bice、安らかに
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私の大好きなシンガーソングライターであるbice(ビーチェ)さんが、7月26日に心筋梗塞のためご自宅で息を引き取られたとの知らせに接し、大きな衝撃を受けています。
38歳という若さでの急逝でした(年齢は公表していなかったと思いますが、訃報において公表されたようです)。
また、彼女は2008年にご結婚されたばかりでした。あまりに急なことで言葉もありません。

bice Official Web Site



biceと言って分かる方ははっきり言ってそれほど多くない(一般的な、TVによく出るようないわゆる『メジャー』なシンガーではない)と思いますが、私にとってずっとお気に入りのアーチストでした。
ウィスパーボイス的な歌声なので好き嫌いはあるかもしれませんが、彼女の作る曲、サウンドを初めて聞いたときにたちまち引き込まれたのです。
また、後にメジャーデビュー後はドラマ「ムコ殿」「きみはペット」などのサウンドトラックを手がけたり、さまざまなミュージシャンとコラボレートするなど幅広く活躍していました。


私が彼女の曲を初めて聞いたのは1998年、もう12年前です。
銀座・数寄屋橋阪急にあるHMVで、インディーズながらお店の人のコメントでかなり強力プッシュされたPOPが目に入ったからです。
そしてジャケット写真が、かなり好みであったというのもあり、試聴してみたのがきっかけでした。
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きっかけとなったミニアルバム「Spotty Syrup」。


Raincoat -Bice




「Spotty Syrup」は全て英語の歌詞、数曲カバーもありました。
ギター中心のゆったりしたアコースティックなサウンドと良い意味で日本人離れした空気感、軽やかさを持った彼女の優しい歌声がとても心地よく、これでいっぺんに彼女を好きになった私は、以来ずっと彼女のCDを欠かさず買っていました。

その後、シングルを出しつつ更にカバー曲ばかりのミニアルバム「Covers」をリリース。
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彼女はオリジナルだろうがカバーだろうが、完全に自分の曲として消化した上で歌うことが出来るシンガーだったと思います。
また、シンセサイザー等も使用していましたが、基本的にCDのレコーディングでは自分で全ての楽器を演奏していました。アレンジ、エンジニアリング、プロデュースも自分で行っていたと思います。自宅にレコーディングできる環境を持っていたということです。


Bad To Me / bice

「Covers」より。演奏、コーラスなど全て一人で行っています。
天気のいい日に聴くとすごくいい感じです。(動画の女性は本人ではありません)



Talk Talk /bice



The Girl in the Letters


この2曲はアルバム「Let Love Be Your Destiny」に収録。
「The Girl in the Letters」は彼の部屋で偶然以前の彼女からの手紙を見つけてしまい、その手紙に溢れるあまりの愛の大きさに、自分は勝てないのでは/彼は自分に満足しているのか、と葛藤する女の子がテーマ。洒落た短編映画のような仕上がり。



K-Garden / bice
アルバム「Nectar」より。 霧雨の公園を連想させます。
彼女は本当に多彩なジャンルの楽曲を生み出していました。そこも大好きな理由のひとつでした。



私とポールの事 / bice

アルバム「Let Love Be Your Destiny」に収録。
NHKデジタルハイビジョンのキャンペーン・ソングとして作曲されたそうで、CMでも流れていました。


私がよく聞いているのは「Covers」「Nectar」「Let Love Be Your Destiny」です。
この3枚と他のシングル等から好きな曲をピックアップして、車のハードディスクに入れて運転中によく聴いています。
詞にすごく共感できるものが多く、またサウンドも洒落ていて、何年聴いても飽きません。


  くちびるから ねじれてしまった あの一言で遠くなったね
  誤解ってそう 解けるまでは あなたの目には それが私

  言葉はいつも溢れる思いを隠して 傷つけるわ
  過ごした時の長さだけじゃ 心はうつらないの

            (Missing Words : シングル『スニーカー』収録)



Missing Words/ bice




  コーヒー片手にうっかりして 会いたくなる 今すぐあなたに
  こんな時 時間はあまりにも遠く遠く 流れてみえる

            (ツイオク : アルバム『Nectar』収録)


  ほんの一瞬が積もって ふたり愛にうなづく
  伸びていく影にいつも願った 永遠を
  鼓動は 波のように
  はねた髪 今日は柔らかな孤独が撫でる
  初めて逃げずに見つめた恋の終わりを
          
            (Green Cherry : アルバム『Nectar』収録)


  Fly Away 追いかけて 見つめて 守りたかった
  夜明けに許しあうよろこび 知ったはずなのに
  バカだな
 
            (Lindsey de Butterfly: アルバム『Let Love be your Destiny』収録)


  手を差し伸べて救うには ただひとつ
  そっと 心を私にくれるだけでいい
  悪い夢に鍵をかけて 長いキスをしてあげるわ
  深く刻んだあなたのしわ 伝う涙
  早く目覚めて
        
             (悲しき鳥: アルバム『Let Love be your Destiny』収録)


あくび




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こうやって列挙していくときりがないほど、好きなフレーズが浮かんできます。
動画があまりなく、自分のお気に入り曲があまりご紹介できないのが残念ですが・・・。


本当に類まれな才能とはっきりとしたスタイルを持つミュージシャン・シンガーであり、コケティッシュな美しさを持つ、雰囲気のあるステキな女性でした。
私生活でも結婚したばかりで、これから更に充実した活動を計画していたことでしょう。本当に、本当に残念でなりません。

彼女の新しい作品にもう出会えないのは本当に悲しいですが、彼女が生み出した曲をこれからも大事に、ずっと聴いていくことになると思います。
bice、ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします。

bice ストア(Amazon.co.jp)

bice ディスコグラフィー(公式サイト)

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                           結婚式の時公開された写真です。

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シンガー・ソングライターbice、心筋梗塞により死去

 女性シンガー・ソングライターのbiceが、心筋梗塞により逝去したことがオフィシャルサイトで発表された。

 1998年にミニ・アルバム『Spotty Syrup』でデビューしたbiceは、これまでに3枚のフル・アルバムをリリース。ウイスパー・ヴォイスと類まれなメロディ・センスで多くの評価を得てきた。自身の作品以外にも藤井隆、堀江由衣、相川七瀬らに楽曲を提供、TVドラマやCMのサントラ制作など、ジャンルを超える活動をしていた。最新作は、2008年に小西康陽のレーベルからリリースされた『かなえられない恋のために』となる。遺族の意向により、葬儀は家族のみで行われたとのこと。

 謹んで故人のご冥福をお祈りいたします。

OOPS! Music Community
(投稿2010/07/30 16:07投稿者OP編原田2010/07/30 16:08修正)

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