浅田真央選手が2連覇、今季前半を全勝で折り返す -2012年全日本選手権
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2012年の全日本選手権女子シングルは、浅田真央選手が今季の好調と安定感そのままの地力を見せつけて優勝、昨年に続き2連覇を果たしました!おめでとうございます!!
2位にはショートプログラム(SP)で思わぬ5位に沈みながらも諦めず会心のフリーを滑りきった村上佳菜子選手がジャンプアップ!3位には全日本ジュニア王者で大物の呼び声高い14歳の宮原知子(さとこ)選手がシニア全日本初の表彰台です!!


第81回全日本フィギュアスケート選手権
順位と得点詳細。
「競技結果」でそれぞれの種目の総合順位と総合得点が、
「滑走順/得点詳細」ではショートプログラム(SP)とフリーそれぞれの得点詳細を、「ジャッジスコア」ではSP/フリーで各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。




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真央が逆転V 14歳宮原3位…全日本選手権
 フィギュアスケート全日本選手権の最終日は23日、世界選手権(来年3月、カナダ・ロンドン)代表などの最終選考会を兼ねて札幌市の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで女子とアイスダンスのフリーを行い、女子はショートプログラム(SP)2位の浅田真央(中京大)がフリー130.75点、合計193.56点をマークし、逆転で2年連続6回目の優勝を果たした。SP5位の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)がフリーで126.41点と追い上げ、合計183.67点で2位。SP3位の14歳、宮原知子(さとこ)=大阪・関大中=がフリー120.36点、合計180.55点で3位に入った。SP首位の鈴木明子(邦和スポーツランド)は、ジャンプのミスなどが響いてフリー114.94点、合計180.03点で4位にとどまった。

 アイスダンスは、ショートダンス首位のキャシー・リード、クリス・リード組(木下ク)がリードを守り、2年ぶり5回目の優勝を飾った。

2012年12月23日 毎日新聞

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浅田真央選手が優勝です!
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真央、逆転Vも「もっともっと」/フィギュア
 全日本選手権最終日(23日、札幌・真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)来年3月の世界選手権(カナダ・ロンドン)の代表選考を兼ねて行われ、女子はショートプログラム(SP)2位の浅田真央(22)=中京大=がフリーで参考記録ながら今季世界最高の130・75点をマーク。合計193・56点で2年連続6度目の優勝を逆転で果たし、復活の1年を締めくくった。

 パーフェクトとはいえない演技内容に、浅田は現状をかみしめていた。喜びも、安堵(あんど)もその顔にはない。演技終了直後から得点を聞いたキス&クライまで、笑顔は見せず、表彰台の中央でようやく表情を緩めた。

 「もっともっと、という気持ちがあった。連続3回転もトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)もやっていたときがある。試合でそれができたときに、ようやく喜びを感じられると思う」

 確かな復活の手応えがあるから、優勝にも高揚感はなかった。2週前のグランプリ(GP)ファイナルで発症した腰痛の影響は、わずか2週間後の今大会でも明らかだった。この日は、練習でスピンを回ったのがわずか1度。ぶっつけ本番だったビールマンスピンの直後、「普段は失敗しない」というフリップジャンプを失敗した。

 それでも、1年を締めくくるこの大会には、秘めた思いがあった。 この日、会場で応援した姉・舞さん(24)は「真央は自宅で『連覇できたらいいね』と話していた」と明かした。1年前、母・匡子さん(享年48)が急逝した直後の今大会こそ気迫で優勝を果たしたが、昨季はシーズンを通じて極度の不振。オフには「やめたい」と家族らに告白し、大好きだったスケートへの情熱を失いかけた。

「何も言わず、話を聞いてあげることしかできなかった。がんばっていることは知っていたから『もう少しがんばろう』とは言えなかった」

 当時の様子を舞さんはこう振り返る。真央の運転で食事やショッピングに行ったり、恋愛や旅行の話をしたり…。リフレッシュし、焦らずに一歩ずつ、どん底から立ち直ってきた1年だった。


 「今度の世界選手権は、ソチ五輪につながってくる。しっかりと納得のいく演技をして、しっかりと良い結果を出してきたい。これからの練習では“冒険”をする」

2012年12月24日 サンケイスポーツより抜粋

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残念そうな表情、それから笑顔…浅田真央
 フィギュアスケート・全日本選手権最終日(23日・札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)――女子フリーの演技を終えた浅田真央は少し残念そうな表情を見せたが、観衆の大歓声を受け、すぐに笑顔をのぞかせた。

 冒頭の3回転ジャンプに成功。前日のSPでミスをした跳び方を、きっちりと修正した。重点的に練習してきた苦手のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)―3回転の連続ジャンプも鮮やかに決め、流れをつかんだ。最後のジャンプは2回転になったが、ミスを最小限に収め、終盤の見せ場へ。バレエ「白鳥の湖」の舞台を思い起こさせるスピンをふんだんに取り入れ、浅田でなければこなせない高い技術のステップで魅了した。

 ジャンプのミスもあり、「最高の演技で今年を締めくくりたい」という目標は果たせなかった。とはいえ、今季はグランプリ(GP)シリーズの中国杯とNHK杯に加え、GPファイナルも制覇。全日本も連覇を果たし、4大会連続優勝で2012年を締めくくった。

 「今後の課題が見えて、次の試合も頑張ろうという気持ちが湧き上がってきた」。今春の世界選手権後、目標を見失い、姉の舞さんに「スケートをやめたい」と打ち明けたこともあった浅田だが、本来の勝負強さを取り戻してきた。来季に迫ったソチ五輪へ、力強い足音が聞こえてくるようだった。(宮島出)

2012年12月24日 読売新聞

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今季盤石だったSPでのミスは驚きました。しかも真央選手が得意とするループでしたし。
ですが最後まで笑顔を見せてしっかり滑りきり、SP、フリーともにスピンとステップは全てレベル4を取るなど他で取りこぼしのない安定した演技でした。

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上に上げた記事もそうですが、昨季の真央選手は「極度の不振」ということになっています。ですが成績を見てみると彼女が表彰台を逃したのは最終戦の世界選手権だけです(6位)。グランプリファイナルはご家族に不幸があり欠場しましたが、他に出場した4試合中2試合で優勝、残りの2試合も2位なのです。
これで「極度の不振」「どん底」と言われてしまうのは本当に気の毒だと思っていますが、今季の真央選手を見ていると、バンクーバー五輪後から2年間の真央選手には、今あるような「安定感」はなかったですよね。
その理由-佐藤信夫コーチとスケート技術全てを再構築する、という高リスクな取り組みの途上であることは分かっていたけれど、ジャンプを跳ぶ度に祈祷師のようにTVの前で祈り(私だけでしょうか)、痩せていく体を心配し、そのため体力が奪われてスピンがよれるとヒヤッとしたりしていました。真央選手の精神力や、時を経るごとにどんどん良くなる滑りや、どんどんジャンプの癖が取れてスムーズに踏み切れるようになっていく様は凄いと思っていたけれど、やっぱり昨季までの真央選手には安定感というものはなかった。だから成績を収めていても勝ちっぷりがよくないというか、そういう状態でもそれだけの成績を残せることは間違いなく強いからなんだけれど、熱心にフィギュアを見る方以外は「強い」という感じはしなかったのかもしれません。そして最終戦で表彰台に乗れなかったことで、完全にそういうイメージが付いたんでしょうね。
理由は分かってる筈なのにそれを一切書かずにマスコミが不調、不調と煽るせいも勿論ありますけど。本当にマスコミって人のイメージを好きなように変えられますよね。怖いし、すごく嫌な気持ちになります。いろいろな情報を大きく扱うか小さくしか(または全く)扱わないかというさじ加減一つで、ある意味世論誘導や状況を不正確に、彼らの都合の良いように捻じ曲げることもできますし。実際そういう報道は多いです。フィギュア以外でも。

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ですが今季真央選手はいろんなことをくぐり抜けて、そして技術的にも手ごたえを感じられるくらいに成果も出てきて、自信を胸に秘めてるように見えます。
今大会SPのループのミスも、(リアルタイムで見られなかったのですが)昔のノクターンの時のようにこのミスが尾を引かないといいなと思ったのですが、その後の会見で「原因は分かっている」と話す真央選手を見て、これは大丈夫だと思いました。そしてフリーではしっかり最初にループを決めてくれました。最後のフリップでコンビネーションが入らないミスはありましたが、今季一貫して良くても悪くても落ち着いてるというか、しっかり最後まで滑りきるという気持ちを感じます。ミスがあっても動じずに最後まで集中を切らさず、とにかくやるべきことをしっかりやる、という姿勢を強く感じるので、こちらも見ていて以前のようなハラハラ感はありません。頑張って!とドキドキしながら見ているけど、真央選手を昨季より信頼して見ることが私自身できています。そして真央選手の自信の根幹にある確かな技術と、落ち着いた流れを切らさない演技が相乗効果を生んで、今季の評価、得点が安定して高いのだと感じています。

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真央選手にとって今この状況に到達したということが予想より早かったのかどうか分かりませんが、以前真央選手は23歳(真央選手は来年23になります)の自分に対する目標を「安定」と掲げていました。そういう意味では理想の自分に近づいているのではないでしょうか。彼女のことだからハードルをどんどん上げていくでしょうけれど、怪我だけは気を付けて、真央選手が思う自分、思う演技が今後も一つでも多くできるようにと願っています。

本当におめでとうございます!!!
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Mao Asada 2012 Japanese Nationals SP -I got rhythm



FS -Swan Lake




2位に村上佳菜子選手!シニアデビューからずっと表彰台を守ってますね。素晴らしい!
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2位の村上佳菜子「久しぶりに頑張れた」=全日本フィギュア
「昨日の段階では表彰台に上がれるか分からなかったので、上がれてすごくうれしいです。調子が良かったので、昨日は(ショート5位という結果に)結構落ち込んでいましたが、朝起きたときは結構すっきりしていたので、寝て切り替えられたのかなと思います。

(演技を振り返って?)自信はありましたが、昨日も自信があったのに失敗してしまったので…。でも「やってやるぞ」という気持ちで臨みました。最初から最後まで、練習でもないくらい落ち着いていたので、それはすごく良かったです。

(ジャンプは?)いつもより怪しいというのが少なかったかなと。いつもの試合だと、降りても自分ですっきりするジャンプではなかったりするのですが、今回は結構気持ち良く、自分の良いところのタイミングで跳べてすごくうれしい。ただ、やはり昨日の3回転―3回転が悔しいです。
 練習でも決まっていたアクセルだけは(フリーで)跳びたかったなという気持ちはありますが、全体的には、久しぶりに頑張れたなと思います。本当に久しぶりに点数を見て喜べました。「やった」と思っても今までは点数を見て「あぁ」と思っていたので。

(後半戦に向けては?)世界選手権に選ばれることが望みです。選ばれたら今度はショートも合わせてできるように、しっかり頑張りたいと思います。
(開き直れた?)いえ、そういうことではないです。やはり昨日の3回転―3回転が今でもすごく悔しくて、次は絶対跳んでやると思っているので。フリーも今回で自信がついたので、次につながる試合だったと思います。
 あれだけ喜んだのはシニアデビュー以来かなと思います。先生もすごく喜んでくれたので。それが一番うれしかったです。

(山田先生がいてくれることは?)いるといないのと一緒かなと思いましたが、やはり試合でいると見守ってくれてると感じて、先生の期待に応えるように頑張ろうと思えるので、やっぱりいてくれたほうが良いです」

2012年12月23日 スポーツナビ

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佳菜子ちゃん、満知子先生は絶対いた方がいいと思いますよ(笑)でも満知子先生の体調のことを思ってのこういうコメントなんでしょうね。
SPでは安定している3トウループのコンビネーション(3T-3T)でミスが出てしまい、コンビネーションジャンプを入れられずにSP必須となる演技要素を満たせず5位スタートとなってしまいました。佳菜子ちゃんはSPは完璧に決めるイメージがあったので、これも驚きましたね。やっぱり全日本って特別な試合なんだなあ・・・とこういう場面を見るにつけ思います。

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ですがフリーは素晴らしかったですね!今季ちょっと体ががっちりしてきたようにも見えますが、メリハリの利いた演技とジャンプもしっかりまとめましたね。2Aがシングルにはなりましたけど、全体的に本当に素晴らしかったと思います。

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やっぱりこういう笑顔が出ないと佳菜子ちゃんじゃないですよね!
昨年のフリー後の苦笑いも面白かったけど(笑)やっぱりこういう心からの笑顔が一番です。
今大会はいろんな意味で「次につながる」(©真央選手)演技が男女ともにありますね。結果が出た選手もそうでなかった選手も、こうやって積み上げていくんだなあと佳菜子ちゃんを見ていて思いました。
おめでとうございます!四大陸と世界選手権頑張ってください!!


Kanako Murakami 2012 Japanese Nationals SP -Prayer for Taylor



FS -Tango Selection




3位に14歳の宮原知子選手が入りました!
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ジュニア女王の宮原知子は堂々3位「思ったより緊張しなかった」=全日本フィギュア
以下は、演技終了直後の宮原のコメント。

「すごくうれしいです。先生にはまず「おめでとう」と言われて、「次に向けてもっと前進していきなさい」と言われました。(スコアについて)フリーで初めて120点台が出たのでうれしかったです。ショートではノーミスでしたし、フリーでも3回転-3回転を入れられたのがうれしかったです。

(どういう目標を持って臨んだのか?)緊張したときでもちゃんと演技をすることを目標にしてきました。それはできたかなと思います。(ショートは3位で、フリーではどういう演技をしようとした?)ショートはノーミスでしたし、フリーで悔しい演技をしたくなかったので、そうならないようにしたいなと思っていました。ただ、思ったよりは緊張しませんでした。

(どういう選手になりたいか?)ジャンプもスピンもステップも、すごくうまい選手になりたいです」

2012年12月23日 スポーツナビ

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最初右回りでジャンプやスピンを習っていてその後左回りに変えたので、今でもジャンプやスピンで逆回転で回れて、ルッツとフリップの跳び分けも正確にできるという凄い逸材です。試合のプログラムで逆回転とかやられるとテンション上がりますね(笑)。そしてとても努力家ということで、先が本当に楽しみな選手ですね。

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フリーの技術点は出場選手中トップでした!3ルッツ-3トウループ(3Lz-3T)を持っているのも凄い武器ですね。
ただ、ちょっと気になるのがジャンプがすごく低いこと。
これはロシアの新星リプニツカヤ選手もそうですけれど、今は体が子供で細く、回転軸を細く取れるので低いジャンプでも3回転回りきって降りられますが、今後女性として体が変わってくるにつれてどうしても身長も体重も伸びますから、その時に今のような感覚で跳んでいるとことごとく回転不足を取られるようになってしまう可能性があります。
成長につれて筋力もつけるようにすればいいのかもしれないけど、女子選手ではその対応がうまくいかずキャリアを後退させる選手も少なくないので、頑張って乗り越えてほしいと思います。でも知子ちゃんは本当に練習熱心だということですし、アジア人は欧米と比べて体の変化はそこまで激しくない場合も多いですから、きっと乗り越えてくれると思っています。
知子ちゃんは今季は年齢制限のために世界選手権には出られませんが、ソチ五輪の時には年齢的に出場が可能になります。今の女子3強(安藤美姫選手が復帰すれば4強ですが)の中に割って入る可能性と、割って入る決意表明みたいなものをしっかり見せてもらいました。怪我だけは気を付けて、これからも頑張ってください!!
本当におめでとうございます!!!

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身長差が(笑)


Satoko Miyahara 2012 Japanese Nationals SP -The Swan




FS -Romeo et Juliet




やっぱり文字数が足りないので、切りのいいところで次に続きます。


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by toramomo0926 | 2012-12-28 09:07 | フィギュアスケート


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