お気の毒だけど、これは親の責任
b0038294_2224588.jpg蒟蒻ゼリーを喉に詰まらせて子供が亡くなる事故がまた発生した。これだけ何年にも渡って同様の事故発生が報道され、注意喚起されている中での再発ということに落胆すると同時に「まだ子供に与える保護者がいたのか」と驚いた。
野田聖子消費者行政担当相は製造元に自主回収を命じたようだが、私はこの責任は企業ではなく、このような状況で子供に与えた親、または保護者にあると考える。




何故この商品を製造中止にしないのか、という声もあるが、本件以外にも最近よく見受けられる、世の中全てを子供基準に引き下ろそうというムードには私は反対である。
子供、しかも喉に詰まらせてしまうような年頃の子供に何を与えるかというのは、基本的に親または保護者が決めることだろう。事故の発生防止はコントロールできるもののはずなのだ。私はこの商品を食べたことはあっても積極的に購入することは殆どないが、かなり人気のある商品だし味も美味しい。彩りもきれいなゼリーなので子供が喜ぶのもわかるが、これは通常の口融けの良いゼリーではなく、弾力のある蒟蒻が原料である。同じような事故で命を落とした子供は何人も報じられている。製造元も「子供に与えないでください」と表示をしている。保護者がこの状況を知らないということは考えられない。

クロックスも子供がエスカレーターに足を吸い込まれかけたことで散々叩かれたが、通常の靴を履いていてもステップの端に立てばそのようなリスクは発生する。だからこそステップの外周には注意喚起のために黄色いラインが引かれているものが多いのだ。中央に立つようにとのアナウンスもよく聞く。そこから先、子供に端に寄らないように言い聞かせ、注意するのは保護者の役割である。

子供は宝だし大事にすべきとは思うが、あまりに過保護になりすぎると身の周りのものごと、危険因子に対して鈍感になり、考える力のない、全てお膳立てしないことには何も出来ない子供が増えるのではないだろうか。
現在私は大学に勤務しているが、今の学生は私の時代とは大分違う。話すととても素直ないい子ばかりなのだが、全体的に動きが緩慢というか、物事に(少なくとも私たちの時代よりも)少し鈍感なのだ。
皆さんも学生の頃、先生からプリントの束を列ごとに渡されるとそれは自動的に「一人1部ずつ取り後ろに回していく。余った場合は最後尾の人が教壇まで持っていく」」という暗黙の流れは数え切れないほどに接したと思う。小学生のときに教えられ、嫌でも身にく流れだと思うし、ご記憶の方も多いと思う。
だが今、私のいる大学の学生に(地方大学ながら偏差値は高い学校である)「後ろの人に回して」と言っても列の途中で止まったまま誰もフォローしない、ということも珍しくない。

最近も私のボスのところに講義の質問に来た学生がいた。講義でボスが言った言葉の意味をボスに尋ねていたのだが、それは辞書を引けばわかるようなものだった。
辞書を引いて、なおかつ理解しきれていないと感じたのなら質問もいいだろうが、自分からは何もしないまま、ただ「分からないから教えて」という一番手っ取り早い方法に飛びついたわけである。
最近の若いモンは、などと言うつもりはないが、明らかに子供の質は変わってきていると思う。今までは学生だからそれで済んできたかもしれないが、社会に出たらそのような受身の姿勢では誰にも相手にしてもらえない。しかし当の子供達はそれが当たり前で来ているから、社会に出たときのショックというのは私たちよりも強いのではないかと思う。スピードについていけず軽くパニックになったり、「冷たくされている」と考える者も出てくると思う。最近定職に就くというか正社員となる人が減っているのは、学生の時の「ぬくぬく」と社会の「冷遇(但しこちらが普通)」のギャップに耐えられず、ドロップアウトしていく人が増えているのではないだろうか。

そういう意味で、私は社会は基本的には「大人基準」であるべきだと思うのだ。
子供を危険から守る義務は勿論社会にも大人にもあるが、守りつつ子供には社会のルールを教えるのも絶対に必要だ。それが成熟した社会である。子供に迎合した社会なんて、単に文化的退化でしかないのではないか。

話がそれてしまったが、今回の事故の責任は企業側にはないし、むしろとんだとばっちりだと思う。
品質的には問題はないのに自主回収というのは、企業としてはかなりな損失となるだろう。大臣は冷静に考え、変に迎合した対応をとらないで欲しい。それよりも親の側への危険回避の啓蒙の方がはるかに重要ななはずだ。

何度も危険性は叫ばれているのに同じことを繰り返すという意味では、今回お子さんを亡くされた親御さんは、非常にお気の毒とは思うが、子供を炎天下に車中に置き去りにしてパチンコ等に熱中し、結果死なせてしまう馬鹿親と言われる人たちと変わりはない。もっと親も子供もお年よりも、それ以外の人たちも、自分達の身を自分達で守るということに真剣になるべきではないだろうか。



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by toramomo0926 | 2008-10-02 22:39 | 事件・事故


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