マーヴィン・トラン選手帰化実現にJOC、政界からも支援広がる
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4月23日の記事で、高橋成美選手とペアで競技しているマーヴィン・トラン選手(カナダ国籍)が2014年ソチ五輪出場のため、日本国籍の取得を決断した件をここでもご紹介しました。
この動きがだんだん活発化してきており、これまでにJOC(日本オリンピック委員会)や自民党が支援を表明したそうですが、引き続き国会承認の為にぜひとも頑張って欲しいと思います。




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<フィギュア>トラン選手に「国籍取得の特例適用を」
 フィギュアスケートの世界選手権(3月、フランス)で高橋成美(木下ク)と組んで3位に入り、日本ペア初のメダルを獲得したマービン・トラン(カナダ)の国籍問題が26日、自民党のスポーツ立国調査会で取り上げられた。日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は「5年間も日本代表として日の丸を背負っている。日本に貢献があったという面をぜひとも見てほしい」と述べ、国籍取得への特例適用を訴えた。

 14年ソチ五輪出場のためにはトランが日本国籍を取得する必要があるが、日本に5年以上居住するなどの条件があり、現状では難しい。国籍法には「日本に特別の功労のある外国人」について特例で日本国籍取得を認める規定があるが、法務省の担当者は「これまで(適用された)先例がなく、何ともお答えしかねる」と述べた。【芳賀竜也】

2012年4月26日 毎日新聞
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JOCもトラン支援へ=フィギュア
 日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は26日、フィギュアスケートのペアで、高橋成美(木下ク)と組んで2014年ソチ冬季五輪を目指すマービン・トラン(カナダ)の日本国籍取得について「JOCとしても(政府に)要望書を出したい」と支援する意向を示した。同日のJOC理事会で話した。
 トランは日本での居住実績がなく、日本国籍取得には特例措置が必要になる。同日には自民党のスポーツ立国調査会も、超党派のスポーツ議員連盟に働き掛けて後押しする方針を決めた。竹田会長は「5年も日の丸を背負って日本チームで頑張り、本人も(国籍を)取りたいと言っている」と語った。高橋、トラン組は3月の世界選手権でペアでは日本初の銅メダルを獲得した。 

2012年4月26日 時事通信
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トランの国籍変更を後押し 自民党
 自民党は26日、党本部でスポーツ立国調査会を開き、フィギュアスケートのペアで高橋成美(木下ク)と組むカナダ人のマービン・トランが2014年ソチ冬季五輪に出場できるよう、日本国籍取得を後押しする方針を決めた。特例の適用を目指し、超党派のスポーツ議員連盟に働きかける。
 日本に居住実績がないトランの国籍変更は現状では厳しいが、特別な功労があった外国人に国会の承認を得て特例を認める条項はある。この条項の適用例は一度もないというが、日本スケート連盟会長の橋本聖子参院議員は過去5年間トランが日本代表として貢献した実績を強調し「五輪に出してあげたい。何とか国会の承認を得てクリアできればいい」と訴えた。
 高橋、トラン組は3月の世界選手権で3位となり、ペアの日本代表として初のメダルを獲得した。

2012年4月26日 日刊スポーツ

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そして、これは私は知らなかったのですが、今回の特例というのは「大帰化」という制度になるんですかね?
これは通常の帰化とは違い、国籍取得において本人が希望するのではなく政府が名誉的に与える物なので、元の国籍の放棄は要求されないのだそうです。名誉市民みたいなものに近いのかも。


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「大帰化」を提案 政界もトランの日本国籍取得後押し
 フィギュアスケートのペアで高橋成美(20=木下ク)と組むカナダ人のマービン・トラン(21)の日本国籍取得へ、支援態勢が整った。自民党は26日、党本部でスポーツ立国調査会を開き、14年ソチ五輪に向けたトランの国籍取得について後押しをする方針を固めた。今後は超党派のスポーツ議員連盟に働きかける。

 日本国籍の取得については5年以上連続して日本に居住していることなど条件が必要だが、国籍法第9条には、特別の功労のある外国人については国会の承認を得て許可される「大帰化」という制度がある。過去には一度も適用されていないが、日本スケート連盟の橋本聖子会長は「トランは5年以上、日本代表として(国際連盟主催の大会で)活躍してきた。今年の世界選手権で銅メダルも獲得している」と功労を強調した。

 ソチ五輪で初めて行われる団体戦では、実力派ペアの存在が日本のメダル獲得に大きな影響を及ぼすだけに、日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は「要望書などを提出する必要があるなら協力したい」と尽力を約束した。

2012年4月27日 スポニチアネックス

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<大帰化>
大帰化とは、普通帰化や特別帰化の要件を満たさない(あるいは満たすが本人が積極的に帰化を申し出ない)が、日本に特別の功労のある外国人に対して国会の承認を得て行う帰化の通称である。国籍法第9条に規定があるが、現行の国籍法施行下(1950年7月1日以降)で認められた例はない。他の帰化のように本人の意思による自発的な帰化でなく、日本が国家として一方的に許可するものであるため、本来の国籍を離脱する義務は課されない。いわば「法的効力を持つ名誉市民権」である。

(Wikipediaより)

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ですが、これは改めて相当ハードルが高いなと思いました。
彼らの努力や世界選手権銅メダルを取るに足りないというつもりは全くないですが、現在の成績は、国から名誉市民と認められるほどの功績を残しているとは言えません。
五輪金メダルとか取ればいいのかもしれないけど、その五輪金メダルを狙うための今回の帰化ですからね・・・。
そこが難しいところでしょうね。


ただ、こうやって報道を追っているとちょっとわからなくなってきましたね。
通常帰化での「特例」(日本居住年数5年を免除等)を希望しているのか、はじめから「大帰化」を狙って話を進めるのか。
これによって動き方が変わってきますよね。どちらを念頭に置いているのか、記事を読んだだけではちょっと判断がつきません。ただ、大帰化というのは国からお願いして国籍を持ってもらう形なので、これはよほどの日本への貢献実績がないと適用は難しいのではないでしょうか。
マーヴィンがカナダ国籍を手放さずに済めば一番いいですが、初めから大帰化だけを狙ってしまうと進む話も進まなくなるケースも考えられます。そこは慎重に判断してほしいです。


このまま彼らがソチ五輪に出られなければ、団体戦の出場すら危うくなります。種目ごとの出場選手が揃わなくなるのですから、出場資格はないとされる可能性も出てきます。日本は間違いなく金メダル候補なのに。

法務省や国も、帰化の認定(または条件の緩和・免除等)を「前例がない」という理由で渋るのだけは止めて欲しいと思います。それをやったら誰に対しても特例が適用になる日は永遠に来ず、特例を作った意味がなくなる。
五輪は国を挙げて、国民が一つになって盛り上がり国を背負って戦う選手たちを応援する重要な大会です。五輪を国威掲揚のために利用する国も多く、日本も2020年開催の五輪を招致しようと活動していますが、それは五輪の影響力を理解しているからにほかなりません。
たとえそれが経済、景気といった要因での重要視だったとしても、北島康介選手や荒川静香さんなどが金メダルを取った時、バンクーバー五輪の浅田真央選手銀メダルの熱狂などを見ても、「アスリートが五輪で良い成績を残せば世界に日本をアピールできる」という事実は無視できないはずです。


スポーツはもはや「たかがスポーツ」と言って片づけられるものではなくなっています。是非国の為にも、彼の帰化を認めて欲しいと思います。

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また新しい情報が出た時にここで紹介したいと思いますが、是非ここは橋本聖子日本スケート連盟会長、日本オリンピック委員会の竹田恒和会長には強く国に訴え、支持率を上げたい心理をくすぐってでも(笑)実現させてほしいと思います。

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<参考リンク>
帰化 -Wikipedia


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by toramomo0926 | 2012-04-27 10:10 | フィギュアスケート


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