2008スケートカナダ雑感
b0038294_15392087.jpg昨日あっという間にスケートカナダが終わった・・・
昼間に放映があると思っておらず、昨日は頼まれた入力作業を黙々とこなしていたのだけれど、ゴルフから帰ったダンナさんが開口一番「あれ、見てないの?今フィギュアやってるよ」と言ったので慌ててTVを点けてみたのですが、最終グループ直前のコストナー選手が滑っているところでした。

ということで最終グループとコストナーの演技(しかも途中から)しか見られなかったのですが、思ったことを書きたいと思います。
(昨日の写真がなかなか見つけられなかったので、過去の写真を使用している場合もあります。)


ISU Grand Prix Skate Canada 2008公式サイト。男女シングル、ペア、アイスダンスの結果や採点の詳細。



今回選手の活躍と同じくらい印象に残ったのが、流れる音楽にことごとく音の狂いが多かったこと。
ほぼ全ての選手の時に、伸びてしまったテープを再生しているような音の狂いが結構頻繁にあった。選手が渡すのはCDだったような気がするので、会場のプレイヤーかまたはスピーカーに問題があったんじゃないかと思いますが、あまりに音がブレるので、見ていて笑ってしまうこともありました。あれって選手の集中を微妙に狂わせていたんじゃないかと思います。
今回の会場はオタワなので来年のバンクーバー五輪の会場ではないし、毎年この会場で行われるという訳でもないでしょうが
スケートカナダは毎年あるので、ちょっと早急に対応して欲しいと思いますね。

b0038294_15413134.jpg優勝は地元カナダ出身の22歳、ジョアニー・ロシェット選手でした。
オタワの観客って結構地元贔屓があからさまというか、他の選手には拍手するときはあっても割と「ふーん」って感じなのに(技の質がイマイチだと拍手すらしない)、ジョアニーの時は出てくると大歓声、演技終了後は全員スタオベ、というかなりわかりやすいものでありました(笑)去年こんなだったかなあ・・・
ともあれ来年のオリンピックはバンクーバーなので、ジョアニーにとってはかなり地の利があると思います。
但し、今大会で(私が見た選手の中では)ジョアニーがやはり一番の滑りでした。ここ2年くらい、肉体改造?というくらいマッチョになって「兄貴」という名前すらファンの間でついていたジョアニーですが、今年は背中の筋肉モリモリが多少緩和され、体つきも女性らしさを取り戻した気がしました。そのせいもあって体の動きの硬さが少しなくなったかなと思います。

遠目では男っぽく見えるジョアニーですが、アップで見ると結構美人。そしてこの人の衣装のセンスは私大好きです。いつも品があってきれい。自分に何が似合うかというのを良くわかっていると思います。そんなにゴテゴテしてないのもいい。

Joannie Rochette 2008 Skate Canada SP 「サマータイム」

観客の声援がすごい。滑りも安定していますね。


2位は村主章枝選手。約2年ぶりの表彰台復帰です。おめでとうございます!
b0038294_14354186.jpgここ数年「得点よりも表現」という方向に向かっていた感じだった彼女。限界説も囁かれていましたが、今季からコーチを安藤美姫選手と同じニコライ・モロゾフに変えて勝負の場に戻ってきた感があります。怪我や体調もよくなっているのか、去年までの煮え切らない感じが消えてジャンプも高さが戻り、体のキレも出てきたように感じました。彼女の復調は、日本国内での順位争いをかなり引っ掻き回しそうでどうなるのか、特に全日本などは楽しみになってきましたね。オリンピックが来年に控えているので代表選考も含めてかなり興味深い展開になってきました。27歳というベテランの今後の活躍が楽しみです!


村主章枝 2008 Skate Canada SPファンファン 映画『パリの恋人たちのアパルトマン』より



3位はアリッサ・シズニー選手(アメリカ)。復活組の2人目ですね。おめでとうございます!
b0038294_15431956.jpgスピンが全くブレがなくスピードもあり、素晴らしかった。スパイラルもきれい。背も高そうだし顔もはつらつとしていて、リンクに映えますね。一時不調でしたが、久しぶりに表彰台に復活です。
彼女のビールマンスピンは以前「世界一美しいビールマン」と言われたということですが、彼女が暫くトップチームから遠ざかっていた間にかなり軟体&バランスのいいスケーターが増えてきてしまっているので、今見ると他選手と比べて特別キレイ、という感じではないかも・・・でも、勿論ポジションもきれいで、質の素晴らしさは変わりありません。
なんというか私が思うに、胴の長さと足の長さのバランスが丁度いいのではないでしょうか。きれいなボンボリ型というか、適度な曲線のあるビールマンが美しかった。あと足を横に上げるY字スピンもほぼI型になる素晴らしさでした。この調子でいけばオリンピックシーズン大化けするかもしれません。

滑りもスピンもスパイラルも美しいです。特にスピンは私が見た中では一番スピードがあってきれいでした。動画は消されてしまいました。残念。
ことごとくスケートカナダのフリーの動画は消されているようです。


4位はカロリーナ・コストナー選手(イタリア)でした。
b0038294_1459556.jpg彼女が(表彰)台落ち、というのはかなり久しぶりだと思います。私もTVをつけた時に彼女があまりに調子が悪そうなのにびっくり。そして彼女が最終グループにすらいなかった事にまたびっくりでした。
彼女は優勝、悪くても2位になれると思ってこの大会に来たはずです。ヨナ選手も真央選手もいないこの大会で、まさか自分が台落ちするとは思っていなかったのではないでしょうか。
彼女は今年の世界選手権銀メダリストです。確かに彼女はジャンプが決まらないとグダグダになるというか、調子の波の結構激しい選手ですが、長身で長い手足がすごく美しくリンク映えする選手。夏ごろかなり調子を落としているという話を小耳にはさんでいましたが、まだ本調子ではないのでしょうか。
ジャンプで結構失敗しがちなのは足が長すぎる(重心が上にある)せいもあるのかなあと思ったりもしますが世界選手権のSPは神がかり的に素晴らしい出来だったし、トリノの頃よりは安定してきたように思っていましたが、トリノ五輪の頃に戻ってしまったように見えました。
まだシーズン序盤ですからなんともいえませんが、あの調子の悪さはちょっと心配ですね。

Carolina Kostner 2008 Skate Canada SP 「Mujer Sola+ Canaro en Paris


音楽が雰囲気があっていいですね。ただジャンプが両足着氷と転倒など精彩を欠きましたね。転倒のために跳べなかったダブルアクセルを演技の一番最後に再度入れてきましたが、転倒してしまいました。残念です。でも最初のコンビネーションジャンプや、ストレートラインステップなどはフリーよりは思い切りの良い、彼女らしいスピードのある演技でしたね。


5位はキャロライン・ジャン選手(アメリカ)。
b0038294_15171682.jpg彼女が今話題になっているアメリカの若手選手のなかでは一番幼く見えるかもしれません。
ミライちゃんも童顔だけど、キャロラインはジャンプの踏切の時などに(多分体が柔らかすぎるのだろうと思いますが)かなり前のめりになり、ちょっと危うい感じがするんですよね。その瞬間だけノービス(小学生以下のクラス)の選手みたいになるというか・・・華奢で小柄なのでそう見えたのだと思います(技術的にではなく、見た目だけの話です)。
今回(私はフリーしか見ていませんが)彼女は会心の演技とはいかなかったようなので、余計そう感じたのかもしれません。

彼女を一躍有名にしたのが、その驚異的な柔軟性。
ビールマンスピンの前のレイバックスピンの際に90度以上後ろに反り返り、足をつかんでそのままギュイーンとビールマンポジションに持っていく彼女にしかできないスピンは、真珠貝に例えられた「パールスピン」として既に認知されています。

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これがパールスピンの入り。すごい。すごすぎる。

私はまだ彼女の演技をあまり多く見ていないのであくまで現段階での印象ですが、うーん、まだジュニア色が抜けきれてない感じがするので、今後シニアで上に上がるのはちょっと大変かなあという気もします。ただ柔軟性が言うまでもなく飛びぬけているのでスパイラルやスピンでは高得点を得られると思いますが、パールスピンだけでは今後行き詰ってしまうのではないかと・・・。
ただファンの中には彼女の滑りを高く評価する声も多いので、たまたま私があまりいい演技を見ていないからかもしれません。
とにかくまだ若いし、評価を決めてしまうつもりはないので、今後の試合をチェックしたいと思います。

Caroline Zhang 2008 Skate Canada SP 「ラ・バヤデール」

解説のカート・ブロウニングとトレイシー・ウィルソンは「ジュニアでは素晴らしい成績を挙げた彼女だけど、シニアで戦うにはもう少しスピードと女性らしさ、力強さが必要」と述べています。

それにしても彼女は今回、何故か元気がなさそうに見えました。終始伏し目がちな印象と言うか・・・どうしたんでしょうね?
彼女にとって納得のいく演技にはならかったのかもしれないけど、まだ若いんだからあまり結果を考えずにガンガン行って欲しいと思いますね。失うものがないのは今だけですし、体もこれから成長するので、好成績を挙げるチャンスは今だと思います。スピンは非常に質が高いです。ブレが少なく、スパイラルも安定していて美しいですね。


武田奈也選手は9位でした。
b0038294_15452643.jpg彼女の演技をリアルタイムで見ることができなかったんですが、ジャンプで失敗があったようですね。
でもたとえ失敗があっても、あの笑顔とはつらつとした演技は国を問わずファンに愛されると思います。

ただ髪型がいつも中途半端で、せっかくの笑顔を髪が隠しがちなのがちょっと残念。アップにするのが苦手なのかもしれないけれど、もっと顔周りをすっきりさせたほうがアピール度が上がるとおもうのですが、どうでしょうか?

ジャンプの正確性がもう一歩向上すると、彼女も優勝争いにからめるようになってくると思うので、頑張って欲しい!
それにしても今日本のフィギュアチームは本当に層が厚いですね。男子も女子も世界トップの選手もいるけれど若手もどんどん出てくる。こんなに人材豊富な時代は日本にはなかったことだと思います。一度生で見てみたいけれど、NHK杯は5分で売り切れ。みんなどうやってチケット取ってるんでしょうね?

武田奈也 2008 Skate Canada SP 「Artistry in Rhythm」



次は来週の中国大会。地上波放映は8日のようです。
またキム選手と安藤選手の対決や、表彰台に食い込んで来ると思われるサラ・マイヤー(スイス)、去年のSPで素晴らしい演技を見せてくれたラウラ・レピスト(フィンランド)などが出場。
男子は高橋大輔が満を持して出場します。彼のプログラムがどんなかはすごく楽しみ。中庭選手もどれだけ点を伸ばせるか期待です。
by toramomo0926 | 2008-11-03 14:04 | フィギュアスケート


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