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Kanako Murakami 2012 WC SP -Violin Muse



3位はカロリーナ・コストナー選手!
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カロリーナは今季本当に劇的にスケーターとしてレベルアップしました。自爆癖を完全に克服し、今季の試合は全て1位か2位という素晴らしい成績を残しています。ジャンプがしっかりと安定したことで、前から高く評価されていたスケーティングの良さ、身体表現の素晴らしさが更に際立ちました。シーズン前半は間違いなくカロリーナのシーズンといって良い状況でしたね。
なので、実力者が顔を揃える今回の世界選手権であっても、フタを開けたらカロリーナがミスのない演技でサラッと優勝してしまうかもしれないなという気持ちがありました。
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ですが3ループ(3Lo)が2回転に・・・ちょっとびっくりしました。彼女は今季自信に満ち溢れていたしずっと落ち着いていました。少なくともSPにおいては選手中一番といっていい安定感があったので。
ミスの原因は何なのかわかりませんし、そもそもジャンプは運も多少作用するというか、国によって異なる氷の質やリンクコンディションに左右されてしまう側面があるので「原因」なんてものはないのかもしれませんが、この試合は彼女にとって「世界タイトルを取れるかどうか」という、人生においてもターニングポイントとなる試合だという気持ちは彼女自身にも充分あったでしょうから、落ち着いているようでいつもよりも緊張があったのかもしれません。
でも勝負はフリーですね。カロリーナは点数がガタッと下がる事のない選手ですから、フリーをしっかりまとめれば優勝はまだまだ可能性は充分。是非フリー神演技を見せて欲しい!カロリーナの今季プログラムは両方とも大好きです。
頑張って下さい!!


Carolina Kostner 2012 WC SP -Allegretto from Trio No. 2



4位は浅田真央選手。
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失敗の後は立て直し、浅田フリーに望み
 理想に近づく努力を銀盤で表そうとしたが、現実は厳しかった。浅田は2月の4大陸選手権(米国)に続き、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑んだが、転倒。回転も大きく足りず、1回転少ないジャンプとして採点されてしまった。試合後、硬い表情で「失敗してしまったのは取り返しの付かないこと。満足した演技ではなかった」と語った。

 前日の滑走順抽選後、早々と3回転半への挑戦を口にしたが、実際には演技直前の練習後、佐藤信夫コーチと相談して決めた。「このためにやってきたので、やらなかったら悔いが残る。気持ちよく(次の演技に)いけないと思った」

 だが、失敗。「(演技は)悪かったことしか浮かばない」と振り返った浅田だが、失敗の後の立て直しは素晴らしかった。3回転フリップ-2回転ループと、3回転ループの二つのジャンプはミスなく切り抜け、三つのスピンとステップは全て最高評価のレベル4。フリーに希望を残した。

 フリーに向けては、「終わったばかりなので」と思考の整理が追いつかなかったが、3回転半に加え、3-3回転への挑戦も視野に入れている。2季ぶりの優勝に向け、まだ諦めるわけにはいかない。【芳賀竜也】

2012年3月29日 毎日新聞

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ニースへ出発した時はすごくいい表情と顔色をしていたのに、SPでの真央選手は顔つきがちょっと変わっていました。公式練習で3Aを一度もクリーンに降りられなかったことが精神的に影響を及ぼしていたのでしょうか?でも、それだけじゃないようにも見えました。演技後のインタビューを受ける彼女の目の下にははっきりとクマが見えましたし、あまり体調が良くないのかしら?と言う風にさえ見えました。彼女はもしそうであっても決して口にはしませんが。

ニース到着時。
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公式練習。
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演技後。
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この最後の写真は画質もあまり良くなく暗いので比較材料としてはアンフェアなところはあるのですが、フジテレビのアナウンサーにインタビューされている時の顔のアップでは、クマがはっきりと見えました。声もちょっと震えていましたし、このインタビューの前に裏でちょっと泣いていたのかもしれませんね。
でも演技中も、今シーズンミスがあっても柔らかい笑顔を見せていた真央選手が表情がちょっと硬く見えたんですよね。世界選手権ですから何度出場しても独特の緊張はあるでしょうが、悪い時の真央選手の顔になってしまっていたのが気になりました。
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ずっとこの試合で3Aを降りるべく練習してきていたので、きっと悔しかったのだと思います。ですがまだ試合も勝負も終わった訳ではないですし、今の状況、体調でベストを尽くすしかありません。真央選手は試合を投げたりはしませんが、「うまくいかない」という感情に呑まれないように切り替えて欲しいなと思いました。
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でも3A以外はまた更に向上してきていましたね。スケーティングはますます滑らかになり、スピードもかなり出ていました。スピンの回転が更に上がっていたのにはびっくり。態勢をつくる間に減速してしまう場合が多いビールマンポジションであっても、アリッサ・シズニー選手に届こうかというくらいにスピードを保ち、軸がぶれないスピンが出来ています。他の2つのジャンプも動揺することなくしっかり降りました。
ただ、3ループ(3Lo)の着氷がちょっとだけ乱れたかな・・・とは思ったのですが、パッと見には問題なく降りているように見えるのに、得点表を見ると0.60も引かれている。3Aも転倒したものの八木沼純子さんは「回転は足りてると思う」と話したにも拘わらず、回転不足ですらないダウングレード=2Aの基礎点から更にGOE減点とされ、2点弱しか得点を貰えませんでした。PCSも今大会は全体的に低めですが、それにしてもあれだけスケートが滑っているのに8点台が一つもありません。
今回も真央選手への評価は厳しめな気がします。まあ、表情がずっと硬かったので「あまり調子よくないのかな」という印象を与えてしまったかもしれませんが・・・

良い演技をしてもあまり点が出ず、ちょっとしたミスも拡大鏡で押し広げるようにチェックされてごっそり引かれる。連盟は殆ど助けにならない。真央選手や日本選手は、こんな状況でよく本当に良く頑張ってるなと思います。むしろこれだけマイナス要素が多い状況でここまで活躍で来ている日本選手は本当に凄いのかも(笑)。
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なんか悪いことばかり書いてしまいましたが、逆に今回のように点数のあまり出ない採点傾向で得点源である3Aの点が殆どなくなってしまったにも拘わらず、まだ優勝争いに加われる4位に踏みとどまったというのは、それだけジャンプ以外の要素をそれなりに評価してもらえているのかなという気もしています。これは佐藤信夫コーチと2年越しで一からやり直した技術再構築の大きな成果で、そこは真央選手も自信にしてほしいし、マスコミ等も評価してほしいですね。
そして今回の試合日程はSPとフリーの間に男子SPが入るので、1日間が空きます。真央選手も「(フリーまで)1日あるので」と話していましたが、間の1日をうまく使って調整や確認、休息、そして気分転換を図って、新しい気持ちで「愛の夢」の集大成を見せて欲しいと思います。
男子SPを見に行くのもいいですね。刺激を受けるだろうし何かヒントが得られるかもしれません。真央選手は参考にするのは大抵男子選手のようなので(笑)
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「愛の夢」は真央選手が完成させたいと強く望んで、彼女にしては異例のプログラム持ち越しを行った思い入れのある作品。真央選手の代表作のひとつになるであろうプログラムです。
現地観戦の方のツイッターを見ていると、欧州には真央選手のファンがとても多く、声援や日の丸も日本人以外の観客が掲げていることが非常に多いのだそうです。そういう地元の声援も味方につけて、是非おフランスの観客にあの「愛の夢」のうっとりするような世界を見せて欲しいと思います。
頑張ってください!
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Mao Asada 2012 WC SP -Sheherazade



5位は鈴木明子選手!
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すごく充実した練習を重ねてきていたようで、順調故に力が入りすぎてしまったのかちょっといつもより元気がないというか、いつもの明子選手の溢れ出るハッピーオーラみたいなものが弱いように見えました。ですが最後までスピードを落とさずしっかり滑り切ったのは流石。
3Lzが2回転になったのが悔やまれますねー。ルッツをミスした瞬間、八木沼さんが結構大きく「あっ!これは・・・・」と声を上げたんですよね。私はちょっとびっくりしたのですが、得点表を見るとエッジエラーで減点を受けていました。八木沼さんは2回転に抜けたのとエッジエラーでかなり減点されるということがあの時わかったんだなと思いました。
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明子選手も表彰台を充分狙える位置にいます。フリーの「こうもり」は本当に素敵なプログラムで曲も心が浮き立つような感じなので、彼女の「できることしかできない。出し切りたい」という言葉の通り、いつもの明子選手の観客を引き込む演技が出来れば必ず手が届くと信じてます。がんばれ明子選手!!


Akiko Suzuki 2012 WC SP -Hungarian Rhapsody



6位にクセニア・マカロワ選手!祝・復活です!!
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GPSではジャンプが完全に破綻してしまっていて、一体どうしたのかと心配していました。ロシア国内選手権を経て今回の世界選手権に彼女が派遣されるのかどうかも危ぶまれていました。ですがしっかり彼女は枠を勝ち取って来てくれました!
ジャンプがちゃんとまとまったのは今季初めてだと思います。本人もほっとした表情でしたね。これをきっかけに自分のジャンプを取り戻して、来季こそ大きくステップアップしてくるのではないかと思います。
本当に演技後に笑顔のクセニアを見られただけで、こっちも安心しました(笑)フリーも頑張って下さい!
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Ksenia Makarova 2012 WC SP -Maria And The Violin's String

靴ひもがほどけてきそうで怖かったけど、持ちこたえました。ちょっとヒヤヒヤした。


エレーネ・ゲデバニシビリ選手が大きな3Lz-3Tを成功させて7位発進!!
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今季からコーチをブライアン・オーサー氏に変えたことが本当に彼女にとってはよかったようで、今季大躍進しています。欧州選手権では自身二度目となる銅メダルを獲得。ジャンプの精度もぐっと上がってきています。
そして今回、ついに3Lz-3Tという高難度ジャンプを試合で成功させました!!
その後も冷静に演技を続け、2Aが1Aになってしまったのが本当に惜しかったけれど、他は減点なしの素晴らしいものでした。彼女は来季大ブレイクするのではないでしょうか。
GPSの時に見受けられたスピンのブレなどもあまり目立たなくなっていましたし、これは凄い可能性を感じます。ソチ五輪は彼女にとって3度目の五輪となりますが、このままいけばメダルは射程内に入ってくるでしょう。
ゲデ子ちゃん素晴らしいです!フリーも頑張って下さい!!!
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Elene Gedevanishvili 2012 WC SP -Tango Jalousie

ゲデ子ちゃんが3Lz-3Tを決めた途端、画面右端のオーサーコーチがガッツポーズ&ジャンプしながら見切れていくのが見えます(笑)


強力な優勝候補の一人とされていたアシュリー・ワグナー選手がまさかの8位。
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3フリップ-3Tのコンビネーション(3F-3T)の最初のジャンプでステップアウトしてしまい2ndジャンプがつけられず、次の3Loに2Tを付けて対応。しかしスピンではポジションは美しいもののトラベリング(軸がずれて回りながらどんどん横に移動してしまう事)が目立ち、ステップでちょっとヨレたりというところがありました。そのため上位陣はスピン・ステップ全てレベル4で揃えた選手が多かったですがレベル3に取りこぼすところがいくつかあり、PCSもあまりもらえませんでしたね。
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今季に入るまでに彼女は今の自分の中途半端なポジションから脱却しようと猛練習を重ね、ジャンプの精度を上げ、これまでの一度ミスがあると集中が切れて雪崩のようにミスを重ねてしまう癖を直しました。なので今季のアシュリーは本当に安定感があり、ミスする感じがしませんでした。
ですが今までがうまくいきすぎていたために、この大舞台で今季なかったミスが出た時に動揺したのかもしれませんね。
優勝は厳しくなってしまいましたが自分と上位陣の出来によっては表彰台は不可能ではないかもしれません。諦めずに、フリーではまたあの圧倒的なブラックスワンを見せて欲しいと思います。
頑張って下さい!


Ashley Wagner 2012 WC SP -Pollock



アリッサ・シズニー選手も有力な優勝候補の一人でしたが、ジャンプが決まらず16位となってしまいました。
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最初の3Lz-3Tのコンビネーションのルッツで転倒してしまい、次の3Loでも転倒。2Aでもステップアウトしてしまい、全てのジャンプにミスが出てしまいました。結果、SPの必須要素であるコンビネーションジャンプを入れることができず大きく点を失いました。それでも世界一と言われるスピンは全てレベル4を取りましたが、やはり動揺があったのかサーキュラーステップがレベル2と取りこぼしてしまいました。
キス&クライでは涙を浮かべていて、見ていて本当に胸が痛かったです。
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アリッサは少し前に怪我をしていたので、きっとまだ怪我明けでしっかりと滑り込みができず、それが自信を持ちきれない状況を作り出してしまっていたのかもしれません。演技直前はとても緊張した様子でしたしね。
よく選手が「練習をちゃんとしてくれば『これだけやったんだから』と思える。それが試合の時に助けになる」という話をしているのを聞きます。アリッサはまだ足に痛みや違和感があるのかもしれませんが、彼女は非常に意志の強い選手ですから肉体的なことだけならきっと持ちこたえたと思います。ですが納得できる練習・滑り込みが足りず、土壇場で自分を信じ切ることができなかったのかな、と思いました。残念です。

今季非常に良い成績を修め続けてきたアリッサとアシュリーが世界選手権に出るということで、来年の世界選手権はアメリカ女子は久々の出場枠「3」を取れるんじゃないかと思っていたのですが、かなり難しくなりました。
翌年の出場枠は今年の出場選手の順位を規定されたポイントで計算し、その合計で決まります。順位ポイントの合計によって来年出られる選手枠が最低1、最大3に決められます。
現在アシュリー8位、アリッサ16位となると、フリーが更に崩れてしまうと3枠どころか1枠に減らされてしまう可能性も出てきました。二人は頑張るでしょうからそんなことは起きないとは思いますが、ありえなくはないという開催前には思いもよらなかった状況になっています。
怪我の影響があるなら無理は禁物ですが、ここは是非奮起して巻き返してほしいと思います。アメリカ女子も素晴らしい選手が多いので、2枠では足りないのです。是非頑張ってほしいと思います。
アリッサ、ファイト!!!

Alissa Czisny 2012 WC SP -La Vie en Rose



本当に波乱あり、でも大躍進する選手もありで心臓が持たないSPでした・・・(笑)
明後日のフリーで、いよいよ今年の世界女王が決まります。
大番狂わせが来るか、それとも?ハラハラしながら見守りたいと思います。順位よりも、選手が達成感を持って演技を終えられたかの方に注目していきたいです。
とはいえ、順位も気になるけど(笑)。

選手の皆さん、頑張って下さい!!

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今大会のロゴ。今回もおフランスらしく芸術的な仕上がり。GPSのフランス杯もこういう感じですよね。
でも、今回は会場の設営がおフランス的な感じではなく、全日本かと思うような色遣いでちょっと意外でした。


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by toramomo0926 | 2012-03-30 00:50 | フィギュアスケート


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