「キムヨナ」は「権力」となった -自らを批判した教授を告訴&番組司会者が謝罪を表明
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まさかとは思いましたが、本当に訴えちゃったんだ・・・・・・という気持ちです。
キムヨナ選手は、自らの教育実習について「教育実習を行ったというよりも、1回の『ショー』を行ったというのが正確なところだ」などと発言したファン・サンミン教授を名誉棄損で告訴し、現在ファン教授は韓国検察の捜査を受けているとのことです。
また、問題の発言があったラジオ番組の進行を担当していたキム・ミファ氏も謝罪を表明しました。

*6/8 ニュースサイトの記事の追加&追記があります。




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キム・ヨナ、「教育実習はショー」と批判した教授を告訴
 フィギュアスケートのキム・ヨナ選手(21)が先週、教育実習について「ショー」と批判した延世大心理学科の黄相旻(ファン・ソンミン)教授を、名誉毀損(きそん)容疑でソウル西部地検に告訴した。黄教授は先月、あるラジオ番組に出演した際「(キム・ヨナが)教育実習に真面目に取り組むわけがない。キム・ヨナがいつ大学に通ったというのか。キム・ヨナは教育実習を行ったというよりも、1回の『ショー』を行ったというのが正確なところだ」とした上で「キム・ヨナが忙しいのは事実だ。CMの撮影もしなければならないし、キム・ヨナを必要としているところは多い」と発言し、物議を醸した。高麗大体育教育学科4年生のキム・ヨナは、先月8日から真善女子高校(ソウル市江南区駅三洞)で4週間の教育実習を行った。

権承俊(クォン・スンジュン)記者
2012年6月6日 朝鮮日報

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キム・ヨナ、「教育実習はショー」と批判した教授を告訴=韓国
 韓国・ソウル西部地検は5日、フィギュアスケートのキム・ヨナ選手(21)が「(キム・ヨナ選手の)教育実習はショー」と発言した延世大学心理学科の黄相旻(ファン・サンミン)教授に対し、名誉毀損の疑いで告訴状を提出したことを明らかにした。韓国の複数のメディアが報じた。

 韓国メディアは、「高麗大生キム・ヨナに角が生えた、教授を名誉毀損(きそん)容疑で告訴」「フィギュア女王のキム・ヨナ、『教育実習はショー』発言のファン・サンミン教授に公式抗議」と題し、自身の教育実習を「ショー」と表現した延世大学のファン教授を告訴したと伝えた。

 高麗大学体育教育科の4年生でもあるキム・ヨナ選手は、教職課程履修のため、5月8日からソウル市内の真善女子高等学校で4週間にわたって教育実習を行っている。ファン教授は5月22日にラジオ番組に出演した際、キム・ヨナ選手の高校での教育実習について「ショーをしたという表現の方が合っている」と発言した。

 これに対し、これまでキム・ヨナの所属事務所オールザットスポーツは「キム・ヨナは8日に公開授業を行った後も、ずっと教育実習のために実習校へ毎日通っている。発言内容と事実は違う。訴訟を辞さない」という立場を表明していた。

 キム・ヨナが教育実習中の真善女子高関係者や学生たちも「キム・ヨナは毎日出勤しており、真面目に教育実習に臨んでいる」と、述べているという。(編集担当:李信恵・山口幸治)

2012」年6月6日 サーチナ

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キム・ヨナの教育実習問題、キム・ミファが謝罪
キム・ヨナの教育実習を一種のショーと話したファン・サンミン教授の発言と関連し、ともにラジオを進行したキム・ミファが謝罪の意を伝えた。

キム・ミファは25日、自身のツイッターに「ヨナに申し訳ない。制作スタッフの意図はそうでなかった」というツイートを残した。続けて「来週の放送で申し訳ない気持ちを込めたい」として公式に謝る意向があることを明らかにした。

これに先立ちファン・サンミン教授は22日に放送されたCBSラジオ「キム・ミファのみなさん」に出演し、「キム・ヨナが教育実習を誠実にしたか。教育実習をしたというよりはショーを1度やったと表現するのが正確な話」と発言して議論を呼んだ。これにキム・ヨナのファンから激しい抗議が続き、司会者のキム・ミファも非難を浴びた。

25日にはキム・ヨナが教育実習をしている真善(チンソン)女子高校の教師が同番組とインタビューを受け、「事実確認をしてくれたら良かった。実際に学校に電話してキム・ヨナの教育実習と関連した質問をしてきた例はほとんどなかった。生徒たちの携帯電話だけ確認しても毎日のように撮影されているキム・ヨナを確認できる」としてキム・ヨナが誠実に教育実習に臨んでいると話した。

同教師はキム・ミファのツイッターにも書き込みを残し、「キム・ヨナは教育実習を誠実にした。私たちのクラスの生徒たちとバドミントンの授業をすることもした。確実な部分を中心にして知らせてくれたら良いだろう」との意を伝えた。

キム・ヨナの所属事務所のオールザットスポーツ側は今回の論議に対し、「ファン教授が事実でない内容を事実のように話して大きな被害を与えた。法的措置に入る予定だ」と強硬な姿勢を見せている。

2012年6月6日 中央日報

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もう韓国においては、「キムヨナ」は「権力」だということですね。


違う大学とはいえ、ハラスメントではない教授の発言に対して、いち学生が名誉棄損で告訴するなどということは普通はあり得ません。特に韓国は儒教の国で、年長者には非常に敬意を払う文化のはずです。

ファン教授の真意は不明ですが、教授は突然何の根拠もなく、感情論で彼女を批判したというのでしょうか。教育者・学者であるこの方が国民的スターである彼女を批判してどうなるものでもなく、何のメリットもない。必要性は全くありません。
ファン教授なりに見聞きしたものによって、大学生としての彼女に教師として感じることがあったからこその発言と考えるのが自然です。

キムヨナ選手は以前、在学する高麗大学の教授に、トップアスリートの生活では通常の学生のような授業参加等は不可能なことはあるにせよ、出席の代替として課されたレポート等を提出せず、大学に何の連絡もしなかった態度について「学業に不誠実すぎる」と休学を勧告されています。
この高麗大学の教授は匿名でコメントを出したことが一部で問題視されましたが、彼女の狂信的なファンが担当講座のサイトを攻撃したり、その教授本人に危害が及ぶのを避けるためとされました。今回の彼女のヒステリックな対処を考えると、その教授の判断は正しかったと言えるかもしれません。

また、キム選手は自ら主催するアイスショーの出演や、2018年に韓国・平昌で行われる冬季五輪の開催委員としても活動しており、ファン教授の言うようにCM出演やメディア等への対応もある。既に彼女はアスリートとしては半引退状態ではありますが、このような生活の中で大学にどのくらい通えていたのかは疑問が残ります。

ですが、もし彼女が「自分は学業もちゃんとやっている、ファン教授の発言はいわれない中傷だ」と感じたとしても完全スルーすれば済むレベルの話であり、何故「名誉棄損で告訴」などという強硬な手段に出たのか理解に苦しみます。余計事が大きくなりますし、図星を指されて逆上してるようにさえ見えてしまうリスクもあるのに。
今回の彼女(と所属事務所社長である彼女の母親)のとった、出来事そのものに対してあまりにも強硬過ぎる対処は、今後韓国において、公の場で彼女を批判しようとする人が出てくるのを牽制する目的があるようにも見えてしまいます。


それにしてもこんなことをして、力づくで事を片付けて形だけプライドを保って、彼女は満足なのでしょうか。
彼女はこの教授を告訴し、番組MCにも謝罪をさせて(直接謝罪の要求はしていないが、せざるを得ない状況に追い込まれた)、その先に彼女は何を求めているのでしょう。
全ての人が自分を絶対に批判せず、賞賛だけしてもらえる「クイーン・ヨナ」がまかり通る世の中でしょうか?


アスリートは、特に世界トップレベルのアスリートには頭の悪い人間は一人もいないと私は思っています。キムヨナ選手もきっと、ある意味において頭はいいのでしょう。
ですが、もし彼女が求めているのがそのような環境だとしたら、彼女は非常に幼稚で、愚かであると言わざるを得ません。


出場選手がすべてを賭けて戦い、あれほど素晴らしい演技を数々生み出したバンクーバーオリンピックで金メダリストとなった彼女が謙虚さを失い、自らの品格を下げてしまう言動をしていることは非常に残念です。

彼女はこれまでも、根拠なく日本選手やエストニアの選手に練習を邪魔されたとする舌禍事件を起こしたり(謝罪はしていない)、以前所属していたマネージメント会社と揉めて裁判沙汰になったりしている。また、コーチとの契約でも数回トラブルを起こしています。
彼女には自分の残した成績に見合った品性と余裕、そして賢さを持ってほしいと願わずにはいられません。
彼女とメダルを争った全てのスケーターのためにも。


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キム・ヨナ、教育実習を批判した教授を告訴…法廷争いになれば?
キム・ヨナ(22、高麗大)が黄相旻(ファン・サンミン)延世(ヨンセ)大心理学科教授を名誉毀損でソウル西部地検に告訴した。

黄教授は先月22日、CBSラジオ「キム・ミファの皆さん」に出演し、「(キム・ヨナは)教育実習を誠実にしていない。教育実習に一度行ってショーをしたと表現するのがより正確な話」とし、キム・ヨナの教育実習を批判した。キム・ヨナは先月30日、西部地検に告訴状を出し、放送録音の収録などを証拠資料として提出した。

▽名誉毀損となる発言か
キム・ヨナの告訴代理人である法務法人ジアンのイ・サンフン弁護士は「黄教授がキム・ヨナの教育実習をショーと表現した部分は明白な虚偽であるため、名誉毀損になる可能性がある」と主張した。

しかし事件が実際に法廷争いに進むことはキム・ヨナ側も望んでいない。イ弁護士は「(黄教授が)別の意図で話すつもりだったとしてもその表現には問題がある」とし「表現に謝罪の意志を見せれば、いつでも告訴を取り下げる考え」と伝えた。

これに対し黄教授は「話そうと思う本質でない部分が膨らんだ」とし「教育実習の出席について非難したのではなく、核心は大学に対する批判だ。『教育実習はショー』という発言は一種の修辞法」と主張した。

▽法廷争いならキム・ヨナに被害
刑法上の名誉毀損は刑法第307条に「公然と事実や虚偽を指摘し、人の名誉を傷つけることによって成立する犯罪」と規定している。単に違う事実を話したからといって名誉毀損が成立するわけではない。

キム・テソプ弁護士(西江大法学専門大学院兼任教授)は「名誉毀損を判断する時は事実の摘示なのか比喩なのかが重要だ。判例を見れば、重要な内容が事実なら細部的なところで違っていても虚偽ではない」と説明した。

キム弁護士は「今回の事例はキム・ヨナに対する攻撃よりも、大学と社会の問題を指摘しようとしてキム・ヨナの例を挙げたケース」とし「インタビュー全般でキム・ヨナに対して言及した部分が占める比率がどれほどか、そしてその言及がキム・ヨナの社会的評価を低下させるほどのことかなどを裁判所が判断する」と述べた。続いて「法廷争いにつながって勝訴するとしても、キム・ヨナ側も失うものが多い」と指摘した。

キム弁護士は「法廷争いではその間、大学にどれほど熱心に通ったかなどが攻防の素材として使われる可能性が高い。こういうことに名前が出てくること自体がキム・ヨナにとって良いことはない」と説明した。

2012年6月7日 中央日報

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本当に裁判になってしまうと彼女の大学生活、勉強の状況について不利な材料も出てくる可能性があり、そうなると本人にもダメージがあると。彼女自身の言葉がないので何とも言えませんが、確かにそういう面はありますね。
でもその可能性を考えずに告訴に踏み切るかといえば疑問ですし、彼女自身どういう着地点を想定しているのかが今一つ見えません。ですが、単に謝罪を要求するためにわざわざこのような面倒なことをするかといえば、普通は考えにくい。
となると、本当に穿った見方をしてしまえば、先に述べた「今後公の場で自分への批判が起きるのを封じる」という他に、「和解(示談)金」という目的の可能性も浮上しますが、さてどうなんでしょう。
いくらなんでもお金目当てというのはまさかとは思いますが、ここまで強い態度に出るという理由として考えられるものが殆どありません。
そうではなく、純粋に名誉を回復したいのであれば(それが一般にはかなりヒステリックに見えたとしても)、多少は自分の綻びを突かれることを覚悟で裁判に突入するでしょうが、もしも途中で(または裁判後に)和解したり訴えを取り下げることになれば、目的は別にあったということになるでしょうね。
もし、告訴はしたものの彼女が本当には裁判を望んでいないのであれば、目的はお金か、または彼女が賞賛ばかりされることに慣れ過ぎて、少しの批判も我慢できない程にスポイルされてしまっているかのどちらかだと思います。

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*高麗大学の教授がキムヨナ選手の学業への姿勢を批判した記事の紹介があります。


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by toramomo0926 | 2012-06-06 18:55 | フィギュアスケート


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