男子はエヴァン・ライサチェク選手(アメリカ)が優勝、織田信成選手が2位になり五輪内定を勝ち取りました。3位にジョニー・ウィアー選手です。 女子はキムヨナ選手がフリーで盛り返して優勝。ですが点数は200点越え連発の女王様らしからぬ180点台となり、安藤選手とはわずか3点差。 なんかこの「普通さ」が逆に五輪爆上げを予感させて怖いです・・・。 そして安藤選手が2位を守りきり五輪の内定を獲得しました。自身初のグランプリファイナルのメダルだそうで、ダブルでおめでとうございます!! そして鈴木明子選手が会心の演技で初出場のグランプリファイナルで表彰台に乗る快挙です。本当におめでとうございます! ISU Grand Prix of Figure Skating Final 2009/2010 グランプリファイナルの順位と得点詳細。 今回はジュニアのグランプリファイナルも一緒に行われたので、上の部分はジュニアの項目になっていて、シニアの順位やスコアは画面中央から下くらいに「Men」「Ladies」の欄があります。 それぞれの種目の「Result」で総合順位と総合得点が、ショートプログラム(SP)とフリーの「Entries/Result Details」では得点詳細が、「Judges Score」では各選手の全ての要素の内容と、それにジャッジがどのように得点をつけたかを見ることができます。 男子優勝はエヴァン・ライサチェク選手。 おめでとうございます!!!! Evan Lysacek 2009 GPF FP 2位は織田信成選手! 4年前は高橋選手と1枠を争い一度は五輪内定を告げられながらも、ジャッジの採点ミスで表彰式までやった後に順位が変更され、一度手にしたはずの五輪の切符を奪われてしまいました。あれは本当に見ていて気の毒でした。しかし彼の努力がようやく実を結びましたね。本当におめでとうございます! Nobunari Oda 2009 GPF FP 3位はジョニー・ウィアー選手(アメリカ)。 納得のいく演技だったようで、演技終了後、体を反らした体勢から戻ってしばらくそのままうずくまっていました。こういう瞬間はいいものですね。 彼もとてもいい演技をしたと思うのですが、どうしても2位、1位になれないのは何故なんでしょうね?私はこんなにエラそうにいろいろと書いていながらフィギュアの本当に細かい採点基準などについてはよく分かっておらず、ルールブックを熟読する方もいらっしゃるようですがそういう意味では全く素人なので、本当のところよくわかりません。 上位の選手がどうとかいうことではなく、彼自身の何が足りないのか?彼と優勝できる選手との差はナンなのか?ということを考えてしまいますね。 Johnny Weir 2009 GPF FP 4位にジェレミー・アボット選手。 まあ、プルシェンコ選手やジュベール選手のような4回転を「売り」としている選手以外は、4回転は(多分)バクチみたいなものなので、4回転をプログラムにいれるなら、失敗は折込み済みとして考えて、彼のように気持ちをすぐに切り替える必要があります。そしてそれができるかどうかが、順位にものすごく影響してくる。とはいえ転倒すれば体力はものすごく奪われるので難しいところですが、頑張りぬきました。 彼と小塚選手には正統派であってほしいな。とても素晴らしい滑りでした。 Jeremy Abbott 2009 GPF FP 高橋大輔選手は5位・・・(涙) はっきり言って今回はよい出来ではありませんでしたが、それにしても点が低いと思ったのはこれが原因ですね。 こういう、スコアが0、GOEが横棒(-)になってしまうのって、スケートアメリカでキムヨナ選手がフリップジャンプを跳ばなかった時のようにその要素自体を演技できなかった時や、同じ内容のスピンを2回してしまった時によくありますね。ジャンプでいえばザヤック・ルール(同じ種類のジャンプを跳ぶ回数に制限を持たせたルール)みたいな。 11番目と13番目のスピンが0点になり、*印がついています。 下の脚注(赤で囲った部分)に「* invalid element」=無効なエレメント、という説明があります。ノーカウント、要素として採点はしない、ということですね。 11番目のスピンは(ワタシはスピンの略称を正確に知っている訳ではないのですが)、4番目の要素のスピンと全く略称が同じなので、これと同じものと判断されて0点かもしれません。でも13番目のスピンが0点になった理由は今のところ私にはわかりません。情報を得たらここに書き加えたいと思います。 *何故0点になったかは判明しましたが、日にちがたってしまったので、スピンの件は別記事にしました。→ こちらへどうぞ! *スコアについて詳しくご覧になりたい方は、この記事の冒頭にあったリンクから「Men」の「Free Skating」の欄の右端、「Judges Scores(PDF)」から見ることができますのでどうぞ。 ジャンプでは3Aが抜けるミスがありました。男子は佐野稔さんも言ってましたが、3Aに魔物がいましたね~。 なんか3Aって不思議なジャンプです。難易度がそれだけ高いということなのでしょうが、4回転が得意でも3Aが苦手な選手もいるし、今年の欧州選手権でも最初の選手が3Aをミスったらみなさん雪崩のように3Aを飛べなくなる現象が起こったりする。今回もそんな感じに見えましたね。 でも今回はファイナルはおまけともいえる感じでしたし、全日本で頑張って欲しい!でも小塚選手も頑張ってほしいんだけどな・・・(涙) まあでもよほどのことが起こらない限り男子3枠は織田、高橋、小塚で決まりだとは思うので、慌てずに頑張って欲しい。 Daisuke Takahashi 2009 GPF FP 6位にトマシュ・ヴェルネル選手。ジャンプが殆どといっていいほど成功させられず、順位を上げることができませんでした。 Tomas Verner 2009 GPF FP 女子はキムヨナ選手が優勝。 ただ、今少し彼女は調子を落としているのは確かかもしれません。SPで失敗したフリップはきれいに成功させましたが、最初の3-3のコンビネーションジャンプの最初の着地が彼女にしては乱れ、前のめりになってしまったため、セカンドジャンプは2回転をつけるのがやっとでした。こんな彼女は珍しいですね。今までは他のジャンプが抜けたり、転倒することはあっても最初の3-3だけは鉄板で(パッと見には)きれいに決めてきていたので。 それでもその詰まって体勢が乱れたジャンプに、出来栄え(GOE)で2点の加点をつけているジャッジがいるんですよね・・・(GOEの加点・減点は±3点まで)。他のジャッジは殆どGOEは0点、1点が一人だけだったというのに。 こういう訳のわからない得点のつきかたが彼女の得点表には必ずある。それがどうにもいや~な感じで、素直に応援できないんですよね。フィギュアは大好きだし、国を問わず全員応援したいんですけどね。悲しい。 Yuna Kim 2009 GPF FP とにかく、荒川静香さんも話していましたが、演技全体的に勢いというか元気がなかったですね。スピードもなかったし。 彼女はフリーでは後半で必ず疲れてきて動きが緩慢になりますし、必ず何らかのミスをしてきてはいるのですが、なんとなく今回のように全体的を通してキレがない彼女はあまり見たことがない気がします。彼女なりに近づいている五輪に対しての重圧というのを感じているのかもしれませんね。五輪までに調子をいかに上げてこられるかというのが彼女の課題かも。 安藤美姫選手がフリーで2位を死守、総合でも2位になり見事五輪内定をかちとりました。 今回の衣装、というか髪飾りに驚きました。衣装はNHK杯のものをベースに少し更に手が加わっている感じでしたが、髪飾りもティアラ風というか、孫悟空風というか(すみません)、すごいゴージャスなものがついていたのだけど、ワタシ的には、うーん、ちょっとToo Muchな気がしてしまうのですが、いかがでしょうか・・・? 演技はちょっと疲れてしまったみたいでしたが(緊張って体力奪いますよね)、でも気力で滑りきりましたね。以前は結構投げ出したりすることも多かった彼女ですが、精神的にはかなり大人になったなという感じ。 これでとりあえず安心はできるので、怪我に気をつけて五輪までの日程を大事に過ごしてほしいなと思います。 でも、全日本で万一安藤選手が優勝したら、選考はどうなるんでしょうね?(笑) Miki Ando 2009 GPF FP 3位に鈴木明子選手が入りました。グランプリファイナル初出場で表彰台は本当にすごい。おめでとうございます!! また、今回は衣装を変えてましたね。前の衣装は「ウェストサイド物語」の衣装っぽくてよかったけど、今回の衣装もとてもよく似合っていました。 滑り終えた時、自分でも達成感があったのでしょう、両手で顔を覆って天を仰いでいました。美しかった。 長久保コーチの心から教え子の演技を喜んでいる優しい表情もとてもステキでした。 彼女は女子の出場選手中最年長(24歳)なのだけど、まだまだ少女のような可憐さとフレッシュさがありますよね。本当に彼女にとって実り多いシーズンとなっています。全日本も楽しみです。 Akiko Suzuki 2009 GPF FP アシュリー・ワグナー選手が6位から順位を上げて4位になりました。 でもルッツでエラーがついて2点も引かれてしまっていますね。ああーもったいない。 Ashley Wagner 2009 GPF FP でもルッツとフリップはエッジをどちらに傾けて飛ぶかという本質的には全く同じジャンプだと思うのですが、ルッツの方がフリップよりエッジエラーを厳しく取られているような気がするのは私だけでしょうか?厳しくするなら公平にしてほしいんですが・・・。 五輪金メダル候補の一人なはずのジョアニー・ロシェットは5位に沈みました。 五輪まで約2ヶ月。出場は確定しているでしょうが、開催国の選手としてトップ争いをしたいという気持ちは当然あるでしょう。でもここで焦ると怪我をしたりいいことはないので、無理しないように調整していって欲しいですね。 Joannie Rochette 2009 GPF FP 初出場のアリョーナ・レオノワ選手(ロシア)はSP3位から6位に順位を下げてしまいました。 くるくると表情を変えながら生き生きと滑っていた彼女にあんなにぴったりだと思っていた「シカゴ」も、曲だけが浮き上がって聞こえてしまい、躍動感あふれる演技も単にドタドタとした印象になって、音楽と演技がバラバラになってしまっていました。痛々しかった。 Alena Leonova 2009 GPF FP 思いがけずファイナル出場、SP終了時に表彰台が狙えるいいポジションについたことが却って彼女に凄いプレッシャーとなったのかもしれません。去年の全日本選手権でSP1位になって動揺してしまい、フリーで崩れて世界選手権出場を逃してしまった中野友加里選手を思い出してしまいました。 勝負って難しいですね。 でも彼女はまだ若い。今回初出場なんだし、この経験は彼女には決してマイナスにはならないでしょう。これからもあの明るさは失わずに元気に滑ってほしいです。 いよいよ次は全日本選手権。 浅田真央選手が長い沈黙を破って久し振りに試合に登場します。 高橋大輔選手や鈴木明子選手が、試合に出られなくなって「滑りたい。試合に出たい」という気持ちを改めて思い出した、と話していましたね。浅田選手の場合は勿論全く事情は違いますが、今回毎年出場していたファイナルを逃したことで、試合への渇望や何のためにスケートをしているのかということとしっかり向き合って、演技後一瞬観客席がしんとしてしまうくらいの迫力あるプログラムを見せてくれないかな、と期待80%、ファンとしての不安10%くらいで(笑)楽しみにしています。 しかも今年は五輪選考も兼ねている。ああ、全日本は平常心でいられそうにありません(笑)。 選手のみなさん、本当にお疲れ様でした。 <参考リンク> 「スピン2回分0点」の謎解明ー高橋大輔選手 グランプリファイナルFP 2009年12月9日
by toramomo0926
| 2009-12-05 20:50
| フィギュアスケート
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