男子も女子も激闘となった全日本選手権。 特に男子はシーズン当初には思ってもみないような辛く苦しい戦いになりました。 事実上枠を争っていたのは6人。その全員が五輪に出られるだけでなく、出ればメダルを狙えるレベルなのは分かっているのに、その半分は切符を得る事すらできない。 これまで日本チームの層の厚さは日本人のファンとして嬉しく、誇らしいものでしかなかったのですが、今回は本当に辛かった。恐らく選考する連盟も頭も胸も痛めたと思います。 派遣選手はこのように決まりました。 <男子> 羽生結弦 町田 樹 高橋大輔 <女子> 鈴木明子 浅田真央 村上佳菜子 <ペア> 高橋成美&木原龍一 <アイスダンス> キャシー・リード&クリス・リード 皆さんおめでとうございます!!!!! ***** 五輪フィギュア代表が決定、高橋「日本代表として恥ずかしくない演技を」 日本スケート連盟は23日、来年2月に開催されるソチ五輪の日本代表選手を発表した。男子シングルは羽生結弦(ANA)、町田樹(関西大学)、高橋大輔(関西大大学院)、女子シングルは鈴木明子(邦和スポーツランド)、浅田真央(中京大学)、村上佳菜子(中京大)のそれぞれ3人が代表入りした。また、アイスダンスはキャシー・リード、クリス・リード組(木下クラブ)が代表。ペアは、高橋成美、木原龍一組(木下クラブ)が団体戦メンバーとして選ばれた。 以下は代表発表での各選手のコメント。 鈴木「満員のお客様の前で滑れて、納得のいく演技で代表を勝ち取れてうれしいです。2度目の五輪となるソチでは、スケート人生の集大成として心を込めて演技したいです」 浅田「応援ありがとうございました。こんなにたくさんの人の前で滑ることができましたが、悔しい思いでいっぱいです。でも、この悔しさを忘れないで五輪にぶつけたいと思います。五輪まで1カ月くらいあると思うので、今まで以上に頑張って、最高の演技ができるように頑張ります」 村上「昨日と今日、応援ありがとうございました。初めての五輪なので、緊張しいなのでビビると思いますが、応援してくれる皆さんや先生方にめちゃくちゃ頼って頑張ります」 羽生「応援ありがとうございました。初めての五輪ということで緊張します。切符を手に入れられたことをうれしく思いますし一生懸命頑張ります」 町田「世界選手権にも出たこともないですし、全日本のメダルも初めてで未熟なのですが、自分を律して誠心誠意頑張ります」 高橋大「2日間ありがとうございました。いろんな言葉を考えてはいたんですけど、なかなか思うことが見つからないです……(涙をこらえている)。五輪、正直、昨日までは絶望していましたが、この発表の場に居られてうれしく思います。五輪では、今までの生ぬるい自分ではなく、追い込んで追い込んで、日本代表として恥ずかしくない演技をできるように頑張ります。応援よろしくお願いします」 クリス「皆さんこんばんは。ここ何年も、けがのためにアップダウンが続きました。でも、ファンの皆さんがいつもそこで応援してくれてありがとうございます。この五輪、頑張ります」 キャシー「皆さん応援ありがとうございました。本当に全日本、楽しかったです。2度目の五輪に出ることができて、とてもうれしいです。強い意志を持って、五輪に行きます。また、今シーズンの世界選手権は東京なので、本当に興奮しています。頑張ります」 木原「はじめまして、木原龍一です。自分たちは団体戦ですが、力になるように頑張ります」 高橋成「ソチ五輪では自分たちのできることをしっかりやって、もっともっと成長した姿を目標に、これからも練習頑張ります」 2013年12月23日 スポーツナビ ***** ソチ五輪代表者たちの挨拶 フィギュアスケート 2013.12.23 真央選手から佳菜子ちゃんへの流れが面白い(笑) 成龍ペアとリード姉弟を何故流さない(怒)後日ツイッターで見ましたが、クリスは、その前に挨拶した高橋選手の言葉に感極まり、言葉が出なくなってしまったのだそうです。 まだこの時は高橋&木原ペアは団体戦のみの出場権で、個人戦はポイント上位のエストニアのペアの国籍問題に結論が出ていなかったのですが、年明けに正式にペア競技としての出場も決定しました。 ***** ペア高橋成美組、個人で出場権 フィギュアの五輪代表 ソチ冬季五輪のフィギュアスケートで団体要員として日本代表に選ばれたペアの高橋成美、木原龍一組(木下ク)が個人種目で出場権を得たことが9日、関係者への取材で分かった。エストニアが昨年9月の五輪予選で獲得した出場枠を返上し、補欠の1番手だった日本が繰り上がった。 日本スケート連盟に対し、国際スケート連盟から出場枠を付与する通知があった。エストニア連盟の広報担当者はロシア出身の男性スケーターが国籍を変更できなかったため「国内には他にペアの選手がいないので8日に返上の手続きを取った」と説明した。 高橋はカナダ人のマービン・トランと組んだ2012年の世界選手権で銅メダルを手にしたが、国籍が異なるペアでは五輪には出場できなかった。トランとのコンビ解消後、昨年1月に男子シングルの選手だった木原を新パートナーに迎えた。 ペアで日本勢の五輪出場は4組目で、自国開催を除くと1992年アルベールビル五輪の井上怜奈、小山朋昭組に次いで2度目となる。 2014年1月10日 スポニチアネックス ***** エストニアの選手もパートナーの国籍取得がうまくいかず出場権を返上、という理由なので、成美ちゃんとしては複雑な思いがあったと思います。私達ファンも、是非出てほしいという気持ちがありつつ、エストニアペアの気持ちを思うと、成美ちゃんとマーヴィンの経緯を見てきた分手放しで喜べない、という面は確かにあります。 ですが出場が決まった以上、今できるベストの演技をして、五輪という舞台を大きな成長の糧にして欲しいと思います。頑張って下さい!! 派遣選手発表の時は本当に客席も、多分日本中が、ものすごい緊張感でいっぱいでした。 伊東委員長が「高橋大輔」と言った時の爆発的な歓声と女性の長い悲鳴(笑)はものすごいインパクトでした。 私も高橋選手には絶対出て欲しかったのですごく嬉しかったのですが、でも小塚選手にも同じくらい出て欲しかったので、ほっとしつつもものすごい悲しいという、約40年生きてきてこんな混乱した心理状態はないというくらいになりました。 ソチオリンピック日本代表決定 同時に、四大陸選手権と世界選手権の派遣選手も発表になりました。 世界選手権へは五輪に出場しなかった選手が行くのかと思いきや、男子も女子も五輪メンバーそのままが選出されました。織田選手と小塚選手は四大陸選手権への出場、無良選手は四大陸にも世界選手権にも派遣はなく、事実上今季終了となってしまいます。 ***** 世界選手権も浅田や羽生ら五輪メンバーを選出=フィギュア 日本スケート連盟は23日、来年3月にさいたまスーパーアリーナで行われる世界選手権代表などを発表した。男子シングルは同日発表されたソチ五輪代表の羽生結弦(ANA)、町田樹(関西大学)、高橋大輔(関西大大学院)、女子シングルは鈴木明子(邦和スポーツランド)、浅田真央(中京大学)、村上佳菜子(中京大)がそれぞれ選出された。 以下は、各大会の代表選手。 <四大陸選手権(1月22~25日・台北)> ■男子 ・小塚崇彦(トヨタ自動車) ・織田信成(関西大) ・田中刑事(倉敷芸術科学大) ■女子 ・村上佳菜子(中京大) ・宮原知子(関西大学中・高スケート部) ・今井遥(ムサシノFSクラブ) ■アイスダンス ・平井絵己/マリオン・デラアソンシオン組(大阪スケート倶楽部) <世界ジュニア(3月14~16日・ブルガリア)> ■男子 ・田中刑事(倉敷芸術科学大) ・宇野昌磨(中京大中京高) ■女子 ・本郷理華(愛知みずほ大瑞穂高) ・宮原知子(関西大学中・高スケート部) <世界選手権(3月26~29日・さいたまスーパーアリーナ)> ■男子 ・羽生結弦(ANA) ・町田樹(関西大) ・高橋大輔(関西大大学院) ■女子 ・鈴木明子(邦和スポーツランド) ・浅田真央(中京大) ・村上佳菜子(中京大) ■アイスダンス ・キャシー・リード、クリス・リード組(木下クラブ) ■ペア ・高橋成美、木原龍一組(木下クラブ) ***** 日本スケート連盟はどうして、五輪選考に漏れた織田選手や小塚選手、無良選手を世界選手権に派遣しなかったのでしょうか? 彼らはこれまで充分日本チームの強豪たる名声に貢献し、沢山の国際大会でのメダルやタイトルをもたらしました。たまたま今の時代素晴らしい選手が集中しているために五輪へはわずかに届きませんでしたが、誰が出ても五輪で複数のメダルを取ることも充分ありうる力を持っているメンバーなのです。 そして、五輪から世界選手権は約ひと月しかありません。人生最大の目標のイベントを終えたばかりの選手、しかも選手として若いと言えるのは(失礼ながら)男女合わせても羽生選手、町田選手、村上選手だけです。心身の疲労、メディアへの対応で試合後は目もまわるような忙しさな筈です。 そんな選手達を無理に試合に出す必要はあるのでしょうか? 恐らく、これは今季の世界選手権が日本(さいたま)で行われることと無関係ではないと思います。連盟もフィギュアブームが今季でひとつ山を越えることが分かっている。だからどうしても満席にしたい、盛況で大会を終えたいという気持ちがあるのだと思います。もしかしたら収益という意味ではISUの意向もあるのかもしれません。 ですが「真央ちゃん、大ちゃんがいなければ席が埋まらない」ともし思っているとしたら、酷く選手達や我々ファンを馬鹿にした話だと思います。 ファンは今のチームジャパンみんなが好きなのです。このような全日本での戦いを見たうえで、織田選手や小塚選手が世界選手権に出るとなったら、意気に感じて是が非でも精一杯応援しに行く、というファンは会場から溢れる程になると思います。 それに、ここまでそれぞれ怪我やいろいろな事情を抱えながら輝かしいキャリアを積み上げ、全日本で素晴らしい試合をした選手達に対し、あまりにも報い、救いというものがないように思えて、本当に気の毒でした。 ***** 小塚3位もソチ落選「選考に思うところもあったが…」今後は白紙 小塚は全日本で3位に入りながらも14年ソチ冬季五輪の日本代表に落選。「本当に残念です。(選考に)思うところもあったが、ここで言うことではない。連盟が決めたので、僕ら選手は従うしかない」と気丈に語った。連盟幹部からは「もう少し早く仕上がっていたら」と言われたという。 四大陸選手権の代表にも選ばれたが、今後については「何も決まっていない。四大陸も分からない」と白紙を強調。「(現役を)やるにせよ、やらないにせよ、僕らしくスパッと決めたい」とした。ソチ五輪の補欠についても同様に白紙だ。 前日のフリーでは「泣かない僕がうるっとした」という会心の演技を見せたが、悔しすぎる落選。泣かない男の目は、真っ赤に腫れていた。 2013年12月24日 デイリースポーツ ***** 選手にとっても、ファンにとってもものすごく濃い、疲れる数日間でしたが、これで派遣選手は決定となりました。 試合に出場する選手の皆さんは、ベストの体調で最高の演技ができますように。 そしてシーズンを終えた選手の皆さんは、ゆっくり心身を休めて、次の目標へ進んでいけますように。 ファンとしての思いはそれだけです。 本当に辛い日々だったけれど、こんなに辛いと思える素晴らしい選手たちの演技をリアルタイムで見られた。しかも母国の選手として応援できた、この黄金時代に立ち会えたというのは、フィギュアファン冥利に尽きると思います。本当に、全ての選手たちにありがとうと言いたい。 選手の皆様、お疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。 <参考リンク> 第82回全日本フィギュアスケート選手権大会 <関連コラム> 2013年全日本選手権・女子シングル(その2) 2014年1月31日 2013年全日本選手権・女子シングル(その1) 2014年1月30日 2013年全日本選手権・男子シングル 2013年12月23日
by toramomo0926
| 2014-02-01 19:10
| フィギュアスケート
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