2012年全日本選手権、男子シングル記事の続きです。 4位の織田信成選手から。 第81回全日本フィギュアスケート選手権 順位と得点詳細。 「競技結果」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、 「滑走順/得点詳細」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細を、「ジャッジスコア」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。 織田信成選手が4位です。 ***** 全日本フィギュア関係・談話(SP終了時) ◇転倒が残念 織田信成 4回転で転倒してしまったのが残念。ミスできないと思って、緊張して焦った。ミスをすると大きく順位を下げてしまうというのが頭にあった。 時事通信 2012年12月22日 ▼織田信成 挑戦する立場で、自分自身を試された大会だった。出来は50点。体力も大事だが、精神面のトレーニングも積まないといけない。 2012年12月23日 スポニチアネックス ***** とりあえず、SPの衣装をシンプルなデザインに変えてきてくれたのは嬉しかった(笑)。 パンツのグレーの色合いがとても氷に映えてきれいだと思いました。下半身が濃い色なので、氷の上でも上半身の純白がきれいに見えましたしね。 公式練習では素晴らしいジャンプをバンバン決めていて、これは織田選手の優勝もあるかも、と思っていたので冒頭の4T失敗は驚きました。次の3Aはとても美しい「織田選手の3A」を見せてくれましたけれど。 彼の前の選手が次々に素晴らしい演技をしていたので、余計に失敗できないという気持ちが働いてしまったのかもしれません。演技を見ていなくても歓声や場の雰囲気でそれは分かるでしょうしね。 怪我明けのシーズンではありますが、GPSでも全然そんな感じがしないくらいブランクを感じさせないジャンプを跳んでいるのですけどね・・・うーん残念でした。 SPは壮大な音楽をしっとりと表現し、フリーはコミカルな面を出しつつ躍動的に、という織田選手の良さを出せる素晴らしいプログラムだと思っていたので、これで今季終了と思うと、小塚選手もそうでずが本当に惜しい。 なんでスケ連は四大陸とワールドを全く同じメンバーにしたんでしょうね?日本の層の厚さを示すためにも、来季を見据えるという意味の上でも、四大陸に織田選手と小塚選手を出場させないという意図が全然分かりません。 これだけ素晴らしいポテンシャルを持っていても全日本では表彰台にも登れない、という今の男子の過酷さを示す結果となってしまいました。 でも来季にチャンスはまだ残っています。彼も絶対五輪に出たいと思ってると思いますし、是非来季素晴らしい滑りを見せてくれますように! お疲れ様でした!! Nobunari Oda 2012 Japanese Nationals SP -The New Moon in the Old Arm's Moon FS -The Sorcerer's Apprentice 5位は小塚崇彦選手。 本人は何も話しませんでしたが、右足の甲を痛めていたとのことです。 ***** 無良 3位で世界選手権に望み!小塚「悔しい」5位 無良が大きなミスなくまとめて3位に食い込み、世界選手権の代表入りに望みをつないだ。 今季はフランス杯でGPシリーズ初制覇するなど急成長。表彰台は3位だった08年以来4年ぶりで「あの時は高橋選手が休んでいたシーズン。さらに頑張らないといけない気持ちが強い」と表情を引き締めた。 SP3位の小塚はジャンプでミスを連発して5位。本人は明かさなかったが、約1週間前の練習で右足甲を痛め、MRI(磁気共鳴画像装置)検査を受けるほど重傷だったという。世界選手権の代表入りは厳しくなり「とにかく悔しい」と唇をかんだ。 2012年12月23日 スポニチアネックス ***** 練習でほとんどジャンプを跳んでいないという話が入ってきて、SPも明らかに足の踏ん張りがきかなそうな感じでしたし、フリーの6分間練習も終了のコールがかかる前にさっさとリンクを上がってしまっていたので、これは体調不良か怪我か、または靴かわからないけれど何らかのアクシデントがあったに違いないと思っていました。 ジャンプを跳んで片足でスピンをし、大きくエッジを傾けてステップを踏みながら演技することを考えれば、よくそんな状態で4回転に挑戦したなと涙が出てきました。構成を変えてきていましたし、フリーではダブルアクセルを跳んでました。 どうしても、どうしてもこの全日本で結果を残して世界選手権に出たいという気持ちがあったんでしょうね。本当に残念です。 本当に今年の全日本は、特に男子は見ていて興奮もしたけど辛さもあったと思います。これだけ素晴らしい選手がそろっているだけに。みんな勝ってほしくて、みんな表彰台に乗ってほしくて困りました。 伊東フィギュア委員長がまた、心無いコメントをしていたようですね。 小塚選手はベストではなかったのかもしれないけど、ちゃんと結果は出しています。点数だって高いレベルのものをとっている。 本当にその時「勢いのある」人にしか目をかけない、そしてその人の(彼の言う)「勢い」に少しでも陰りが出たと思えば冷たい言葉とともに放り出す、という伊東氏の、人を人とも思わないような姿勢にうんざりしています。 日本チームはあんなにまじめで優秀ないい子達ばかりなのに、何故もっと選手を大事にしないんだろう。 とにかく小塚選手は、悔しい気持ちでいっぱいでしょうが今は怪我を治すことに専念して、来季に向けて気持ちも体もしっかり作っていくしかないですね。やりきってダメならまだ諦めもつくけど、怪我で思うように動けなかったというのはかなり辛いでしょうけれど・・・ そして今季のSP「栄光への脱出」とフリーの「ロンド・カプリチオーソ」は本当に小塚選手にぴったりのプログラムだと思っていたので、これでシーズンが終わるのは本当に残念。来季に持ち越してもらいたいくらいだけど、来季は五輪シーズンだから別なプログラムにしてくるかもしれませんね・・・ショーナンバーとか、どこかで生かしてもらえないだろうか・・・とそういう意味でも私自身も諦めのつかない気持ちです(涙)。 小塚選手、本当にお疲れ様でした!来季の復活を楽しみにしています!! Takahiko Kozuka 2012 Japanese Nationals SP -Concert Overture (from "Exodus") FS -Introduction et Rondo Capriccioso Op. 28 6位に中村健人選手! 昨年の全日本では思うような演技が出来ず、フリーの後バックスペースで涙を流していた中村選手。 今季はSP、フリーともにきっちりと演技をまとめあげ、会心のガッツポーズも飛び出しました。 ちょっと大事にいきすぎていたのかスピードがないように感じるところもありましたが、さすが樋口豊コーチの教え子ということで、とても素晴らしい滑りでした。彼の滑らかなスケート、大きくて美しい身のこなしが存分に発揮されていました。今回はミスの後も崩れず、落ち着いていましたね!! そしてキス&クライで、今度はうれし泣き(笑) そして、彼の素晴らしい演技同様にツイッターで話題になっていたのが、「中村選手がJOYさんに似てる」という話(笑)。 JOYさんに「素晴らしい演技でした!」「フィギュアいつからやってたんですか?」「おめでとうございます!」という(笑)ツイートが押し寄せ、またJOYさんと覇権争いをしている(笑)ユージさんも参戦、果ては無良選手がJOYさんにツイートするなど、たいそう盛り上がりました(笑)。 この全日本で6位というのはものすごい達成ですよね。彼にとっても大きな自信になると思いますし、ソチ五輪出場へ大きく名乗りを上げる選手がまた一人、という感じです。コレ、来季の全日本がどうなるかと思うと今から頭がクラクラしそうです・・・ 素晴らしかったです!!お疲れ様でした!!! Kento Nakamura 2012 Japanese Nationals SP -Vizir (from "Gypsy Fasion") FS -Symphony No. 3 in C minor op. 78 "Organ" この曲は以前安藤美姫選手や織田信成選手も使っていたし、今季長洲未来選手も使っていたりしてフィギュアスケート的に人気が高い曲ですが、結構難しいと思うんですよね・・・凄いと思います。 8位に佐々木彰生選手! まずTVに映し出された彼を見てびっくりしたんですけど、すごく痩せましたよね?精悍になっていてびっくりしました。 でも昨年の動画を見てみると、顔はやっぱりすごーく小さいので、実はそんなに変わってないのでしょうか?ただ衣装がタイトになったのでそう感じるだけで。・・・真相は不明です(笑)。 フリーで少しミスが目立ってしまったのが残念でしたが、身体はとてもよく動いていて、佐々木選手のお客さんを楽しませたい&自分も滑りを楽しみたいという気持ちがとてもよく感じられた演技でした。 なかなかTVで彼の演技を見られる機会はないのだけど、毎年どんなプログラムを滑ってくれるのかを楽しみにしている選手。高さのある「これこそがルッツ」という素晴らしいルッツを持っているのも魅力的ですし、ステップも毎回じーーーっと見てしまいます。素敵な演技と笑顔をありがとうございました!お疲れ様でした!!! Akio Sasaki 2012 Japanese Nationals SP -Voodoo People FS -Gypsy Dance 曲のチョイスも毎年ステキ。 町田樹選手は9位です。 直前の滑走順だった堀之内雄基選手が、コールを待つ間の足慣らしの時間にジャンプを跳んだところブレードが折れてしまい、代わりの靴もないため棄権するというアクシデントがありました。 堀之内選手はこの全日本が引退試合だったとのことで、本当に気の毒でした。最後の全日本というだけでなく、現役最後の試合で滑ることもできずにリンクを去るというのは本当に悔しかったことでしょう。 そのため、次の滑走順だった町田選手は、調整時間3分はあったものの予定よりずいぶん早めに演技をスタートすることに。 ジャンプの調子が悪くなっているという報道を見ていたのでこれがどのように影響するかというのは気になったのですが、自身も動揺が大きいだろう中で、落胆する堀之内選手の肩を叩いてリンクに出ていった町田選手は本当にかっこよかったです。 今回彼が台風の目になるかと思ったのですが、いろいろなことが重なり彼の実力を半分も出せない結果となってしまったのは本当に、本当に残念です。 彼もこれでシーズンを終えることになりますね。F.U.Y.A.も火の鳥も、もう今季は見られない。今シーズンは男女ともに良いプログラムがいつもより更に多いように感じていたので、これで見納めでは惜しすぎる、というプログラムが多くて悲しいです。 あれだけ層が厚いと言われながら、年明け以降試合に出るのは3人だけ、というのはやっぱりちょっといくらなんでも、という気がしてしまいます。織田選手と小塚選手、そしてGPSの功績を考えたら町田選手にも、四大陸でシーズンの有終を飾るチャンスをあげてほしかった、というのが私の気持ちです。 彼自身も悔しさがあると思います。でももう決まってしまったことなので、ここは何としても来季連盟をギャフンと言わせる活躍をしてほしいと思います。ぜひ。 本当にお疲れ様でした!!! Tatsuki Machida 2012 Japanese Nationals SP -F.U.Y.A. FS -Firebird なんか、今年の全日本は疲れました・・・ 毎年手に汗握って疲れるんですけど、いろいろ考えさせられる大会でした。 そしてフィギュアスケートの評価というか、どういうものをフィギュアスケートの最高の演技とするのか、という根源的な問いも投げかけられた気がしました。 選手の皆さんはもっと疲れたと思います。しっかり体を休めて、それぞれの新たな目標にまっすぐこの先も向かっていけますように。 本当にお疲れ様でした!!! <関連コラム> 羽生結弦選手が初の全日本制覇 -2012全日本選手権 2012年12月26日 浅田真央は「トリプルアクセルにこだわり過ぎ」 なのか -伊東スケート連盟委員長の発言に思う 2012年4月4日
by toramomo0926
| 2012-12-26 10:27
| フィギュアスケート
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