日経新聞の記事-「激戦のフィギュア日本勢、火蓋切る五輪代表争い」
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全員揃った写真がないので、記者会見の写真で失礼します…


いよいよ今週末から、ソチ五輪シーズンである2013-2014年のグランプリシリーズ(GPS)が始まります!
10月5日のジャパンオープン(JO)や、その前後の各国での地方大会を経て、どの選手も自分の目指すゴールを見つめて始動しています。
特に今季は五輪開催というだけでなく、このシーズンで現役としてのキャリアを終えると表明しているトップ選手が多く、ひとつの時代の終わりを意味するシーズンにもなっています。
そのため選手は勿論、ファンとしても、もしかしたらバンクーバー五輪シーズン以上に重要な意味を持つ冬になるような気がしています。というか、私はそうです。

GPSはシーズン最初のメジャー大会(というのでしょうか)=世界トップ選手が集まる注目度の高い大きな大会であり、毎年この試合が始まると「さあフィギュアシーズンだ」というムードになる大会。
このスタートを前に、日経新聞の不定期コラムが更新されました。
なんと、JSportsの解説でおなじみ、元ISU国際ジャッジであり、現・日本スケート連盟名誉レフェリーの杉田秀男先生が文章を寄せて下さっています!!

激戦のフィギュア日本勢、火蓋切る五輪代表争い -「氷上の美学」 2013年10月17日




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激戦のフィギュア日本勢、火蓋切る五輪代表争い
 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズは18日、スケートアメリカ(デトロイト)で開幕する。ソチ五輪の代表選考がかかるうえ、五輪本番へ向けて実績を積み上げていく大切な試合だ。激戦必至の今季GPで日本選手がどんな活躍を見せてくれるか展望したい。


GPシリーズ男女シングル出場選手
▼男子

高橋大輔(27、関大大学院)
羽生結弦(18、ANA)
小塚崇彦(24、トヨタ自動車)
無良崇人(22、岡山国際スケートリンク)
町田 樹(23、関大)
織田信成(26、関大大学院)

▼女子
浅田真央(23、中京大)
鈴木明子(28、邦和スポーツランド)
村上佳菜子(18、中京大)
宮原知子(15、大阪・関大高)
今井 遥(20、ムサシノFSC)


■うまさとバランス、力は一番の高橋
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 日本男子は6選手のうち5人が「世界トップ10」に入った経験を持ち、史上空前の熾烈(しれつ)な代表争いとなっている。その中でも、スケートのうまさや全体のバランスなど、一番力を持っているのが高橋大輔(関大大学院)だろう。

 10月5日のジャパンオープンでは結果は伴わなかったが、初披露のフリープログラムは「彼でなければ滑れない」という内容だった。以前はどちらかというと、曲想みたいなものを感じさせ、細かくて速い動きのプログラムを滑っていた。だが「ビートルズメドレー」を使った今回は彼のフットワークのよさを生かし、ゆったりとした流れのあるプログラムになっている。新しい挑戦といえるだろう。

 今回振り付けを担当したのはローリー・ニコル。彼女は選手が持っている持ち味やイメージを非常にうまく引き出し、個人的には世界トップのコリオグラファー(振付師)と評価している。今季はまたひと味違う高橋が見られるのではないか。

 問題は4回転ジャンプがなかなか決まらないことだ。ただ、ジャンプは滑り込んでいけば絶対によくなると思うし、彼くらいになったら自分自身をどうコントロールするかわかっているはず。リズムとタイミングがきちんと取れるようになれば大丈夫だと思う。


■志高い羽生、すごく楽しみな存在
 羽生結弦(ANA)は伸び盛りの段階から、さらに上のステージに進んでいると言っていいだろう。思い切りがいいし、2種類の4回転をクリーンに跳ぶジャンプはスピード感にあふれている。

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 どちらかといえばスケーティングが課題だったが、カナダのブライアン・オーサーに師事して基礎から磨き、それが少しずつ身についてきている。力をつけて、体力もつけ、実績も上げてきている。彼と話をすると、目標や自分のゴールを絶えず一つ上に置いていている感じがあり、志が高い。今季すごく楽しみな存在だ。


 小塚崇彦(トヨタ自動車)は昨季は足の故障などに泣いたが、スケートを滑るシャープさは世界的にも高く評価されてきた。どうブランクを克服するかがカギだったが、ジャパンオープンでは持ち味は出ていたし、4回転ジャンプも回転の心配はいらないような感じだった。あとは試合勘だけだろう。

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 表現面も成長を感じさせる。昨季くらいから全身をつかって表現するような動きが出てきたし、技と技のつなぎの動きに変化が見られる。優等生タイプで、もうちょっとアクが欲しいなと思っていただけに、一皮むけた印象がある。


■織田に安定感、メンタル面も充実
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 織田信成(関大大学院)も左膝のケガからカムバックしてきた。膝と足首が柔軟で、もともとジャンプの失敗が少ないうえに、安定感が出てきた。技術的なこともそうだけど、結婚して子供もできてメンタル面でも充実しているように見える。表現面でも彼らしい持ち味を存分に出している。


 高橋、羽生、小塚、織田は技術面で大差はなく、横一線の状態と言ってもいいだろう。その4人を追うのが無良崇人(岡山国際スケートリンク)だ。昨季はGPシリーズで初優勝し、世界選手権にも出場して経験を積んだ。パワーのある選手で、特にジャンプは高さがあって素晴らしいものがある。滑りに伸びがなかったけれど、この1年くらいでだいぶ改善された。同じようなミスをするのが気がかりだが、体の使い方に柔らかさが出てくればさらによくなるだろう。

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■力ついてきた町田、表現力が武器に
 無良と同じく昨季GPシリーズ初優勝を飾った町田樹(関大)は、「世界のトップ10」に入ったことがなく、5選手からはやや引き離されているように映る。滑りはどちらかというとパワーで動く感じで、もう少しシャープさが欲しいところ。それでも表現力はあるし、着実に力がついてきている。ソチ五輪はプログラム勝負でもあり、表現力は大きな武器になるはずだ。

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 日本女子は、やはり世界女王に2度輝いた実績、そして引き出しの多さから考えても、浅田真央(中京大)の評価が一番高い。直近のジャパンオープンでは表現力などをみる演技構成点で高い評価を受けたように、スケーティングや全体の表現力は、ほかの選手にはない彼女の持ち味が出ていた。

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■安定した滑りの浅田、技術面も進歩
 滑りが安定してきているのが何より大きい。スケーティング技術はもともと非凡なものを持っている選手だが、滑りの基礎を見直した効果が完全に出てきている。プログラムは彼女の持っている独特なソフトなムードが醸し出されていたし、動きも滑らかだった。しかし、彼女の持っている能力からしたら7~8割の出来。もっと滑り込んでいったらシーズン終盤には一番いい状態になるのではないか。

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 技術面の進歩がはっきりと見てとれる。ジャンプは、跳ぶ前の構えや準備動作が非常に少なくなっている。以前はジャンプの種類によっては跳ぶ前に「はい、跳びますよ」というような動きが時々見られたが、それもなくなってきている。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)も、今まではすぐに回転不足をとられていたが、今回は回転していると認定された。今後、心理面でもプラスに働いていくことだろう。

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■ルッツジャンプは成功までもう一息
 課題のルッツジャンプは今回もアウトサイドではなく、インサイドエッジで跳んだとして減点となったが、以前に比べたらはるかによくなっている。成功までもう一息といったところで、アウトサイドかどうかは紙一重に近かった。

 スピードがもう少し欲しいなと思うけれど、一番よかったのはスピンの軸が最後までぶれなかったこと。たいていスピードが落ちてくると、軸がぶれて姿勢をキープできなくなる。それが最後までポジションをキープできた。そういう正確さ、技術的なコントロールがすごくよくなっている。

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 鈴木明子(邦和スポーツランド)は「彼女ならでは」という表現力が備わってきている。そこが評価につながっている。特にプログラムの後半は彼女が持っている表現力、ステップで盛り上げていく。持ち味をいかに出していくかに集中していけばいいだろう。

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 あとはリズム。失敗が続いているときはジャンプ前に構える時間が長い。そこが課題になってくる。ただ、そこはいろいろな苦しい時期を乗り越えてきたベテラン。実績もあり、戦い方もわかっているだろうし、多くの心配はいらないだろう。



■村上、「元気印」の特長生かすべし
 村上佳菜子(中京大)はスピード感があり、思い切りのいい動きが魅力的だ。ジャンプは切れがよく、昨季は世界選手権で4位に入るなど力が付いてきた。年齢的に「少女」から「女性」へと成長していく時期で、「大人の世界」を意識しているようだが、そこはあまり気にしなくていいように思う。彼女のイメージは「元気印」。ほかの日本選手にはない特長をできる限り生かす方がいいだろう。

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 昨年の全日本選手権で3位と健闘し、今季からシニアデビューするのが宮原知子(大阪・関大高)。一つ一つをきっちりとこなし、非常にまとまりのある選手だ。スピンのコンビネーションは素晴らしいものがある。身長144センチと小柄だが、体全体をつかって、動作のスピードアップをしていけば、体が小さくても大きく見えるようになってくる。試合では実績のある選手との争いになるから、持っているものを思い切り出してぶつかっていくという気持ちで臨めばいい。

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 今井遥(ムサシノFSC)は安定感に欠けるが、滑りはきれいで、感性もいいものを持っている。精神面の強化がカギになってくるだろう。

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■五輪シーズンの重圧、乗り越える必要
 GPシリーズは7大会で構成され、6大会を終えて各種目の得点上位6選手・組が12月5日から福岡で始まるGPファイナルに進出する。ソチ五輪の男女シングルの日本代表枠はそれぞれ3。GPファイナルでの日本選手の表彰台最上位やGPシリーズでの得点は、代表選考のポイントになる。

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 GPシリーズの序盤はコンディションが万全でないうえに、五輪などの「ゴール」はまだ先にある。五輪シーズンでプレッシャーも相当あるだろう。選手たちが難しい戦いをいかに乗り越えていくか注目だ。

(日本スケート連盟名誉レフェリー)

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いつもJSportsでの解説では淡々としながらも鋭い目線で、ミスに対しては「今のは(GOE:出来栄え点)マイナス2(点)」と呟くなど、時に冷酷に聞こえるくらい(笑)ビシビシと技術面での厳しいチェックポイントを示し、一方で何かを成し遂げた選手を心から賞賛するという(小塚崇彦選手が世界選手権で銀メダルを取った時の解説は泣きました)、選手に対して温かい目線も感じさせるプロフェッショナルな解説をなさる杉田先生。
今回このコラムを読んで、やっぱりプロの方の見方は違う!と目から鱗が落ちる思いでした。
技術やルールを熟知している上に、選手一人一人の長所や個性をよく分かっているからこその言葉で、ファンとしてもすんなりと受け止められる内容でした。私はいつまでたっても素人みたいな見方しかできないので勉強になりました。

高橋選手が今季フリーを初タッグとなるローリーにしたこと、そして曲目を「ビートルズメドレー」にしたことを聞いたとき、どういうものになるのかイメージがしにくかったんです。ちょっと五輪のプログラムにしては弱いものになるのではないかと心配していたのですが、JOの演技を見た限りでは、もっともっと良くなりそうでこれは楽しみだな、という感じがしました。
ただ終盤のコレオシークエンスあたりからフィニッシュまではもうちょっと音が派手でもいいかなーという気もしますが、これはきっと彼なら滑りで補ってくれることでしょう。
杉田先生が「彼でなければ滑れない」と仰る意味はよく分かる気がします。プログラムの中で曲は勿論、曲調、音楽のムードが何度も変わる。そこを滑りでも観客やジャッジに違いが分かるように魅せ、なおかつ一つの作品としてまとめあげようとしているんだなと感じ、これは出来栄えが楽しみになってきました。衣装もシャツの柔らかな風合いの上品な白が、彼の(JOで彼はとても良い表情で滑っていたのですが)表情を大いに引き立てていました。
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最後カメレンゴさんとのプログラムをもう一度見たかったという気持ちはありますが、このローリープロも高橋選手らしい気がして楽しみです。


羽生選手は天井知らずにフルスロットルに来ている感じがしますね。彼の場合怪我と体力だけが懸念なのですが、ここをしっかり乗り切れば結果はついてくると思います。
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今季ショートプログラム(SP)は昨季からの持越しで「パリの散歩道」、フリーは「ロミオ」とのこと。
羽生選手のロミオというと、2011-2012シーズンの通称「皆殺しロミオ」の印象が凄く強いのですが(笑)
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そのイメージを超えるロミオを作り上げることが出来るのか、今から楽しみです。
「パリ散」については、個人的には昨季見ていて、技術的には凄いのだけどそれだけというか、2~3回見たら正直飽きてしまうようなところがありました。あの曲の盛り上がりに比例して気持ちが沸き立つようなプログラムになっているかどうか、そこも楽しみなところです。
羽生選手に表現の更なる補強を期待する、なんてことになるとは正直思っていなかったのですが、彼には「点取り屋」みたいになってほしくないんですよね。彼が以前放っていた、心の中をそのまま出して、観客の心に火をつけるような演技をもう一度見たい…と思っているのですが、彼自身が得点や技術的な事が上がる事に心を奪われているように見えるのも、多少心配なところではあります。


小塚選手は昨季の怪我が完治していない中、JOで素晴らしいスタートを切ったと思います。
ただ、ツイッター等で散々議論されていましたが、衣装…(涙)

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昨季までずっとお願いしていた、アメリカのSOIの衣装を担当されている専門家の方ではなく、今季は恐らくフィギュア衣装の経験のないと思われる日本のデザイナーに発注したそうなのです。
フリーのプログラムは昨季からの持越しで「ロンド・カプリチオーソ」なのですが、あの曲の優美な感じと、衣装が合ってない気がするんですよ。

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昨季の衣装。色調は赤と黒で同じながら、曲調に沿ったクラシックな感じになっています。

この衣装を前日の公式練習で着た姿がTVに映った時から、ツイッターでは「あれは衣装なのか、それとも練習着なのか」「衣装にしては体に合っておらずダブついていないか」等の声が多数あがりました。そして「ガソリンスタンドスタッフ」「戦隊ヒーロー」などという比喩が飛び交う事態に…

フィギュアスケートを題材にした漫画を描かれているグレゴリ青山さんも、ツイッターにこのような作品を上げていらっしゃり、多数リツイートされています。


小塚選手ご本人は気に入っていらっしゃるとのことなので外野がどうこう言う筋合いはないのかもしれませんが、衣装の素材もゴワついているように見え、ジャンプが跳びにくいのでは、と心配になりました。
また、小塚選手の最大の魅力であり武器でもある足さばきの美しさ、彼の長い手足の美しいシルエットがわかりにくくなってしまっています。
80年代頃の男子はよくこういう、ちょっと膨らんだような衣装を着ていることが多かったですが、ちょっとそういうオールドファッション感すら覚えてしまいました。平たく言うと、「垢抜けていない」と感じたのです。
女子だけでなく男子も、特にここ数年は衣装も非常に重要な要素となっていると感じています。リンクに出た時に「素敵」と思わせるって、やはり技だけでなく美しさも競うスポーツとしては重要です。そして今のトップ選手はもっと体にフィットした、洗練されたデザインの服を着ています。そしてそういう選手は、「素晴らしく上手い選手に見える」のです。これは会場の雰囲気を掴む意味でも非常に大事です。特に今季においては。
小塚選手のこれまでの衣装は「ユニクロミオ」「ティッシュ」と言われても、彼の顔立ちや佇まいに溢れるノーブルさを引き出していましたし、彼の足さばきやスタイルの良さをアピールし、ポジションを更に美しく見せる効果もあったと思います。

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上は2009-2010シーズンのSP、下は2010-2011シーズンのフリー。


彼がどのような考えで今季に限ってデザイナーを変え、この衣装にOKを出したのかはわかりませんが、個人的には全日本までには衣装を変えた方がいいのではないか…と思ってしまっています。


織田選手も怪我を乗り越え、今季とても良い状態のようですね。ネーベルホルン杯の写真を見ると、曇りのない笑顔。
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もう不安はないようですね。彼も羽生選手と競うくらい四回転の安定度がある選手ですし、スピンも早くて軽い。プログラムも彼に合ったもののようで、ここ2シーズンくらい名前が挙がる機会が少なかったですが、一気に五輪候補に再び上がってきました。

無良選手もオンドレイ・ネペラ杯で表彰台に乗りましたし、昨季も世界選手権と国別対抗戦の経験も積んで、今季更に躍進しそうですね。
町田選手は今年から一番力を伸ばしたのではないでしょうか。昨季GPS初優勝した伸びしろに加え、このオフのアイスショーでは4回転も飛んでいますし、何より内容が神演技を連発していました。マッシュルーム的に長めだった髪を一旦丸めて、全てをスケートに打ち込んできたんだなという印象。オフのインタビューの写真では、まるで修行僧のような、研ぎ澄まされた表情をしてました。彼が今季GPSで再び暴れてくれるのが今から本当に楽しみです。

女子は、浅田真央選手は体のキレも、ジャンプの安定度も、スピードも、滑り自体の滑らかさも昨季より更にレベルアップしていて驚きました。
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杉田先生はまだスピードがもう少し欲しいと仰っていましたが、私はJOのステップを見て、随分全体的に流れが出た、スピード上がったなと思いました。そしてあれだけのプログラムを滑っても、終盤でも全く力強さが損なわれておらず、最後まで余力を残しているように見えたのも凄かった。「ああ疲れてきてるな」という印象を微塵も与えないまま、あっという間に4分が過ぎ去った感じ。
それでいて粗いとかバタバタした感じはなく、全てが優雅で、かつ力強いたおやかさがありました。現在バレエのレッスンを定期的に受けているということですが、その効果もあるのかもしれません。本当の意味で指先まで神経が行きわたっていましたし、表情も動と静、優美さと鋭さのメリハリがついていてとても良かった。
怪我だけ気を付けて、このまま突っ走ってほしいと思います。


鈴木明子選手もフィンランディア杯で2位となり、良いスタートを切りました。明子選手も体が既にキレキレということで、そして衣装も毎度ながらとても素敵で、また見ていて涙が出るようなプログラムを見せてくれそうで楽しみです。
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真央選手と明子選手は、世界的に見ても競技という世界で「作品」を見せられる数少ない女子選手だと思っています。間違いなく五輪でメダル争いをすることになると思いますが、明子選手も怪我だけは気を付けて、有終の美を飾ってほしいと願わずにいられません。


村上佳菜子選手について、杉田先生が「意識的に大人っぽくする必要はない、彼女の元気な持ち味を出すのもいい」と仰っていたのには深く頷きました。
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佳菜子ちゃんは昨季から、そういうしっとりしたプログラムも表現できる力をつけているとは思いますが、年上の選手が多く、年下でもロシアンガールズのような大人びたタイプの多い中で、彼女のはじけるような元気さというのは間違いなく人に強い印象を残しますし、魅力的に映ると思うのです。
彼女のシニアデビューの「Jumping Jack」があそこまで高く評価されたのは、ジャンプの安定だけが理由ではないのではないでしょうか。女性らしさ、女性美を画一的に「色気」でしか評価しないようになっていた風潮の中であのプログラムはとてもインパクトを残しましたし、新鮮に映った。今の年齢ではあそこまではもう難しいかもしれないけど、チャーミングなかわいらしさを出して何が悪いの?と私は思います。
そういう意味で、今季のSPを「スウィング・メドレー」という躍動感あるプログラムにしたのは凄く良いチョイスなのではと個人的にすごく期待しています。フリーとのメリハリもありますしね。頑張ってほしいです。

それにしても、色気(しかも分かり易い『お色気』的なもの)がない女子は表現力がないとみなす、という風潮自体が女性を一種バカにしてるのでは、と感じる事があるのですが、フェミニズム団体の方とか、そのあたりにもうちょっと光を当てて貰えないですかね(笑)。
とはいえ、佳菜子ちゃんは昨季のタンゴもかっこよかったですし、いずれにしてもあまりそういう事は気にし過ぎずに、やりたいようにやって欲しいですね。


宮原知子ちゃんは今季台風の目になりそうですね。
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ジャンプはきっちり決められますし、逆回転スピンという彼女独自の武器もある。まだスケーティングやリンクの使い方はシニアのお姉さんたちに一日の長はありますが、ジャンプが安定していて得点をしっかり計算できるのは強み。若い有望選手はロシアだけじゃないのよ、というところを世界に見せつけてほしいと思います。頑張って!!


今井遥ちゃんはずっと怪我に悩まされてきましたが、今季はオンドレイ・ネペラ杯で優勝するなど、ここ数年なかった良いスタートを切れていると感じます。
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佐藤有香さん&ジェイソン・ダンジェンさんのもとでしっかり技術も磨いてきているでしょうし、トリノ五輪シーズンの中野友加里さんや、バンクーバー五輪シーズンの鈴木明子選手のように、シンデレラガールとして一躍トップグループに躍り出る可能性も充分あるポテンシャルを持ってる選手ですから、是非是非ここは初戦優勝を弾みに、自信を持って飛び出してほしいと思います。


それにしても、男子も女子も、五輪出場枠6つずつくらい欲しいですね。みんな出て欲しくて困ります。
あーこのメンバーの中で3人ずつしか五輪に出られないのか…と思うと今から本当に胃が痛くなります(涙)

とにかくすべての選手が怪我なく、「やりきった」と思えるシーズンになりますように。
結果はどうあれ、願う事はそれだけです。

選手の皆さん、頑張って下さい!!

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<参考リンク>
ISU Grand Prix Hilton HHonors Skate America 2013 -スケートアメリカのリザルトページ。
フィギュアスケートグランプリシリーズ2013 -テレビ朝日

<関連コラム>
プログラム、また振付師の重要性について -高橋大輔選手  2013年3月28日
by toramomo0926 | 2013-10-17 09:07 | フィギュアスケート


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